転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第4章 10歳王都編

4.9.1 子供達の夜

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新作始めました。
「神様なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか」

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 王宮に戻り、貴族の服に着替える。それから早めの夕食が始まった。今夜は伯爵家以上の貴族が集まる夜会が開かれる。
 夜会での陛下達は忙しい。途中で食事をする時間はないのだ、だから早めに食事を済ませてから夜会に入るらしい。公爵達は陛下と一緒に軽食を食べながら今日のスケジュールやいろいろと打ち合わせがあるそうだ。
 ここには、男性以外、1妃から3妃までと、王子・王女達は勢揃いだ。
 そして、カルスディーナ家はレッシィ夫人(左金眼39)と長男ダリウス様(右金眼17)、セルニア夫人(31)、オレリアン様(右金眼12)、クリシュナ様(金眼9)。ダリウス様の姉はすでに結婚して侯爵家夫人になったのでこの場にはいない。オルトディーナ家はダイアナ夫人(右金眼42)、ブルータス様(左金眼24)、マルクス様(22)、ルシアナ様(右金眼16)、ルーナ夫人(34)、オニール様(16)、サフィーナ様(左金眼12)。
それに、メリルディーナ公爵家として、僕、エレノア、ニナシスティそしてカトレア様がいる。
 ダイアナ夫人は、カルスディーナ家当主の妹で第2王妃とも姉妹なので二人とも並んで座るととても似ている。衣装を交換すると僕は解らない。ダイアナ夫人の子供であるブルータス様とマルクス様は父親に似て、ルシアナ様は右眼が金眼と言うのもあり、第2王妃様にも似ている。当然だがスザンヌ様やクリシュナ様とも似ている。
 さらに、ルーナ夫人とセルニア夫人はメリルディーナ公爵家の子女。2公爵が二人とも同じ公爵家から嫁を貰っているのだが、この世代は完全に政略結婚だったのだろうか。
 ルーナ様はカトレア様と同じピンクの髪。前世のゲームならヒロイン系の方だ。それはサフィーナ様に引き継がれている。最初からヒロインが王子をゲットしている。この世界が乙女ゲームだとすると、ゲームが始まる同時にエンディングが流れるだろう。

 このように、今の王家と公爵家は血筋が絡み合いとても近い関係を築いている。恐らく数十年前の毒殺事件で高位貴族が減った事が原因だろう。
 かつては公爵家は最大で6つあったこともあるらしい。現状の3公爵家というのは国を回すギリギリの数。上位貴族数の血を維持するのに、このような血縁関係が必要だったのだろう。
 ちなみに、この中で血が最も離れているのはシドニアの元王女エミリア様、ラスク王国の公爵家から嫁いできたレッシィ様。
 そして、最後にエレノアとニナシスティだろう。
 僕の血は、少し掘り下げるとカルスディーナ家やオルトディーナ家につながるそうだ。侯爵家も、血のつながりが濃いようだ。

 この食事会の後、夫人たちと成人済みの子供、それに第1王子、第2王子とその婚約者は、パーティ会場に移動するそうだ。

 その後は、残された子供達で、暇つぶししながら一緒に過ごすことになっている。ほぼ昨日のメンバーだ。
「昨日はあまり話す時間が無かったが、少し良いか。
僕はダリウス。オレリアンの兄で、次期当主の予定だ。食事をしながらで悪いな」
 右目が金眼のダリウス様が声をかけてきた。母親がレッシィ様で母親似の顔つき。とても気さくな方に見える。
「聞いたよ。オレリアンに光の剣を使う才能があると教えてくれたんだってね」
「ええ」
「そうか、それでレイブリング様はいつまで王都にいるか知っているかい。できれば王都にいる間だけでも良いからオレリアンに剣の訓練をつけて貰えないかと思っているだ」
「ああ、その話ですか。
帰ったら聞いておきますが、とりあえず明日の朝、メリルディーナ公爵家に来て大丈夫ですよ。少なくともエイミーはいますし、最初は基礎だからトシアキが教える方が良いでしょう」
「トシアキ?
うん、どこかで聞いたことがある名前だな」
「ブルンスワード領で剣術の師範をやっていた人物です。今は僕の専属護衛をしています」
「ああ、あの。そうか、それならばそうしよう。カトレア様、オレリアンが邪魔をすると思う、良いだろうか」
「ええ、構いませんよ。公爵家の訓練場に行くのでしょう。執事に言っておきましょう」
「それとですね。誤解があるような気がするので、オレリアン様も良く聞いてください」
「なんだ?」
「オレリアン様の得意なのは剣ではなく槍です。レイブリング父様は槍も使えると言ってましたから、そちらの技術も習ってください。ただ、光魔法の操作方法は剣の方がやりやすいはずです。まずは剣で慣れてから槍を使うようにしてください。その間に光魔法の使える槍は用意しましょう」
「え、槍? 僕は槍なのか」
「そう、槍です」
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