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第4章 10歳王都編
4.6.2 お披露目会
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「ジルベール様、こちらへ。申し訳ありませんが少し急いでください」
せかされながら扉をくぐると王家の面々が勢ぞろい。ここは王家が使う専用の入り口のようだ。
「ああ、来たわね。ジルベールこっちよ」
中に入るとすでに、王族が勢ぞろいしていた。エレノアもだ。隣にいる男子が第3王子フィリップ様のようだ。
僕を呼んでいたのは先日あった第2王妃エマーシェス様だ。
「シンさま」
そのつぶやきにすっと顔を向けると、目と目があった。その瞬間だった。
前回と一緒だ。何だろうこの鐘が鳴り響くような感覚は。目が離せない。どのくらいの時間なのか解らないが、じっと彼女を見つめ続けてしまった。
「ジルベール、今日はこの子、スザンヌのエスコート役よ。よろしくね」
第2王妃エマーシェス様から声がかかったところで我に返った。
どうやらエマーシェス様の隣にいる超絶な美少女が第1王女のスザンヌ様だった。
一言目で危うく愛をつぶやきそうになった。前回の失敗を思い出して自嘲する。
「初めまして、ジルベール・クロスロードです」
絞りだして出てきた言葉はありきたり。名前を言えただけだった。
「スザンヌよ。
今日は、貴方にエスコート役をお願いするわ。
嬉しいでしょう」
え、なんだろう、この子ツンデレなのか?
「ええ、とても光栄です。
先ほどは、とても美しい身姿に驚いてしまいました。
拙い身ですが、今日は精いっぱい頑張らせてもらいます」
「そ、そう。
…
マリアテレーズとは違ってわたくしのほうが背が高いのです。
せいぜい転ばないように気をつけなさい」
なんとなく、キャラと一致しない言い方に違和感を感じる。なにか無理しているのだろうか。
「よし、揃ったな。では順に入るぞ」
陛下が声をかけてきた。
「ああ、ジルベール。お主が入った時に騒がしくなるかもしれぬ。
スザンヌの隣にいるのをやっかむ者がいるだろう。
皆、高位のプライドの高い者達ばかりだ。
だがスザンヌの相手はスザンヌが決める事になっておる。
そなたは義姉を守らねばならんのだ、軽く威圧しても構わんぞ」
「は。心得ました」
陛下は左右に第1王妃と第2王妃が付いて中に入った。ここに第3王妃がいないので、他の王女の面倒を見ているのだろう。
その次に入ったのは第1王子ルカレディック様とオルトディーナ公爵家令嬢サフィーナ様。サフィーナ様は、カトレア様から続いたルーナ様の長女。見事なピンクの髪がとても可愛らしい雰囲気を出している。3人には確実にヒロイン系統の何かが受け継がれている。鑑定にも出ないけど、何か持っている気がする。たぶん。
次に第2王子マクシミリアン様とアナスタシア・ブルンスワード侯爵令嬢が入る。
そして、僕らの順番だ。
第2王女の名前に続いて、僕の名前も呼ばれる。少しどよめきが聞こえる。ここから皆が見えると言う線の手前でスザンヌ様が一度止まった。
確かに騒がしい。そうか、ここで威圧か。神格化を得た時に一緒にメニュー威圧が追加されていたので、それを選ぶ。すぐにざわっとした感じが消えたので威圧を消す。
僕が静かにうなずくと、彼女が一歩踏み出した。僕もそれに合わせて進む。
シーンと静まり返った中で第3王子フィリップと、エレノアがメリルディーナ公爵令嬢と紹介されて入場してきた。
僕の緊張はかなりだ。いきなり本番と言うのは緊張する。事前にこの辺に行く用に言われたところへ向かう。すでに第1王子、第2王子と並んでいるので、そこに行くのだろう。
恐らくここだろうと思うところでスザンヌ様が止まった。
待っていると、隣に第3王子が並んだ。
せかされながら扉をくぐると王家の面々が勢ぞろい。ここは王家が使う専用の入り口のようだ。
「ああ、来たわね。ジルベールこっちよ」
中に入るとすでに、王族が勢ぞろいしていた。エレノアもだ。隣にいる男子が第3王子フィリップ様のようだ。
僕を呼んでいたのは先日あった第2王妃エマーシェス様だ。
「シンさま」
そのつぶやきにすっと顔を向けると、目と目があった。その瞬間だった。
前回と一緒だ。何だろうこの鐘が鳴り響くような感覚は。目が離せない。どのくらいの時間なのか解らないが、じっと彼女を見つめ続けてしまった。
「ジルベール、今日はこの子、スザンヌのエスコート役よ。よろしくね」
第2王妃エマーシェス様から声がかかったところで我に返った。
どうやらエマーシェス様の隣にいる超絶な美少女が第1王女のスザンヌ様だった。
一言目で危うく愛をつぶやきそうになった。前回の失敗を思い出して自嘲する。
「初めまして、ジルベール・クロスロードです」
絞りだして出てきた言葉はありきたり。名前を言えただけだった。
「スザンヌよ。
今日は、貴方にエスコート役をお願いするわ。
嬉しいでしょう」
え、なんだろう、この子ツンデレなのか?
「ええ、とても光栄です。
先ほどは、とても美しい身姿に驚いてしまいました。
拙い身ですが、今日は精いっぱい頑張らせてもらいます」
「そ、そう。
…
マリアテレーズとは違ってわたくしのほうが背が高いのです。
せいぜい転ばないように気をつけなさい」
なんとなく、キャラと一致しない言い方に違和感を感じる。なにか無理しているのだろうか。
「よし、揃ったな。では順に入るぞ」
陛下が声をかけてきた。
「ああ、ジルベール。お主が入った時に騒がしくなるかもしれぬ。
スザンヌの隣にいるのをやっかむ者がいるだろう。
皆、高位のプライドの高い者達ばかりだ。
だがスザンヌの相手はスザンヌが決める事になっておる。
そなたは義姉を守らねばならんのだ、軽く威圧しても構わんぞ」
「は。心得ました」
陛下は左右に第1王妃と第2王妃が付いて中に入った。ここに第3王妃がいないので、他の王女の面倒を見ているのだろう。
その次に入ったのは第1王子ルカレディック様とオルトディーナ公爵家令嬢サフィーナ様。サフィーナ様は、カトレア様から続いたルーナ様の長女。見事なピンクの髪がとても可愛らしい雰囲気を出している。3人には確実にヒロイン系統の何かが受け継がれている。鑑定にも出ないけど、何か持っている気がする。たぶん。
次に第2王子マクシミリアン様とアナスタシア・ブルンスワード侯爵令嬢が入る。
そして、僕らの順番だ。
第2王女の名前に続いて、僕の名前も呼ばれる。少しどよめきが聞こえる。ここから皆が見えると言う線の手前でスザンヌ様が一度止まった。
確かに騒がしい。そうか、ここで威圧か。神格化を得た時に一緒にメニュー威圧が追加されていたので、それを選ぶ。すぐにざわっとした感じが消えたので威圧を消す。
僕が静かにうなずくと、彼女が一歩踏み出した。僕もそれに合わせて進む。
シーンと静まり返った中で第3王子フィリップと、エレノアがメリルディーナ公爵令嬢と紹介されて入場してきた。
僕の緊張はかなりだ。いきなり本番と言うのは緊張する。事前にこの辺に行く用に言われたところへ向かう。すでに第1王子、第2王子と並んでいるので、そこに行くのだろう。
恐らくここだろうと思うところでスザンヌ様が止まった。
待っていると、隣に第3王子が並んだ。
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