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第4章 10歳王都編
4.6.1 お披露目会
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僕らは馬車に乗って王城の舞踏会場へと向かう。
今日のお披露目会は、領地持ちの侯爵家以上が参加する。当然主役となる10歳の子供も侯爵家以上だ。
お披露目会への参加者は来年の為に9歳の子供から参加が認められている。侯爵家以上と言っても親も含めるとかなりの数が集まる事になっている。
領地持ちの侯爵家と言っても強制的に参加するわけでは無い。事情があれば参加しなくても良い。正式な領主が居なかったクロスロード領は今まで不参加だった。レイブリングとうさまを正式な領主として迎えたのでこれからは参加が必要になるだろう。
今回のお披露目参加者は侯爵家ばかりで、男が僕を入れて4人。女が7人だ。
男子は、左目が金眼ロベール・アンセルワードを筆頭に、アイヴィー・マリンワード、モーゼス・ヤンロード。そして僕ジルベール・クロスロード。
女性は、右目が金眼のイザベラ・バディアワードを筆頭に、ラシーヌサリン・アイゼンハワード、クラリッサ・イバストワード、カーリンサンチェ・フィンレワード、リンクベルン・ミキシニア、リーリンアース・サクラニア、アマーリエ・ロンドロード。金眼は男女一人ずつ。それに僕が加わった。
この年は、久しぶりに侯爵家に金眼が生まれている年らしい。
侯爵家以外では第3王子の参加だ。
到着すると、10歳のお披露目会主賓室に案内された。
そこにいたのは3人の男性と7名の女性。どうやら他の人はもっと余裕を持って来ていたようだ。僕の到着が最後になってしまった。一緒に行くことになっていたカトレア様の支度に時間がかかったせいで、けして僕のせいではない。
この場にいるメンバーはどうやら僕以外は既に皆しりあいらしい。新参者が僕だけなのだ。自分だけが自己紹介をして皆からも紹介をしてもらった。
事前情報で金眼とは知っていたらしい。両金眼だったので驚いていたが、だから10歳まで誰とも会っていなかったことには納得された。
最初に挨拶で話しかけて来たのはバディアワードのイザベラ様だ。バディアワードは、おじいさまの兄上が継いだ領地だ。
「バディアワードは、おじいさまのお兄様が継いだ領地でしたね
僕はカルスディーナ公爵領内であまり血のつながりが無くて。
唯一の親戚ですね」
「そ、そうですね。
ところで、ジルベール様は婚約者はまだなのですよね。
いままで王都に出てきていないし、他領との交流もほとんどなかったのでしょう」
「公表はされていませんが、第2王女のマリアテレーズ様の筆頭婚約者です」
「え、そうなのですか。第2王女が降嫁ですか。
第2王女はメリルディーナ公爵家を継ぐ方と婚姻されるのでは。
貴方はクロスロードの嫡男ですからクロスロードを継がれるのでしょう」
「クロスロードとメリルディーナ家で残すとしたらメリルディーナ家の方というのが国の判断です。今はレイブリング父様が領地を継いでいますから当分は大丈夫でしょう。
将来的には僕の子供が戻る可能性もあるらしいですが」
「そ、そうですか」
「イザベラは、第3王子を狙っていたのよ。でも今回のお披露目会で第3王子のエスコート役を取れなかったらしくて、旗色が悪くなってきたのよ。
それで、ようやく別の候補者を探し始めたところなのよ」
間に入って来たのはカーリンサンチェ・フィンレワード。イザベラと同じく上位領地の女性だ。
同級生で領地を引き継ぐことが決まっているのは確か金眼であるロベールだけだ。アイヴィーは長男だが継承の確定は延期されている。他に男子がいるからだ。そしてモーゼスは3男。長男は婿として別の領地に移り、次男が領地を継承することが確定している。
上位領地の女性は、なるべくなら嫡男に嫁ぎたいのだろうから競争が激しそうだ。特にイザベラ様は珍しい金眼を持つ女性。下手なところには行けない。
最近の傾向は10歳のお披露目会が行われた後に婚約者を決めるらしいが、王子達の婚約者選びが長引いていたので、同年代の婚約は大半が延期されている。ルカレディック王子が2年も延期したせいだ。そのために上2つは確実に婚約者が決まっていない人が多い。
このお披露目会後に一気に決まっていくのだろう。
実際には、すでに内定がでているので、打診レベルではすでに決まっているのだろう。イザベラ様が焦りだしていると言うのはよくわかる。
「ジルベール・クロスロード様、お時間です。
王家の準備が整いましたのでこちらへどうぞ」
「あら、ジルベール様はこちらから入られないのですか。
第2王女は7歳ですからエスコートの必要はありませんよね」
「本日、ジルベール様はマリアテレーズ様の姉である第1王女様スザンヌ様をエスコートすると決まっております。同じくお披露目会の主役となられる第3王子フィリップ様とご一緒に入場後に皆さまのおられる壇上へ行かれます」
