【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第十四章 過去と現在の対決!

第百十二話 酒呑童子戦決着!

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 酒呑童子のワープ能力により、モンスターが大量に出現したが、オレの煙攻撃によって視界が奪われ、モンスター達の指揮が取れなくなっていた。
一酸化炭素中毒と同士打ちの危険がある為、酒呑童子は一気に都市内全てのスプリンクラーを起動させる。

ただ一か所を除き、建物に充満していた煙が消え去り、モンスターは活動を再開していた。オレは、煙が充満した時を見計らい、都市で一番高く見渡すことのできる時計塔へと移動する。
これにより、オレには酒呑童子のいる場所が特定できた。

いくら高性能とはいっても所詮は機械、自分が水に濡れる事を危惧し、スプリンクラーを発動させなかったのだ。
酒呑童子が潜伏していた場所は、ロンドンでは有名な場所であり、名探偵がいたところとして人気スポットになっているところだ。

犯罪者の名を語っていながら、この場所を潜伏先に選ぶとは、なかなか大胆不敵な奴だ。オレは、ベイカ―ストリートを模した路上を抜け、一軒の家に入る。
まだ煙が立ち込めており、家主は巨大な扇風機によって煙をなくそうとしていた。

「ごほっ、ごほっ、作りは人間に近いからね。
こう煙が多いんじゃ、呼吸もままならない。
そうでしょう、マモル?」

オレが部屋に入るなり、犯人はそう語りかけて来る。
煙が充満し、スプリンクラーが発動したのを見る事によって、彼女もオレがどうやって自分を探しているかが理解できたらしい。慌てる事もなく、オレを待ち構えていたようだ。煙が晴れ、お互いの顔がハッキリと分かるようになる。

「ふう、さすがね。こんな短時間で居場所が特定されるなんて……。
冷菓を実験するのに、もう少し時間が必要だと思って、時間がかかる戦いを選択したはずなのに……」

「時間を稼いでいる事は明らかだったからな。
オレも、お前がワープ能力を使い、逃げる事に徹していれば、追い付く事は困難だったぜ。だが、すんなりオレの前に現れたという事は、冷菓が危険な状況に陥ったという事だな? 実験とやらの準備が整って……」

「ええ、察しの通りよ。黒沢勝昭は、あなたを苦しめる為にいろいろと画策しているわ。冷菓はまだ処女の状態だけど、勝昭の実験によって何らかの改造はされているはず……。
更に、姫野真槍と夕景ゆたかも捕えられているわ。邪魔をした私が言うのもなんだけど、一人の女の子としてはあなたに勝って欲しい。

これ以上、勝昭の思い通りになるなら、世界中が危険に晒されるわ。
それは、冷菓を見ればハッキリ分かるはずよ。
私の任務は、勝昭の所へあなたを移動させる事よ。
覚悟ができ次第、あなたを勝昭の所へ移動してあげる。
準備ができたら言いなさい。かなり厳しい戦いになるかもしれないから……」

「そうだな。なら、お前に言っておかないといけない事を告げておくか。
酒呑童子ではなく、悟の恋人の姫状瑠璃にな……。オレと冷菓の考えだ。
お前は、オレの息子とずっと一緒にいたいんだったよな? 
そして、悟もそれを願っている、そうだろう?」

姫状瑠璃は、えっとした表情をする。
冷菓が自分のせいで危険に遭い、恐ろしい実験を強要されているかもしれないのだ。
普通に考えれば、姫状瑠璃と悟の関係を許すと言うのは、絶望的な状況に思えるだろう。

「あ、ごめんなさい。
私がマモルと冷菓を利用して、人間の悟を恋人になるように仕向けたの。
その計画は、マモルが異次元に来て冷菓(当時はシルビアさん)と知り合うよりもずっと前からだった。

アンドロイドは、最新版として六十年間政府機関で働いた後は、人間の大手企業に引き取られるのが一般的です。
政府の企業秘密などが漏洩しても困るし、大手企業が責任を持って管理するのが通例です。

でも、そうなったアンドロイドの末路は、大半が企業トップの重役の玩具になるだけなんです。
中身はただの記憶を消去された言葉を話すだけの機械と化し、ただ性的玩具とならざるをえないんです。

それが唯一防げるのは、政府関係者が重要秘密を漏洩しないように管理しながら、私を維持し続けてくれる事です。
つまり早い話が、政府関係者と私の結婚なんです。

政府関係者の一人である悟と私が結婚すれば、私は人権を与えられ、一人の人間と扱われる。そうなれば、自分の好きな事も出来るし、悟とずっと愛し合う事も出来る。
だから、私は悟を小さい時からずっと世話していたんです。
悟が自然に私を愛し、世話してくれるようにと願って……」

「それで、オレと冷菓にその許可が欲しいというわけだな? 
悟と結婚するなら、最低限は悟の両親の承認が必要だからな。
だが、大半の親が自分の子供をアンドロイドと結婚させるはずがない。

