転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第4章 10歳王都編

4.8.3 王都見学

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新作始めました。
「神様なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか」
ギャグぽく始まってますが、ギャグではありません。お暇な方はぜひお読みください。

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 クロスロードの冬の館で集まっていた同じ年齢の子供達と比べるとかなり優秀な部類だ。始まってすぐに勝負がついた。最後にルカレディック王子が1本を取った。勝ちを譲ったような感じはなく、現状はルカレディック王子の方が強いのだろう。

「どうだ、ジルベール。君に比べればたいしたことないだろうが」

「二人とも、訓練なので身体強化をしないのは解りますが、剣に魔力を込めないのはなぜですか。特にオレリアン様は、光魔法が使えるのになぜ何もしないのですか」
「いや、僕に光魔法の属性は無い。10歳の時に大神官様の鑑定を受けたが、その時に光属性は無かった」
「レイブリングさんと一緒なのかな。ならば鑑定を受けた後に発現したのでしょう。今は属性が使えるようになってますよ。
うーんと。これだ」

 ハバムートから素材として貰った聖樹の残りで作った木剣。これは光魔法が使える剣を作る時に、練習として作った剣。その数少ない成功品だ。

 聖樹は光魔法との相性が良いらしく、ティアマトも剣に魔法を付与する練習に使ったそうだ。光魔法の特性を持っていれば光の剣として使える。だが、エイミーのように光属性を持っていなければ、光魔法を付与しただけでは使えない。使えるようにするには、さらに魔道具として加工しなければいけない。

 エイミーに渡した剣は、魔石から魔力を供給する機能を追加した魔道具になっている。だからエイミーでも光魔法を発動できる。ただ魔力効率は悪いし、威力も少し下がる。

「この木剣は、光魔法の魔法陣が刻まれ、効果が付与されています。ですが魔道具ではないので誰でも使えるわけではありません。光属性を持っていなければ発動しません。ですが光属性さえあれば、自分で魔力をコントロールしなくても光の剣を出せます。細かい魔力の制御ができなくても光の剣を出せる剣です。
こうやって魔力を込めます。
最初は魔力を込めるだけ、全体に光をまんべんなく広げます。慣れてきたら、光を刃の方に手中させるようにして使ってください。ここまでは魔法陣がサポートします。
あとは、魔法陣を超える力を身に付ければ、最終的には」
 えいっと振ると斬撃が飛び光の剣が剣の形のまま訓練所の的に当たる。
 的が真っ二つに割れた。

「こういうことができるようになります。ただ、レイブリング父様に言わせると、僕は技を使う時の魔力の使い方は荒いそうです。大量の魔力を強引に使っているから威力はでるが一般の人は真似ができないと言ってました。光剣の使い方は僕よりも、レイブリング父様に教えて貰った方が良いですよ。カルスディーナ公爵から頼まれれば嫌とは言わないでしょう。それと、この木剣は、差し上げます。材料は聖樹を使っているのでそれなりの品です」

 オレリアン様の方からルカレディック王子の方へ向き直り、続けて話をする。

「ルカレディック王子、相手が光の魔法をまとっていると、普通の木剣では簡単に折れます。相手よりも硬度を上げた剣を使うか、魔力だけで受けるなら、相手の2倍以上の魔力を剣に込める必要があります。
そんな事をすれば、同じ魔力量ならあっという間に魔力が無くなりますので注意してください。まずは、訓練でも剣に魔力をまとわせないとダメですよ」

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