迎えにきた侍女が説明して僕を連れて行った。
今日のお披露目会は、領地持ちの侯爵家以上が参加する。当然主役となる10歳の子供も侯爵家以上だ。
お披露目会への参加者は来年の為に9歳の子供から参加が認められている。侯爵家以上と言っても親も含めるとかなりの数が集まる事になっている。
領地持ちの侯爵家と言っても強制的に参加するわけでは無い。事情があれば参加しなくても良い。正式な領主が居なかったクロスロード領は今まで不参加だった。レイブリングとうさまを正式な領主として迎えたのでこれからは参加が必要になるだろう。
今回のお披露目参加者は侯爵家ばかりで、男が僕を入れて4人。女が7人だ。
男子は、左目が金眼ロベール・アンセルワードを筆頭に、アイヴィー・マリンワード、モーゼス・ヤンロード。そして僕ジルベール・クロスロード。
女性は、右目が金眼のイザベラ・バディアワードを筆頭に、ラシーヌサリン・アイゼンハワード、クラリッサ・イバストワード、カーリンサンチェ・フィンレワード、リンクベルン・ミキシニア、リーリンアース・サクラニア、アマーリエ・ロンドロード。金眼は男女一人ずつ。それに僕が加わった。
この年は、久しぶりに侯爵家に金眼が生まれている年らしい。
侯爵家以外では第3王子の参加だ。
到着すると、10歳のお披露目会主賓室に案内された。
そこにいたのは3人の男性と7名の女性。どうやら他の人はもっと余裕を持って来ていたようだ。僕の到着が最後になってしまった。一緒に行くことになっていたカトレア様の支度に時間がかかったせいで、けして僕のせいではない。
この場にいるメンバーはどうやら僕以外は既に皆しりあいらしい。新参者が僕だけなのだ。自分だけが自己紹介をして皆からも紹介をしてもらった。
事前情報で金眼とは知っていたらしい。両金眼だったので驚いていたが、だから10歳まで誰とも会っていなかったことには納得された。
最初に挨拶で話しかけて来たのはバディアワードのイザベラ様だ。バディアワードは、おじいさまの兄上が継いだ領地だ。
「バディアワードは、おじいさまのお兄様が継いだ領地でしたね
僕はカルスディーナ公爵領内であまり血のつながりが無くて。
唯一の親戚ですね」
「そ、そうですね。
ところで、ジルベール様は婚約者はまだなのですよね。
いままで王都に出てきていないし、他領との交流もほとんどなかったのでしょう」
「公表はされていませんが、第2王女のマリアテレーズ様の筆頭婚約者です」
「え、そうなのですか。第2王女が降嫁ですか。
第2王女はメリルディーナ公爵家を継ぐ方と婚姻されるのでは。
貴方はクロスロードの嫡男ですからクロスロードを継がれるのでしょう」
「クロスロードとメリルディーナ家で残すとしたらメリルディーナ家の方というのが国の判断です。今はレイブリング父様が領地を継いでいますから当分は大丈夫でしょう。
将来的には僕の子供が戻る可能性もあるらしいですが」
「そ、そうですか」
「イザベラは、第3王子を狙っていたのよ。でも今回のお披露目会で第3王子のエスコート役を取れなかったらしくて、旗色が悪くなってきたのよ。
それで、ようやく別の候補者を探し始めたところなのよ」
間に入って来たのはカーリンサンチェ・フィンレワード。イザベラと同じく上位領地の女性だ。
同級生で領地を引き継ぐことが決まっているのは確か金眼であるロベールだけだ。アイヴィーは長男だが継承の確定は延期されている。他に男子がいるからだ。そしてモーゼスは3男。長男は婿として別の領地に移り、次男が領地を継承することが確定している。
上位領地の女性は、なるべくなら嫡男に嫁ぎたいのだろうから競争が激しそうだ。特にイザベラ様は珍しい金眼を持つ女性。下手なところには行けない。
最近の傾向は10歳のお披露目会が行われた後に婚約者を決めるらしいが、王子達の婚約者選びが長引いていたので、同年代の婚約は大半が延期されている。ルカレディック王子が2年も延期したせいだ。そのために上2つは確実に婚約者が決まっていない人が多い。
このお披露目会後に一気に決まっていくのだろう。
実際には、すでに内定がでているので、打診レベルではすでに決まっているのだろう。イザベラ様が焦りだしていると言うのはよくわかる。
「ジルベール・クロスロード様、お時間です。
王家の準備が整いましたのでこちらへどうぞ」
「あら、ジルベール様はこちらから入られないのですか。
第2王女は7歳ですからエスコートの必要はありませんよね」
「本日、ジルベール様はマリアテレーズ様の姉である第1王女様スザンヌ様をエスコートすると決まっております。同じくお披露目会の主役となられる第3王子フィリップ様とご一緒に入場後に皆さまのおられる壇上へ行かれます」
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