だから、オレと冷菓を引き合わせ、自然に仲良くなるように仕向けたわけだろう。
だが、黒沢勝昭の洞察力と推理力によって暴露されたわけだが……」

姫状瑠璃は、涙を流して自分の絶望的な状況を理解していた。
自分の計画が全て明るみに出た以上、悟の両親であるオレの許可は下りないと思っているのだろう。

「ひっく、ひっく、私は、人間として生きていたかった。
人間の様に感情を持ち、考えるようにまでなったけど、結局はアンドロイドとして処理される。どんなに願っても、人間になる事は出来ないという事なのね……」

姫状瑠璃の泣き落とし作戦なのかもしれないが、オレにはやはりただの機械として見る事は出来なかった。
確かに、人類には脅威の存在であり、オレの人生を操作していたかもしれない存在だが、不思議と憎しみは抱かなかった。
オレは、この目の前にいる機械少女にも幸せになって欲しいと願っていた。

「オレと冷菓の願いは一致しているようだ。
お前もオレ達の娘であり、悟と一緒に幸せになって欲しい。
オレ達が反対して、お前が酷い生活を送るようになったら、悟が悲しむのは明らかだしな。オレと冷菓の子供は、また何人か作る事にするよ。これで、この問題は解決だ!」

姫状瑠璃は、涙を拭きながらこう返す。意外な結果だったのだろう。
まあ、ここで計画通りてきな笑顔じゃなくて良かったが……。

「本当に? 嘘じゃない? ここでやっぱり反対とかだと、より残酷だよ?」

「大丈夫だ! 仮に、悟が結婚しなくても、オレが養子として引き取ってやる。
それなら、人権も得られるし、財産も引き継げるだろう」

「そっか、養子でも条件としては釣り合うんだ。良かった……」

機械のアンドロイドがオレに関心を持った事実を聞いて見たくなった。
何万、何千人といる中から、オレが特別に冷菓の恋人候補に選ばれたのだ。

「オレと冷菓を出会わせてくれた事には感謝しているよ。
でも、聞きたい事も少しあるな。
なんで、オレを冷菓の恋人にしようと思ったんだ?」

「ああ、私はアンドロイドの仕事として、様々な駅の防犯カメラを監視して、犯罪行為や病気で倒れる人がいないかなどを確認していたんだけど、マモルの行動が気になったからよ。
駅の階段の下のところで長時間しゃがんでいたから、気分が悪いのかと思って見ていたけど、体調自体はそんなに悪くないし、健康診断も正常だった。
その時からあなたを気になりだして、しばらく行動を見守っていたの。

努力はしているけど仕事がうまく行かず、投げやりになっているのが明らかだったわ。
本来はとても優秀なはずなのに、空回りしてやる気を失っている状態だった。
そこで、インターネットを利用して、異次元世界に来るように仕向けたのよ。
インターネットのオススメ機能を利用してね。
そこからあなたは自分の意思で異次元世界に来た」

「そうだったのか。これで気分がスッキリしたよ!」

「私も聞いて見たかったわ。あなたは、駅の階段で何をしていたのかしら?」

「姫状瑠璃。男には、女の子には絶対に教えられる事の出来ない重要な秘密があるのだ!
それを女の子のお前には教える事は出来ない!
たとえアンドロイドだとしてもだ!」

まさか、駅の階段で下から女子高生や美人OLさんのパンティを覗いていたなんて、たとえアンドロイドの女の子といえども知られるわけにはいかなかった。
証拠が残っているかもしれないし、逮捕や罰金もあり得る。

皆さんは、駅の階段で覗きなどしないでくださいね。
本当、社会的に抹殺されますよ!
姫状瑠璃は、それ以上追求して来なかった。

「そうなの、分かったわ。
これ以上は、この件で詮索をしないわ。
マモル、あなたは私を完全に上回った。
これで、勝昭がインストールした酒呑童子としてのデータも消え、ただの女の子に成れる。

感謝するわ。必ず勝昭を倒して、冷菓達を無事に助け出してください。
こんな応援をするのは、気に食わないかもしれないけど、言わずにはいられなかったわ。
勝昭から解放された証拠ね」

「いや、お前は悪くない。
必ず勝昭を倒して、また一緒にパティーをしよう!
ケーキとかを準備して待っていてくれ!」

「ふふ、マモルは優しいわね。
あなたを選んで本当に良かった!」

アンドロイドとは思えないほどの安堵の笑みと嬉し涙を浮かべる瑠璃を見て、科学はすごいところまで行ったなと感心する。
だが、感心ばかりもしていられない。
次の相手の黒沢勝昭は、科学の暗黒面と言っても差し支えのない相手なのだ。
オレでさえ、快く許すことのできる相手か分からないし、冷菓がどうなっているかも不安だ。

「瑠璃、そろそろワープの準備をしてくれ。
これ以上は、冷菓が危険だ。オレが、彼女達を救い出して見せる!」

「うん、そうだね。絶対に、冷菓を無事に連れ戻して来てよ。
悟は、私が守っているからね」

姫状瑠璃は、満面の笑顔でそう言った。まるで、数年前の記憶が鮮明に蘇った様だった。
もはや酒呑童子と呼ばれていた盗賊ではない事を、オレは静かに悟っていた。
勝昭のインプットしていたデーターが消え、かつての姫状瑠璃に戻ったのだ。
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