【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

文字の大きさ
222 / 302
最終章(仮) 秘められた願い! 絶対に明かしてはいけない真実!

第百三話 大地を埋め尽くす無数の神殿!

しおりを挟む
 姫状瑠璃の次元能力『ワープ』により、オレは別の異次元世界へ移動していた。
ここに、黒沢勝昭と捕らわれた冷菓達がいるのだ。
早めに冷菓達を見つけ出さなければ、勝昭の怪しい研究により、冷菓達が危険な状態になっているかもしれない。
オレは、あたりを見回し、勝昭達がいる場所を予測する。

勝昭がいるであろう場所は一目瞭然だった。
周囲を無数の古代遺跡で埋め尽くされ、半径五キロほどに及んでいる。
その円の中心に巨大な研究所がある様だ。
古代遺跡は、どうやら神殿群の様であり、アンコールワットとセブ寺院を合わせた様な造形だった。

おそらく黒沢勝昭の宗教的なイメージなのだろう。
オレからしても神聖な空間の様にも感じさせる。
多くの人が、何年もかけてこれを築き上げてきたのかも知れない。
異次元世界だから、それほど長い時間はかかっていないのかもしれないが、壮大さを感じずにはいられなかった。

オレには、その建築物を堪能して見ていられる時間はない。
早く冷菓達と合流しなければ、危険な実験を強行されてしまうかもしれない。
オレは足早に、中心の研究所へと向かう。

研究所も同じ材質の外壁を用いており、巨大な神殿の一部と化していた。
その研究所まで辿り着くと、黒沢勝昭本人がオレを待ち構えていた。
何かの罠があるかもしれない。
オレは、慎重に勝昭に近づく。

「黒沢勝昭!冷菓と奏子、姫野真槍ちゃんは無事なんだろうな!」

オレは、あえて夕景ゆたかの名前を口に出さなかった。
あいつなら多分大丈夫だし、自力で脱出している可能性もあると踏んでいたのだ。
不思議ちゃんは、行動が読めないだけに、拘束するのも困難だ。

むしろ、野放しの方が余計な気を使わなくて済む。
勝手にゴハンを食べていたり、研究所の設備を弄っていたり、風呂入って寝ている可能性もあるのだ。
オレがピンチの時に活躍してくれる事もほんの少しだけ考えていた。
冷菓達がピンチの時には、突然現れる事だろう。

「ふふ、熊童子と幾島童子の次元能力から、自分の昔の記憶を甦られたか。
大方、光宮冷菓の記憶を使って、戦闘スタイルやこれまでの経緯を把握したのだろう。
アンドロイドの姫状瑠璃を差し向けた甲斐があったというものだ。
記憶の無い光宮マモルを倒しても意味がないからな。

記憶が戻り、冷菓との愛を思い出してこそ、俺の復讐完成する。
まあ、当初はそれが目的だったのだが、貴様がアンドロイドを倒したことで気が変わった。
俺の研究資料を見た上で判断してもらいたい。
光宮マモル、俺とパートナーにならないか?」

「なあ、何を言っている⁉︎」

「ふふ、驚く事はあるまい。
貴様の頭脳に惚れたという所だ。
アンドロイドや光宮悟の様に、脅迫して従わせるよりも、貴様とはお互いの野望の為に協力し合おうと考えているのだ。
それに同意してくれれば、光宮冷菓も奏子も他の娘達も解放しよう。
俺がお前と一緒にいるから、貴様が集中して俺の研究資料を見ることができるだろう。
では、中へ入ろうか?」

勝昭はそう言って、研究所の扉を開けた。
自動ドアになっており、外見とは裏腹に、内側はハイテクな設備で設計されている。
勝昭の罠がまっているかもしれないと思いつつも、オレは一緒に研究資料を見る事にした。
勝昭がおかしな行動をした場合、一気に戦闘になる可能性もある。
警戒しつつも、勝昭の後について行く。

研究所の中は、ハイテクな設備を置いているが、展示してある物は幻獣の石像や絵画だった。
グロテスクなメデゥーサの石造やユニコーンの絵などが飾ってある。
だが、基本的に亜人種型の幻獣が多く配置されている様だ。

「クックック、中々上手いだろう?
こいつらは、俺の研究員が描いた代物だ。
まず、俺の研究所に入るにあたり、こういった物を描かせたり、彫ったりさせている。
ここから、インスピレーションと意欲が湧いてくるのだ。
今の日本の会社は、遊びが少な過ぎる。

こういった子供の発想も、創作者にとっては必要な物だ。
ヤル気がある社員などほぼいないに等しいからな。
オモチャ会社や科学研究所、アニメや漫画の会社ならばともかく、ほとんどの奴らは聞いた事もない会社に就職せざるを得ない。
そんな中で、受かるかどうかも分からず、突然決まった就職面接でヤル気のある回答を出来るのは、社会にまだ馴染んでいない学生くらいのものだ。

ほとんどは、社会に出て、どこかに就職できればそれでいいという奴らが多い。
そういう社会なのだから、彼らを変えようとしても意味はないな。
なら、どうするか?
答えは簡単だ!
俺と同じ趣味をある程度させ、この仕事に意欲を持たせる事だ!
俺もそうやって研究員をやる気のある奴に育ててきた。
お前も少しは興味が出てきたか?」

「なるほどな。
黒沢勝昭、ただの傲慢な男ではなかったか。
一方的に自分の理想を押し付けるのではなく、自分と同調させる。
人が本来持っている子供心を揺さぶる恐るべき方法だ。
子供は、他人が楽しんでいる事に、自分も参加したいと思うからな。
経営者のほとんどは、仕事を優先させるあまり、ただの単純作業をする様に求めている。

しかし、社員に必要な事は、その単純作業でさえ重要だと自覚させる事だ。
ただの単純作業だから代わりがいるなどという発想では、いずれ会社自体も滅びるだろう。
あくまでも、社員一人一人は、社長のパートナーである姿勢が重要なのだ。
『貴様の代わりなどいくらでもいる』という考えでは、これから先誰も信用してはくれないだろうな。
そこの仕事を与えた以上、最大限の敬意は示すべきだ!」

「ふふ、さすがに、社会の荒波を受けただけの事はあるな。
大学を出たエリートでも、この絵画を見ているだけでは、そこまで悟る事もなかったわ。
ただボーッとどの絵が自分の作風に合うか眺めていただけじゃ。
お前に、創作の課題は必要無さそうだな。
その回答を、お前の創作の答えとしよう。
では、次へ行こうか?」

黒沢勝昭は、オレを連れて新しい部屋を目指す。
絵画を見ていると、何かを思い出す。
さっきまで自分が走るながら見ていた神殿に、ここにある絵画や彫像が彫られていた。
恐ろしいほどの労力を使っている様だが、これも勝昭の創作意欲を呼び覚ます作戦なのだろう。
ただの絵画が、芸術的な価値を持つ神殿を作り上げているのだ。

オレは、勝昭に恐怖を感じていた。
奴の心を操る技術はかなりの破壊力がある。
オレの心配をよそに、勝昭は新たな扉を開けた。
この先には、何が待っているのだろうか?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...