【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第十ニ章 VS四天王のリーダー・熊童子

第八十七話 死神ゆたかVS光宮マモル(女)

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 死神ゆたか。
おそらく『制服脱がし』と『神足のゆたか』と『もう一つの意志』の全てが合わさった恐るべき形態だろう。

肉体を攻撃して来ることから、『制服脱がし』は、武器破壊に変更されているのだろうが、相当手強い相手だった。普段のオレでも勝てるか分からないのに、女の子に変わっている。腕力や素早さでは、ゆたかが圧倒的に上だ。まともに戦っても勝てる見込みがない。

次元能力を駆使し、ゆたかとエロベアソードを引き離すのが得策だ。
オレは、ゆたかの武器を持つ手を狙い、攻撃し始めた。

「とりあえず剣での戦いと行こうか? 実際、お前とこうして戦ってみたかったしな」

「余裕だね、守ちゃん。少しは手加減してあげるよ!」

オレが先に動くが、ゆたかのスピードの方が圧倒的に速い。
一瞬にして、オレの懐の位置に入り込んだ。ゆたかはオレの隙を付き、キスして来る。
ゆたかの男らしい唇とオレのぷるんとした唇が重なった。

オレは思わず一瞬止まる。何が起きたか、一瞬理解できなかった。
まさか、男のゆたかにキスされるとは思いもしなかった。

「ふふ、誤解しないでね。私は、守ちゃんも真槍も好きだよ。
でも、真槍と子供を作れるのは、今この瞬間だけ。
守ちゃんは、また今度私と一緒に子作りしようね♡ 

でも今は、邪魔だから寝ていて! 
私と真槍、守君で三人一緒に生活すれば良いじゃない。
冷菓や奏子も好きに加えて良いよ!」

ゆたかは、オレの脚を狙い攻撃する。
オレの穿いていたズボンが切られ、傷付いて行く。

咄嗟に避けたものの、かなり深い傷を負った。
これを何度か受け続けたら、脚が動かなくなってしまう。

「ごめんね。立てなくなるまでダメージを受けて!」

ゆたかの激しい攻撃を、オレは何とか耐える。
最初の数回は攻撃を受けたものの、次第に防ぐ事が出来て来た。

「ちっ、しぶといね! でも、死神ゆたかの前には無力だよ!」

ゆたかの言う通り、オレはゆたかの斬撃を受け切るも、上半身がブラジャーだけになった。
男の姿でこの格好は恥ずかしいが、今は女の子なので気にしない。
真槍ちゃん並の美少女がまた半裸にされていた。

「ふふふ、楽しいな。可愛い女の子を徐々に追い詰めて行く感は止み付きになるぜ! 
オイラのこの手でトドメを刺してあげるよ!」

意気がるエロベアに、オレは警告する。

「良いのか、エロベア? オレは元々男なんだぜ! 
お前のプライドは、自分を許せないんじゃないのか?」

茨木童子とゆたかの戦闘を思い出し、エロベアに揺さぶりをかける。
上手く行けば、ゆたかとエロベアのチームワークを乱す事が出来る。

「ふふん、そんな可愛い格好で言われてもな。
黒いブラジャーが、オイラを誘っているぜ!」

エロベアは、オレの言葉に全く動揺していない。
オレは、ブラは戦いの邪魔になる可能性を考慮して付けたが、パンツは男物のままだった。
これを使い、エロベアとゆたかを動揺させる。
可愛い下着を期待させて、一気に男物で意義を挫くのだ。

「じゃあ、パンツも見せてやるよ!」

「おっ、自ら防御力を無くすとは……。完全にオイラの虜ですな!」

エロベアは、オレの作戦に上手く乗って来た。
期待以上にパンツを気にし始める。二人とも、オレが脱ぐまで攻撃を止める。

「いくぞ、ズボンを脱ぐからな!」

「ワクワク、守君がついにゆたかに心を開いた瞬間だね!」

二人の期待を裏切るかのような男物のパンツを見せ付ける。
ゆたかとエロベアは、一瞬止まって考え始めた。今が攻める絶好のチャンスだ。
オレは、ゆたかに攻撃を仕掛ける。

オレもゆたかの脚を狙い、動きを止める作戦だ。
いくらエロベアが独立して動けると言っても、ゆたかが動けないのならエロベアも上手く動く事が出来ない。

「ゆたか、覚悟!」

オレの渾身の一撃を、ゆたかは難無く受け止めた。
オレは、その可能性も考慮していた。
仮に、ゆたかが動揺していても止められてしまう可能性の方が高かったからだ。

オレは、子狐丸を鞭の様に変化させて、ゆたかがオレの剣を受けた瞬間を狙い攻撃する。死神ゆたかとエロベアといえども、この武器変化には対応できていなかった。
鉄の鞭がゆたかの脚を襲い、ゆたかは倒れ込んだ。

「うう、痛い! 酷いよ、守君」

ゆたかの悲痛の叫びに、手当てをしたくなるが、今のゆたかは危険だ。
近付いた隙に攻撃される危険もあった。オレは、寝転ぶゆたかを諭す事にする。

「ゆたか、お前は誰が好きなんだ? 
もしも、お前がオレを好きなら真槍ちゃんを抱く様な事はしないし、真槍ちゃんの事が好きなら、真槍ちゃんを傷付ける様な事はしないんじゃないのか? 

