254 / 302
番外編その三 IPET(神獣)VS IPET(性獣)
第二十五話 合わせ技決戦! ゆたかの切り札参戦!
しおりを挟む
ゆたかの行動を見て、コマイヌは騒ぎ始めた。
どうやらそれほどの大技らしい。
「まさか、ゆたかちゃん、あの技を使う気かしら?
技の発動タイミングやリスクが高いという弱点があって、使いこなすのが相当難しい必殺技だけど、決まればほぼ負けなしの必殺技よ!
あの技を使うという事は、この勝負ゆたかちゃんの勝ちよ!」
コマイヌが興奮する中、眼鏡童子の作り出した怪物・神獣キマイラに追い詰められ、ゆたかも何らかのアイテムを取り出した。
眼鏡童子の怪しい薬品とは違い、ゆたかが取り出したものは封筒だった。
そして、すでに敗北している神獣ジライヤの元に近付いて行く。
「くっくっく、この技を使うのは久しぶりだな。
さあ、ジライヤよ、この封筒を受け取るが良い。
お前達はそろそろ子供を作る気だろう?
いろいろと経費が必要じゃないのか?
ほらほら私の味方になり、神獣キマイラを説得しろ!」
神獣ジライヤは、五回ほど封筒と眼鏡童子を見ながら葛藤し、オレ達に分からないほどのスピードで封筒を受け取っていた。
封筒+大金+贈与という政治家が良く使われる恐るべき必殺技が炸裂した。
世間にバレた場合、社会的に抹殺される危険を伴うが、場所次第では問題ないのだ。
「ふふ、ジライヤ達は夫婦。
大金を受け取った以上は、二匹は味方になったも同様だ!
さあ、眼鏡童子よ、最後の神獣を出しな!
三体のIPETで総攻撃を仕掛けるぜ!」
ゆたかの予想外の破壊的な攻撃を前に、眼鏡童子は全く動揺していない。
冷静にゆたかの戦力を分析し、ジライヤにこう尋ねる。
「ふん、封筒の中身が小銭という事はよくあるわ。
どのくらいの金額なのかしらね?
ゆたかちゃんごときに大金を持っているとは思わないけど……。
それに、大学の裏口入学なら、少なくても三千万円は必要よ!」
ジライヤは、封筒の中身を確認する。
その中には、お金ではなく、競馬の万馬券が入っていた。
お金でも小切手でもない、万馬券を渡すという粋な攻撃が炸裂した。
子供のオレは、万馬券がどれほどの物になるかわからないが、大金である事は予想できる。
「くっ、ただの大金よりも万馬券の方が何となく魅力的だわ。
まさか、競馬のレースを予想したの? という知性さえも感じられる。
ゆたかちゃん、どうやってこれを手に入れたの?
まだ競馬をできる年齢じゃないはずだけど……」
ゆたかの思わぬ知性を目の当たりにし、眼鏡童子が焦り始めた。
「ふっ、私のIPETシリーズの一つIPET・HORSE『ウマウマ』を使い、競馬界を裏から牛耳っていたのだ。
ウマウマの能力は、どんな馬にもなることができ、馬力も十万馬力は有る。
それを紛れ込ませる事で、不可能を可能にしたのだ!
万馬券を購入するのは、コマイヌやエロベアに頼んだ。
すでに、各地で私の手足となってIPETシリーズが働いてくれている。
今も、この必勝コンボによって金を稼いでいるだろう!
競馬+変化+購入の三つの合わせ技によって、私のポケットマネーは無限大だ!」
「くっ、恐ろしい子。私達の考えのさらに上を行くとは……。
世界を変化させず、徐々に蝕んで行くという戦術ね。
これが、夕景ゆたかちゃんか。
でも、賄賂攻撃はワンテンポ遅れたようね。
今の神獣キマイラには、交渉することさえ不可能よ!
私の命令以外には全く反応せず、周囲にある物を攻撃するわ。
無理な変化をさせる事で脳に負荷を及ぼし、洗脳術などを防ぐ効果を持っているの。
さあ、神獣キマイラよ、その汚れた大金を持つ少女をIPETごと破壊しな!」
神獣キマイラは、本来夫婦のはずのジライヤでさえ容赦無く攻撃する。
龍の口部分からのブレスにより、ゆたかとジライヤは、紙のように吹っ飛ばされた。
オレと真槍ちゃんが受け止めてダメージを最小限に抑えたが、神獣キマイラの攻撃力は半端ではない。
「ふふ、人間なんて脆い生き物よね。
どんなに大金をせっせと稼いでも、病気や怪我で立ち所に消えてしまうわ。
ゆたかちゃんもその一人にしてあげる。
汚れた金で生きていくくらいなら、綺麗に処分してあげるわ!」
神獣キマイラは、龍と山羊の頭を持ち、交互に二つの火炎攻撃を使い分ける。
龍の攻撃は、圧力を加えた火炎弾で、山羊の攻撃は、火炎放射器のような炎のブレスだ。
火炎弾の直撃は受けなかったが、爆風でゆたか達は吹っ飛んでいた。
威嚇攻撃のようなものだが、それだけでも神獣キマイラの強さがわかる。
「くう、ジライヤとのコンビ技を駆使しなければ、この神獣キマイラには勝てない。
ステルスは下がっていろ、私とジライヤでこいつは倒す!」
ゆたかが初めて本気になり、眼鏡童子の前に立ち塞がった。
今までのようなエロい攻撃やギャグ技ではない。
本気の目をしたゆたかが立ち塞がる。
ジライヤも覚悟を決め、ゆたかに協力するようだった。
六年前の最強コンビがようやく再結成されたのだ。
神童宗谷との戦いでは見られなかった本気のゆたかだ。
遊びやおちゃらけの空気は消え去り、緊張が辺りを包み込む。
ゆたかの異様な空気の前に、眼鏡童子も緊張し始めていた。
どうやらそれほどの大技らしい。
「まさか、ゆたかちゃん、あの技を使う気かしら?
