ローズゼラニウムの箱庭で

riiko

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番外編

3、家族になっていく 2 ※

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 えっ、なんで? ああ、子育てで自分のことをないがしろにしていたから、湯上りでこんなに綺麗なお義母さんの隣にいたんじゃ、ちんちくりんに見えてしまったのかな……。これじゃ今夜欲情してもらえないんじゃ?

「桜、僕が良太君とお風呂に入ったからってそんなに残念そうな顔しないでよ、僕は君たちの母親なんだよ?」
「それでもっ、俺以外と風呂に入るなんて許せない。父さんもがっかりするんじゃない?」

「こらっ、母親を脅す気? どうしようかな――、雫と二人で寝るつもりだったけど、楓と電話しながら一人で寝ようかな……」
「ぐうっ、悪かった。父さんには言わないから、今夜は雫を可愛がってあげてください」

 遠慮のない親子の会話だった。俺は実はこういうやりとりを見ているのは嫌いじゃない。内容は、うん、安定の桜だったからむしろ安心したわ。俺のことまだ大好きでいてくれている。俺はそんな二人を見て笑っていたら、桜がただいまって俺のこめかみにキスをしてくれた。

「熱いお二人さんに当てられる前に、僕は雫と寝るから、二人は二階の部屋を使いなさい。風呂も室内に完備してあるからね、じゃあおやすみ」
「あ――」

 お義母さんが雫を抱っこすると、雫も嬉しそうに僕にお休みの挨拶をしてきた。えっ雫そんな笑顔で寂しくないの!? ママと今夜離れて過ごすんだよぉ!? 息子の方があっさりとしていて若干ショックを感じつつも、ここでうろたえてはいけない、桜と過ごすためにお義母さんがせっかく協力してくれたんだから!

「お義母さん、雫のことありがとうございます。雫、イイ子でね。お休みなさい」
「母さん、雫が泣いても今夜はこっちにこないでね、よろしく」

 お母さん「はいはい」って笑いながら雫を抱っこして部屋へと入っていった。俺は桜をじとっとした目で見ると、桜はしれっとして、俺を抱きかかえて二階へと運んでいった。

 夜の誘いをどうしたらいいんだろう、なんて考えていた自分がバカバカしく思えた。俺が雫をお義母さんに預けるといった時点で、桜の中で今夜俺を抱くというのは決まっていたのだろう。俺はそんな桜にしっかりとしがみついて密着した。

 部屋に入ると、俺をベッドにおろして、桜は背広を脱いでネクタイを外した。すぐにキスでもくれるのだろうと、目で追って待っていたが期待は裏切られた。

「シャワー浴びてくるから、先に寝てて、今日は母さんの相手で疲れただろう?」

 そう言って、その場を去っていった。えっ、まさかの、え!? こんなにお膳立てされたシチュエーションなのに、このベッドでは睡眠を取るために俺を降ろしたの? えっ、すっかりその気になっていた俺、はずかしいっ。やっぱり子育てに疲れ切った男なんて、もう欲情しないのかな……。悲しくなった。

 がばって布団をかぶってそのまま、目を瞑ったら、まさかの桜が風呂から出てくるのも気づかずに本当に眠ってしまった。やはり、疲れていたんだ。最近は布団に入ると条件反射で寝落ちしてしまう。そんな俺を知っているからか、今日も労ってくれたと信じよう。

「んっ……」

 ごろんと寝返りを打ったら、桜の腕の中にいた。

 あれっ、俺、本当に寝ちゃったんだ。俺を後ろから抱きしめて寝ている桜の寝息が聞こえる、桜だって大学いって仕事もして、疲れてるんじゃん。やっぱ俺たちに体の関係はまだ必要ないのかも、お義母さんがせっかく作ってくれたチャンスだったが、雫を気にせず熟睡できているのはありがたかったから良しとしよう。

 桜の腕が俺のお腹の前で交差している。そっとその腕を触った。性的な絡みでは無いのに、二人きりで、うなじには桜の寝息がかかる、それだけで俺の中のオメガが久しぶりに顔を出そうとしていた。

 その大きな手をみたら、欲しくなってしまった。桜から触って欲しくてたまらない。そっと手を握って、俺のパジャマの中に入れてすこしずつ動かし、乳首に触れるところまで持っていった。

「んんっ」

 桜の指の先を俺の乳首の先に触れさせた。これだけでビリビリっとする。性的な触れ合いなんてここしばらくなかったからか? こんな一方的なふれあいだけで俺のペニスがむくってしたのがわかった。

 俺、最低なことしている? 寝ている桜を使って自慰……。でも手は止まらなかった。片手は俺の胸の突起に持ってきて、もう片手は腹から少し下にずらした。

 桜の手を移動させたはいいが、それからどうしよう。でも、止まっているだけでも動いていなくても、そこに触れているというあったかい感触だけで嬉しくなった。

 ――ああ、きもちいいな――

 胸はすっかりこの数年で桜に開発されてしまったので、触れられるだけで俺の下も緩くちあがる。そしてもっともっと、と刺激を求め、桜の指を動かして、突起の周りをぐるぐるとさせた。

 「はっ、あっ」

 いけない、息が上がってきて、思わず声が漏れてしまった。下の方もだんだん主張してくるも、さすがに寝ている桜の手を汚すことにためらいが出てきた。

 ――どうしたものかな――

 いったん桜の手は放して、おなかのあたりまで持っていき、今度は自分の手で緩くそれをしごいた。桜に抱きしめられて桜の手が俺の腹にある、それだけでも欲情するには十分だった。自分の手を使うなんてどれくらいぶりだろう。そんなことをしなくてもいいくらいに桜がいつも俺のすべてを丁寧に触ってくれていたから。動きがぎこちなくてなかなかうまくいかない。もぞもぞと動いていると桜の気配を感じた。

「良太……」

 熱い吐息が俺のうなじにかかった。やばいっ、桜を起こしちゃった。

「ごめんっ桜っ」

 恥ずかしくてしょうがなかったけど、すぐさま後ろを振り返って桜を見た。あれ? なんだかこの目は……。

「良太、良太っ!」
「えええっ!?」

 おもむろに唇を奪われた。そしていつものキスとは違い、久しぶりに性的な欲望を掻き立てるような、そんな濃厚なキスだった。唾液を吸う暇もなく、どんどんあふれていく、それを一滴もこぼさないというように、桜が垂れていく唾液をすべて吸い尽くしていく。な、なんていやらしいんだ。

「んつ、はっ、んんっ、桜っちょっと、いったん落ち着こう」
「良太っ、愛してる」
「ううぉっ! ちょっ、」

 すごい勢いで仰向けにされて、服を全部はぎとられた。乳首は痛いくらいに吸われて、母乳も出てきてしまった。

「甘い、甘いよ良太……ここを雫に独占させていたなんて、息子ながら許せないな」
「ああっっっ! 痛いっ」

 桜にしては乱暴で、母乳を吸いきった後は、かじられた! 俺の乳首もげてるんじゃないかってくらい痛い、痛いけど、その痛みなのかはわからないが、下からもぴゅって出てきて腹を汚した。

「雫に吸われても、良太はこんなにいやらしい液体まで垂らしてるの?」
「ちがっ、桜だから、桜がするからこんなになるんだよっ」
「ふーん。それは嬉しいね」

 一通り胸は堪能したのか、やっとそこから離れてくれた。そしてすでに桜の手は俺の中をかき乱している。もちろん後ろからはぐちゃぐちゃと出てきた分泌液がどんどんと溢れでてくる。

「あっ、あああっっ……」

 久しぶりに入ってくる指の動きと熱さに、めまいを覚えそうになるも気持ちが良くてたまらない。桜の指が俺の中に入ってきている。

 桜が好き、大好き、どうして雫が一番だなんてお義母さんに言ってしまったんだろう。どうしようもなく、桜が好きなことをこのつがいの強い匂いを久しぶりに嗅いで思い出した。とにかく好きでたまらない。

「桜、好き! 愛してる」
「俺も愛してる」
「桜、お願いっ、抱いて」
「ちょっと、待ってて。もうちょっと良太を堪能してからね」
「えっ」

 どういうこと!? 桜が俺の下の方に移動して、にこっと笑ってから俺の両足を持って、ぱかっと開いた。

「やだっ! なにっ、恥ずかしいよ」
「この眺め、久しぶりだ」
「ちょっと、桜っ、離してっ、閉じてよ」

 さらにぐっと押してきて、俺の腹に足が付くくらいまでの体制になった。そういえば、初めて本当に繋がった時もこんな体制をさせられて自分の股関節の柔らかさに驚いたことがあった。でも、これじゃあまるで雫のおむつ替えの体制じゃないか!? そんな羞恥な状況がさらに悪化した。なんと、桜が俺の後ろの孔をぴちゃぴちゃと舐めはじめた。

「やっ、いやだ! 放せっ、そんなところ舐めるな……あんっ」
「どんどんいやらしい蜜があふれてくるよ。本当はこうされたかったんだろ?」
「やだ! ほんとやめてよっ」

 恥ずかしいのと気持ちいいのとで、俺はどうしようもなくなり、とりあえず顔を手で隠した。そしたら桜が孔の周りをゆっくりと舐めまわした。

「ひやっ」
「良太って、れる前にじっくり舐められるのも好きだよね」
「そんなの……知らない」
「嘘つき」
「ああっっっ、はんっ」
「ほら、また新しいのがこぼれてきたよ」
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