白薔薇姫は愛に溺れる【完結】

ちゃむにい

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柔らかな唇が、強く押しつけられる。
ぐちゃぐちゃと小さな入口を抜き差ししていたかと思うと、私の反応を楽しむかのように舌先で舐め上げられて、甘い吐息混じりの嬌声が漏れた。

「ひゃ……あ、ぁ……」

「あぁっ……、もう無理だ……レティア、僕を受け入れて……」

デルクは素早い動作で反り返ったものを押しあてて、ゆっくりと埋め込んだ。待ち侘びていたかのように、肉壁が収縮した。
あまりにも強すぎる刺激に、ゾクリと鳥肌がたつ。
ずぶずぶと太い灼熱の棒が押し入ってくる感触に、喘ぎ声が止まらなかった。膨れ上がった圧倒的な質量が肉壁を擦り、すべての快楽を飲みこむ。

彼は、強い快感に怯えて逃げ惑う私の手首を握り、私の動きを押さえ込むと、私の反応を見ながら、感じるところばかりに狙いを定め、揺さぶった。

「そ、こ……やだッ」

「ここがいいんだね」

浅く深く、緩急をつけながら与えられる快楽に反応して、きゅぅッと彼のものを締め付ける。そうして根元まで咥えこみ、埋め込まれた彼自身を敏感に感じとると、私は歓喜の涙を流しながら本能のままに乱れた。

「うぁ……ッ、あっ、あ……」

まるで底なし沼にはまってしまったかのように、彼の与える快楽に夢中になる。強烈な快感が迫ってきて、体が竦んだ。
何度も彼は私の体を求め、白い精を狭い胎内に注いだ。どくどくと弾けた精に、体はビクンビクンと痙攣した。
けれども、彼にやられっぱなしになるのも悔しいので、

「ねぇデルク。もっとちょうだい……?」

と挑発したら、可愛い獣は猛獣と化した。私をベットの上に転がすと、デルクは欲するままに奥まで突き上げて、私は甘い悲鳴を上げた。




夜半になった頃、デルクと海を一望することのできる、外湯に入った。湯に浮かべた白薔薇の花弁と、夜も遅いのに寝ずに準備万端で待っていた侍女たちに、くらくらとしてしまった。
きっと彼女たちにとっては、こうなる展開はお見通しだったのだろう。興奮に頬を紅潮させた視線は、何とも居たたまれないものだった。

その日は満月だった。

代々の国王とその妃にしか入ることのできない、特別な湯だとデルクは言う。大きな石がゴロゴロと転がっていて、磯の香りが強かった。おそるおそる指を湯の中にいれると、ちょうどいいぐらいだった。隣の湯にも指をいれると、すごく熱くてすぐに手をひっこめた。デルクが慌てて引きとめようとしていたが遅かった。
どうやら水をいれて、湯加減を調整しているらしい。

デルクと一緒に入浴を楽しんでいると、金色の鱗粉を落としながら舞う、薄透明な紫の蝶が飛び交い始めた。
その、あまりにも神秘的な光景に、好奇心がくすぐられた。
体を乗り出して眺めていると、蝶が私の肩に触れた。けれども、パッと金の粉を落として消えてしまった。

「不思議ね。消えちゃったわ……」

私が残念そうに呟くと、デルクが私の肩を抱いた。

「これらは紫幻蝶と言われるんだ。またの名を女神様の戯れって言ってね」

彼の表情を見ると、穏やかではあるが苦笑いをしている。

「やっぱりレティアは、女神様に愛されているんだね。紫幻蝶は気に入った人間にしか、近づかないんだよ」

そう言って、デルクは蝶に触れる。また、音もなく消えてしまった。金色の粉が闇夜に落ち、お湯の中に入る。

「この通り……、触れたら最後、消えてしまう。……美しいだろう? でも、レティアには敵わないけどね」

「もう、デルクったら……」

額と額を押しあてて、笑い合う。ちょっと照れくさかったけれども、見ている人は彼以外に居ないと思うと大胆になれた。
初恋という呪縛に蝕まれていた心が恋の炎にくすぐられ、みるみる内に修復されていく。灯りといえば、ゆらゆらと動くロウソクの僅かな光だけなはずなのに、眩暈がするぐらい煌めく光の中にいるようだった。
彼の温もり包まれて、体が蕩けてしまいそうだ。

彼が居なくなってしまえば、たちまちの内に世界は灰色になってしまうだろう。

「君だけを愛してる、レティア……」

彼の言葉に、心がざわめく。

私は、ランスロット王子に恋をした。
あの時は運命だと思ったのだ。けれども、それは運命ではなかった。なぜ女神様は私に彼と出会わせたのだろう。
デルクに愛される悦びが開花した今では、時間を巻き戻らせたところで恋をしないだろう。幸せは、ずっと目の前にあった。ただ、私が道端に咲く真実の愛を見逃していただけなのだ。

満月の下で、私は誓った。

私は、もう2度と愛する人を間違えない。そう思うと、心の底から笑顔が零れ、陶酔感で胸はいっぱいになる。
もはや、遮るものは何もなかった。あるとしたら、私の臆病な心だけだった。勇気を振り絞り、私は気持ちを言葉に変えた。

「私を愛してくれて、ありがとう……」

まるで媚薬を飲まされたように、私は頬を薔薇色に染めた。そして、恍惚とした眼差しで、彼の首に手を回し、優しい口づけを求めた。
感触を確かめるように、彼は触れるだけのキスを繰り返す。再び体は絡み合うように重なった。そっと彼が手を腰に回して撫でると、すぐに熱に溺れた。

なんどしても、飽きることはない。

それは、永久の愛の始まりだった。
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