技の発動タイミングやリスクが高いという弱点があって、使いこなすのが相当難しい必殺技だけど、決まればほぼ負けなしの必殺技よ!
あの技を使うという事は、この勝負ゆたかちゃんの勝ちよ!」
コマイヌが興奮する中、眼鏡童子の作り出した怪物・神獣キマイラに追い詰められ、ゆたかも何らかのアイテムを取り出した。
眼鏡童子の怪しい薬品とは違い、ゆたかが取り出したものは封筒だった。
そして、すでに敗北している神獣ジライヤの元に近付いて行く。
「くっくっく、この技を使うのは久しぶりだな。
さあ、ジライヤよ、この封筒を受け取るが良い。
お前達はそろそろ子供を作る気だろう?
いろいろと経費が必要じゃないのか?
ほらほら私の味方になり、神獣キマイラを説得しろ!」
神獣ジライヤは、五回ほど封筒と眼鏡童子を見ながら葛藤し、オレ達に分からないほどのスピードで封筒を受け取っていた。
封筒+大金+贈与という政治家が良く使われる恐るべき必殺技が炸裂した。
世間にバレた場合、社会的に抹殺される危険を伴うが、場所次第では問題ないのだ。
「ふふ、ジライヤ達は夫婦。
大金を受け取った以上は、二匹は味方になったも同様だ!
さあ、眼鏡童子よ、最後の神獣を出しな!
三体のIPETで総攻撃を仕掛けるぜ!」
ゆたかの予想外の破壊的な攻撃を前に、眼鏡童子は全く動揺していない。
冷静にゆたかの戦力を分析し、ジライヤにこう尋ねる。
「ふん、封筒の中身が小銭という事はよくあるわ。
どのくらいの金額なのかしらね?
ゆたかちゃんごときに大金を持っているとは思わないけど……。
それに、大学の裏口入学なら、少なくても三千万円は必要よ!」
ジライヤは、封筒の中身を確認する。
その中には、お金ではなく、競馬の万馬券が入っていた。
お金でも小切手でもない、万馬券を渡すという粋な攻撃が炸裂した。
子供のオレは、万馬券がどれほどの物になるかわからないが、大金である事は予想できる。
「くっ、ただの大金よりも万馬券の方が何となく魅力的だわ。
まさか、競馬のレースを予想したの? という知性さえも感じられる。
ゆたかちゃん、どうやってこれを手に入れたの?
まだ競馬をできる年齢じゃないはずだけど……」
ゆたかの思わぬ知性を目の当たりにし、眼鏡童子が焦り始めた。
「ふっ、私のIPETシリーズの一つIPET・HORSE『ウマウマ』を使い、競馬界を裏から牛耳っていたのだ。
ウマウマの能力は、どんな馬にもなることができ、馬力も十万馬力は有る。
それを紛れ込ませる事で、不可能を可能にしたのだ!
万馬券を購入するのは、コマイヌやエロベアに頼んだ。
すでに、各地で私の手足となってIPETシリーズが働いてくれている。
今も、この必勝コンボによって金を稼いでいるだろう!
競馬+変化+購入の三つの合わせ技によって、私のポケットマネーは無限大だ!」
「くっ、恐ろしい子。私達の考えのさらに上を行くとは……。
世界を変化させず、徐々に蝕んで行くという戦術ね。
これが、夕景ゆたかちゃんか。
でも、賄賂攻撃はワンテンポ遅れたようね。
今の神獣キマイラには、交渉することさえ不可能よ!
私の命令以外には全く反応せず、周囲にある物を攻撃するわ。
無理な変化をさせる事で脳に負荷を及ぼし、洗脳術などを防ぐ効果を持っているの。
さあ、神獣キマイラよ、その汚れた大金を持つ少女をIPETごと破壊しな!」
神獣キマイラは、本来夫婦のはずのジライヤでさえ容赦無く攻撃する。
龍の口部分からのブレスにより、ゆたかとジライヤは、紙のように吹っ飛ばされた。
オレと真槍ちゃんが受け止めてダメージを最小限に抑えたが、神獣キマイラの攻撃力は半端ではない。
「ふふ、人間なんて脆い生き物よね。
どんなに大金をせっせと稼いでも、病気や怪我で立ち所に消えてしまうわ。
ゆたかちゃんもその一人にしてあげる。
汚れた金で生きていくくらいなら、綺麗に処分してあげるわ!」
神獣キマイラは、龍と山羊の頭を持ち、交互に二つの火炎攻撃を使い分ける。
龍の攻撃は、圧力を加えた火炎弾で、山羊の攻撃は、火炎放射器のような炎のブレスだ。
火炎弾の直撃は受けなかったが、爆風でゆたか達は吹っ飛んでいた。
威嚇攻撃のようなものだが、それだけでも神獣キマイラの強さがわかる。
「くう、ジライヤとのコンビ技を駆使しなければ、この神獣キマイラには勝てない。
ステルスは下がっていろ、私とジライヤでこいつは倒す!」
ゆたかが初めて本気になり、眼鏡童子の前に立ち塞がった。
今までのようなエロい攻撃やギャグ技ではない。
本気の目をしたゆたかが立ち塞がる。
ジライヤも覚悟を決め、ゆたかに協力するようだった。
六年前の最強コンビがようやく再結成されたのだ。
神童宗谷との戦いでは見られなかった本気のゆたかだ。
遊びやおちゃらけの空気は消え去り、緊張が辺りを包み込む。
ゆたかの異様な空気の前に、眼鏡童子も緊張し始めていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる