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第3章 竜の襲撃
3.13.2 竜王バハムート
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すぐに追加のケーキと和菓子が届いた。全てのお菓子を食べ終わって満足したのかカイが本題を切り出した。
「ジルベールに頼みたい案件だが、かつて人族に聖獣が捉えられ封印された事を知っているか」
「いえ」
「500年ほど前の事だ。
聖獣1柱である白虎王が人間に騙され捉えられたのだ。
白虎王も人間ごときに封印されるはずがなく、油断があったのだろう。
だが、それは邪神アークロンが作った封印の魔道具だったのだ。
その魔道具は封印の特性を利用して、人間の力で聖獣を封印できてしまった。
それを後で知ったアロノニア様が怒り、この辺り一帯を洪水で流すことになった」
ブルンスワードに行ったときに聞いた500年前の洪水はそれか。
アロノニア様が怒ると人類が絶滅しかける被害を生み出すのか。
さすが神だ。
「問題はその封印方法だった。
我らも調べたが、封印そのものは我なら封印を解除できるのだ。
だが、巧妙に罠が仕込まれ、神や我らでは手が出せぬのだ。
そこでお主だ」
「はい」
「お主に封印を解いて欲しい」
「はあ、今の口調からは人族しか入れないところに行って解呪をすればよいのですか?」
「人族しか入れぬのは確かだ。
そこへ行き魔力を流せばよいだけだ」
「それだけなら僕でなくてもできるのでは?」
「封印と言うのは、解除の条件が無ければ内側から壊せる。
だが、解除の条件が簡単であるほど内側からは壊せないものになる。
封印に使われた魔道具は込めた魔力に対して10倍の魔力を込めれば封印が解ける物だ」
「10倍ですか」
「そうだ、一般人が封印をすれば、聖女や大神官、メリーナ様が加護を与える勇者、賢者といった人物が魔力を込めれば解除できる。
だが、封印したものが当時最高の魔力を持つ聖女や大神官、賢者の3人であったとしたらどうだ?」
「一般人の10倍以上ですから、その10倍となれば300人ほど。
王宮魔導士なら100人で解除できるのでは」
「その通りだ。
だが魔力を流す口は5つしかない」
「無理ですね」
「だが、お主なら一人でできるのではないか」
僕の魔力はすでに15万を超えている。
聖女が3000から5000の総魔力量と言われているのだから15万の魔力があれば大丈夫かもしれない。
神石に魔力の回復薬も飲めばいけるかもしれない。
「大丈夫かもしれませんね」
「そういうわけだ。
お主の魔力はちょうど全回復しているようだし、できれば今から転移で連れていきたい」
「良いですよ。
だめなら、もう少し成長するまで待ってもらうことになると思いますけど」
「あまり時間が残されていないのが現状でな」
「では、急ぎましょうか」
僕はレイブリングさんにカイと出かける事を伝える。
護衛は必須だというのでいつもの3人を連れて行こうと思ったが、念のために魔力の予備が欲しい。
エレノアとニナスティにクインさんを連れて移動することにした。
「ジルベールに頼みたい案件だが、かつて人族に聖獣が捉えられ封印された事を知っているか」
「いえ」
「500年ほど前の事だ。
聖獣1柱である白虎王が人間に騙され捉えられたのだ。
白虎王も人間ごときに封印されるはずがなく、油断があったのだろう。
だが、それは邪神アークロンが作った封印の魔道具だったのだ。
その魔道具は封印の特性を利用して、人間の力で聖獣を封印できてしまった。
それを後で知ったアロノニア様が怒り、この辺り一帯を洪水で流すことになった」
ブルンスワードに行ったときに聞いた500年前の洪水はそれか。
アロノニア様が怒ると人類が絶滅しかける被害を生み出すのか。
さすが神だ。
「問題はその封印方法だった。
我らも調べたが、封印そのものは我なら封印を解除できるのだ。
だが、巧妙に罠が仕込まれ、神や我らでは手が出せぬのだ。
そこでお主だ」
「はい」
「お主に封印を解いて欲しい」
「はあ、今の口調からは人族しか入れないところに行って解呪をすればよいのですか?」
「人族しか入れぬのは確かだ。
そこへ行き魔力を流せばよいだけだ」
「それだけなら僕でなくてもできるのでは?」
「封印と言うのは、解除の条件が無ければ内側から壊せる。
だが、解除の条件が簡単であるほど内側からは壊せないものになる。
封印に使われた魔道具は込めた魔力に対して10倍の魔力を込めれば封印が解ける物だ」
「10倍ですか」
「そうだ、一般人が封印をすれば、聖女や大神官、メリーナ様が加護を与える勇者、賢者といった人物が魔力を込めれば解除できる。
だが、封印したものが当時最高の魔力を持つ聖女や大神官、賢者の3人であったとしたらどうだ?」
「一般人の10倍以上ですから、その10倍となれば300人ほど。
王宮魔導士なら100人で解除できるのでは」
「その通りだ。
だが魔力を流す口は5つしかない」
「無理ですね」
「だが、お主なら一人でできるのではないか」
僕の魔力はすでに15万を超えている。
聖女が3000から5000の総魔力量と言われているのだから15万の魔力があれば大丈夫かもしれない。
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「大丈夫かもしれませんね」
「そういうわけだ。
お主の魔力はちょうど全回復しているようだし、できれば今から転移で連れていきたい」
「良いですよ。
だめなら、もう少し成長するまで待ってもらうことになると思いますけど」
「あまり時間が残されていないのが現状でな」
「では、急ぎましょうか」
僕はレイブリングさんにカイと出かける事を伝える。
護衛は必須だというのでいつもの3人を連れて行こうと思ったが、念のために魔力の予備が欲しい。
エレノアとニナスティにクインさんを連れて移動することにした。
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