転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第2章 幼少期

2.16.1 魔法の訓練と空間魔法の研究

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 僕は攻撃魔法の特性もあがり、ようやく攻撃魔法の練習が出来るようになった。
 そこで、魔法の訓練時間を増やしてもらった。
 あらためて攻撃特性、防御特性、生活特性の違いも含めクインさんに基礎を教えてもらった。

 クインさんとバーニィが使える攻撃、防御、生活魔法の全てを見せてもらった。
 それらの違いを魔力の可視化で確認した。

 簡単に言うと攻撃魔法と防御魔法は名の通り、攻撃と防御。
 それに属さないものが生活魔法。

 生活魔法と攻撃魔法は使える温度帯や魔力量に違いがあった。
 例えば薪に火をつける場合は、指先から少し離れたところに小さな火がともされる程度。
 蝋燭ぐらいの大きさまでしか使えない。
 あるいは温度の調整だ。
 コップに入った水を温める魔法。それも最大でも60度程度までしか上げられない。
 コンロや給湯器が火の生活魔法だ。

 それに対して火の攻撃魔法は、使える魔力量が桁違いに多く、温度は生活魔法の遥か上になる。
 火を放つ温度が1000度以上。
 水を温めると温度調整は難しく、沸騰すると言った感じだ。
 火の防御魔法は、そういった高い温度の魔法に反応して効果を低減、あるいは無力化する魔法だ。
 壁のように魔力障壁を作り、命令によって自動的に発動する。

 習った魔法はすぐに詠唱・無詠唱のどちらも使えるようになった。

 ところで、属性魔法のレベルは、7歳の誕生日と共にレベル7まで急上昇した。
 普通と異なるレベルの上がり方だ。

 だが、レベルが高い割に、初めて使う魔法はレベル通りの効果を持っていない。
 数回使ってみなければレベルどおりの結果を出せないようだ。
 普通にレベル上昇させるよりは圧倒的に少なくて済む。

 まあ、多少の練習で簡単に身に着いたので良かったが、急に色々な魔法が使えすぎていることが原因なのか、とっさに魔法を使い分けできない。

 特に、戦闘中に偶にしか使わない魔法ほど思いつくのに時間がかかる。
 結局、どうしても回復魔法が後回しになってしまう。
 折角無詠唱で魔法を使えるのにそのアドバンテージが活かせていない。

 状況に合わせてすばやく魔法を使うには、ひたすら訓練しかないようだ。

 幸い、大量の魔力があるので人よりも圧倒的に短期間で習得が出来た。
 メリーナ様からの指摘通り普通の魔導師に対して数百人分の魔力量がある。
 習熟度を上げる加護もあるので集中して練習すればあっという間にレベル通りの魔法が使えるようになった。


 魔法は、魔法特性で効果の強さがきまるが、すべての魔法が同様に効果を発揮するわけでは無い。
 得意不得意は魔法毎にもある。

 たとえばクインさんは攻撃特性3、防御特性5、生活特性4とすべての効果を人並み以上で使えるはずだ。
 浮遊魔法の攻撃が物を重くする事。防御が物を軽くする、あるいは浮かせる。生活魔法が自分の体重変化。
 生活特性4で自分を持ち上げるよりも防御魔法を使って物を浮かせる方が得意だ。
 
 クインさんが浮く時はアラビアンナイトの"魔法のじゅうたん"や魔女のホウキに乗るような感じになる。
 ただ自由に動かせるほどのレベルは無く、浮いている時間も数分間で切れしまう。
 このように、特性を持つからとすべての魔法を使いこなせるわけではない。
 特に特殊魔法ではそのような傾向が強い。

 僕も、浮遊魔法を始めた。
 最初は一人で軽く浮いて静止状態を維持する事だったが、たっぷりある魔力で数時間浮き続けると、あっという間に初級レベル3を超えレベルが上がって行った。

 結局、自由自在と言うほどではないが、自分だけならゆっくりと移動ができるようになった。
 その代りなのか、物を重くするのは苦手だ。
 軽くする方が得意なようだ。
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