転生者はめぐりあう（チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー）

第4章 10歳王都編

4.9.2 子供達の夜

新作始めました。
「神様なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか」

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　なんだろう、もしかして貴族は槍を使わないのか。でもレイブリング父様も使うと言っていたけど。あれおかしいな。
「そうか、槍か。3代前の領主が槍使いだったと聞いていたな。そうか、オレリアンは槍使いだったのか。ははは。それは良い」
「あの、なにかおかしいのですか？　貴族は槍をつかわないとか？」
「いや、そんなことは無い。槍を使う使い手もいる。
だが、こいつはいつも俺と比べられてしょげていたのだ。俺はいつも、いつか抜かれると思ってひやひやしながら剣の技術を磨いていたのだがな。それが光の剣が使えると聞いて、いよいよ本格的に比較されるのだと思っていたが。
そうか槍か。ははは。そうだよな。俺とオレリアンは違うんだ。そうだった。ははは。
兄弟だからと比較することが間違ってたんだよ。なあ」
「え、兄さん。兄さんがそんな事を」
「ああ、俺は小心者なんだ。だが、その考えも間違っていた。俺とお前は違う。
得意分野も違う、性格も違う、母親もだ。
同じところで競うことが間違っていたんだ。
俺は領主を目指すし、お前はルカレディック王子の右腕になりたいと言っていた。
お互いに比較するのではなく、前を向いて違う二人がそれぞれに違う努力して、違う道を進み互いに励まし、互いに支えあう。それが兄弟だもんな」
「そうだぞ、オレリアン。
お前が兄と比べられた事を悩む必要はないのだ。
人はそれぞれに役割がある。お前は小さい時から俺の右腕になると言ってくれただろう。
それは公爵として支えるのではなく、もっと近くに居てくれると言っていただろう。
そして、俺はそんなお前の才能を伸ばすために協力もすると。
ジルベール、明日の朝は俺も行く。どのみち学園でこいつと打ち合えるのは俺しかいないんだ」

「え、はい。わかりました」
　なんか良くわからないけど、うまく話がまとまったらしい。

「わたくしも、お願いします」
「姉さままで行くなら僕も行きます」
　第1王女と第3王子だ。この二人も来るのか。
「はは、元気ですね。大丈夫ですよ。まとめて面倒を見ましょう。と言ってもやるのはトシアキだけど。では、第2王子はどうされますか？」
「僕はやめておくよ。武術一般、あまり好きではないんだ」
「スザンヌ様と双子でもだいぶ違うのですね。では、剣術の指導は4人ですね」
　第2王子はカルスディーナ公爵の系統になるが、第1王女と双子。その第1王女は右眼が金眼の武闘派。第2王子は父親譲りの左目が金眼。双子でも男女と言うことから二卵性は間違いないが、性格が全く違うようだ。
　同じ左目が金眼の第1王子、第3王子とも違うので、もしかしたら王様に一番にているのが第2王子なのかもしれない。
「そうだ、第2王子、魔道具の研究は興味がありますか？
明日の午前中、僕は元王宮魔導士のオメガさんと新しい照明の魔道具を開発する予定になっています」
「ふむ、新しい魔道具か。それは見学しても良いのか。魔道具の魔法陣は秘密なのだろう」
「見て、覚えて帰ることができるならどうぞ」
「ふむ、それだけ複雑なのだな。興味がある、頼みたい」
「はい。では皆様と一緒にメリルディーナ公爵家に来てください」
「ジルベール様は、訓練に参加されないのですか」
「ええ、みんなが来る前に僕の訓練は終わっていると思います。
エイミーにトシアキを残しておきますから。どのみち明日は基礎になるはずです。僕はあまり役に立ちませんよ」
「ええー、残念です」