オレ達男は、女性を愛したいと思っている反面、女性を傷付けない様に努力をしている。お前と真槍ちゃんが今結ばれて、子供を作ったとしても悲惨な結果にしかならない事が分からないのか? 生まれて来る子もまともな状態じゃないかもしれないんだぞ!」

「そうだね。真槍の子供が普通の状態じゃないかもしれないね。
所詮、次元能力で生まれて来る子供だもん、奇形の可能性は高いよね。
なら良いじゃん、真槍も私みたいに苦しめば。

もっと私を理解してくれるし、気にもしてくれる。
私と別れたとしても、好きな男と結婚する時に私の事を思い出してくれる。
ずっと一生私の事を思っていてくれるなんて最高じゃん!」

ゆたかは恐ろしい事を機械の様に淡々と述べる。
ゆたかは、凍り付いた様な無表情でそう言っていた。
頭の中では間違っていると理解していても、自分を誤魔化しているようだ。

「お前、それは真槍ちゃんから恨まれたいと言う事か? 
ずっとお前を憎しみの対象にさせる気なのか?」

「そうだよ。
誰も関心を示してくれないよりは、憎しみでも良い、誰かとずっと関係を持っていたいよ。守君は知らないでしょう? ずっと孤独の恐怖も誰からも相手にされない恐ろしさも……」

「お前、何を言っているんだ?」

「私が守君を好きになった理由を教えてあげるよ。
五年間で、初めて私に声をかけてくれた男の子だからだよ。
私は十歳の時からずっと孤独だった。

ずっと家にいて、お父さんとお母さんの帰りを待ったのに、誰も帰って来なかった。
近所のおばさんや先生は、義務的に私を連れ出そうとするけど、私の事に関心が無いのは明らかだったよ。

奴らはどうせ、自分の出世や自分の都合で動いていただけだったんだ。
私に関心を持ったのは、守君が初めてだったよ。
だいたい感覚で分かるでしょう?

帰り際に私に暴言を吐いたり、自分の都合を勝手に教えてくれるからね。
でも、最近の守君も奴らに似て来たかな。
光宮冷菓とか、姫野真槍なんかが出現して、私に関心が無くなって来たでしょう? 

だから、守君の大好きな真槍ちゃんを壊したいと思うんだよ。
綺麗な身体の真槍ちゃんを、私が汚して二人の記憶に永久に残る様にするの。
フフ、最高の計画でしょう?」

ゆたかはエロベアのサポートを受け、不気味に立ち上がった。
傷の痛みも感じず、急激に傷が回復して行く。

これが死神ゆたかの能力なのだろう。
長期的な戦いとなった場合、オレも肉体的に傷付くし、ゆたかも確実に心が傷付いて行く。
ゆたか本人は気付いていないだろうが、凍り付いたような笑顔をしていた。

とても幸せそうではない。
笑顔でいるが、孤独な時間を思い出し、顔を引き攣らせていた。
たぶん、ゆたかがオレに自分の想いを話した瞬間だろう。

孤独の時間に耐え続けて来たが、オレ達との生活を続ける内に、真槍ちゃんに対して愛情と憎しみや妬みが混ざり合った醜い状態だった。

このまま幸福な学校生活を終えて、オレや真槍ちゃんと離れ離れになるのが嫌なのだ。
そして、今まで幸せそうに生活していた真槍ちゃんに嫉妬している状態なのだ。
それが、死神ゆたかの効果によって、怪しく露呈した瞬間だった。

一般人からしたら性犯罪者とレッテル付けをするだけだろうが、ゆたかを見て来た経験とオレの洞察力から、ゆたかが激しく葛藤している事が分かる。

エロベアソードによる制服脱がしも、オレに対するスキンシップも、両親の愛情を欲しいという思いの表れなのだろう。

光宮冷菓や星熊童子は、初見でその事を感じ取っていたが、オレは数カ月の時間を要した。ゆたかとまともに対面して、初めてゆたかの抱えている闇を知ったのだ。
オレでは当然対処法を思い付く訳もない。

しかし、このままゆたかの暴走を許せば、真槍ちゃんも傷付くし、ゆたか自身の闇も深くなるばかりだ。何とか、ゆたかの暴走を止める方法を考える。

剣によるダメージでゆたかを止める事が出来ても意味は無い。
ゆたかの両親の愛情を、オレなりに埋めてやる必要があった。
オレも可能な限りゆたかと一緒にいる方法を考える。

「そうだな。ゆたか、この学校生活が終わっても、オレと一緒に住まないか? 
ただお前は、オレの妻というよりは子供に近い。
オレと冷菓が夫婦らしいから、お前はオレ達の子供として一緒に暮らせば良いよ。

オレの母さんも分かってくれるだろうし、冷菓も分かってくれるだろう。
お前が好きな奴が見付かるまで、ずっと居て良いからさ。
どうだ? これなら真槍ちゃんも偶には家に来ると思うんだ。

これが、オレがお前にしてやれる事なんだ。
だから納得して、真槍ちゃんに酷い事をするのは止めてくれ!」

無表情な死神ゆたかの表情が、一瞬緩んだ。

「嘘じゃない? 本当にずっと居て良いの?
もしかしたら、死ぬまでずっと一緒にいて、冷菓よりも長くいるかもしれないよ? 
事実上の守君の奥さんになるかもしれないよ? それでも良いの?」

「ああ、お前が好きな奴を見付けられずに、ずっとオレと冷菓の元にいるならそれでも良いよ。ただ、あんまり問題は起こしてくれるなよ。
そうなったらお前が牢獄に入る事になるからな!」

ゆたかは、子供の様にオレに抱き付いて来た。

「うん、私、守君と冷菓の子供になる! ずっと一緒にいる!」

スキンシップは多いが、今までの様な性的な接触は減っていた。
おそらくゆたかが望んでいたのは、一人の男としてのオレではなく、お父さんとしてのオレだったのだ。
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