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第4章 10歳王都編
4.10.4 大聖堂の奇跡
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「ジルベール様、今のはまさかメリーナ様なのかね。メリーナ様が降臨されたのかい」
大神官様が駆け寄って来て質問してきた。そうか、他の人には神の姿は見れない、ただの光の塊だと言っていたな。
「いえ、違います。僕にではなく、第1王女のスザンヌ様にラキシス様が降臨されました」
「なんと、スザンヌ様にラキシス様が」
そう言って、彼女の姿を見た後で大神官様が叫んだ。
「あ、これは大変だ。左眼が虹色に。未来視の印です」
「え、そうなの。私の左眼、変わったの?」
「うん、変わってる。能力も覚醒してるしステータスも変わってるみたいです」
「へー、別に変わった感じは全然しないけど」
こうした一通りの騒ぎがあったが、そこで騒いでもしょうがないので早急に王城へと戻った。
今日もパーティが開かれる。今日は下位の貴族が集まる日だ。国王陛下や王妃様、公爵様は今日もパーティへの出席が必須なのだが。
昨日と違って食堂には陛下も3公爵もそろっている。そしてスザンヌの目を見て驚いている。すぐに王妃達も確認に来た。
娘の体に異常とは言わないが大きな変化があったのだ。忙しくても愛している子供に変化があれば見に来るようだ。
結局、僕がステータスの変化状況を伝え、体調にも変化が無い事を知り遅れ気味にパーティーへ向かった。ただ、第2王妃様は残り、代わりに第3王妃様がパーティへと向かった。
皆が集まっている時間では個別に話すこともできない。食事が終わると今日も皆で魔力操作の訓練を始めた。
「では、昨日の続きです。マイとミーの魔力操作からやりましょう」
最初に昨日と同じようにマイアーロッセ様とシュミット様の二人に外部から魔力操作を行う。二人は、まだ時間があったのでニナシスティとエレノアが練習に付き合った。
「普段から魔力を意識して全身に回してください。そして能力を使う時は、眼の部分に多めに魔力を流さなければいけません。その状態を作れば、左眼が金眼なら魔力の可視化、つまり相手の魔力を見れるようになります。右眼が金眼なら鑑定能力を使って相手のステータスが見えます。
マリア様は、診断を魔法で発動させるのではなく、見る事でご自身の持っている上位診断の能力が発動するはずです。その状態で、聖属性の魔法を使えば効果が上がるはずです。
マリア様は昨日能力の覚醒を試していないので後でやってみましょう。あ、スザンヌ様は能力を得たばかりですから、今日は全身に広める練習だけにしてください」
そういう説明を聞いて、全員が訓練を始めた。
以外にも最初に金眼の能力を発動させたのは第2王子だった。どうやら彼は訓練に参加しない代わりに、常に魔力制御の訓練をしていたらしい。
「確かに魔力が見える。これなら魔力操作の修正ができる。魔力操作のレベルが上昇させやすくなる」
「そうです。ただその能力に頼りすぎると魔力検知の能力が上がりません。
僕がそうでした。慣れたら魔力検知も練習してください、危険の回避には魔力の可視化よりも魔力検知の方が有利ですから」
「ああ解った」
「それと、第1王子も第3王子も見えるようになったら、他の方の魔力の流れを見て、指導を忘れずに」
「金眼を持っていない人は、全身に魔力を広げる訓練だけで良いのかしら」
サフィーナ様が質問をしてきた。
「いえ、目に特殊な力が無い人も、目の反応速度が上がります。エイミーが身体強化だけであれほど強くなるわけがないのです。僕らは全身を含めて魔力の増量位置を変化させて戦います。部分的に身体強化の強さを変えることで魔力の節約もできます。ですから眼の魔力を増やすと言うよりは、部分も強化できるように訓練をする方が良いのです。
それに、眼にだけ頼っても動きを全て見極めることはできません。魔力感知、これと組み合わせることで相手の動きをより正確に知る事ができるようになります」
「そう、では次のステップは部分をさらに強い魔力で覆うのね」
その答えを聞き、皆が集中したころ、いつの間にかシュミット様が僕の足元に来て、服を引っ張る。
「ミーは疲れた」
「なら抱っこでもしましょうか」
そう答えたら、素直に手を広げている。抱っこしろと言うポーズだ。
そうして、シュミット様は喜んで抱っこされた。するとすぐに僕の胸に顔を押し付けてすっと眠った。どうやら眠かったらしい。
「マイアーロッセ様、かなり上手になってますね。ただ貴方様は他の方と能力の系統が違います。歌を歌う所を強化した方が良いので、魔力を体中に広げられるようになった後は、声帯。うーんと、のどの事です。のどの魔力を多めにしてください。
そうして歌えば声がとても広がりを持つはずです。
マイアーロッセ様の歌は、人々の心に平穏を与える事ができます」
そう声をかけると、嬉しそうに微笑んだ。そして、マリアテレーズ様と一緒に習ったばかりの歌を披露してくれた。
マリアテレーズ様も歌が上手かったが、マイアーロッセ様の歌声は5歳と思えないほどしっかりとした音程でビブラートの効いたとても良い歌声だった。
神の眼(右眼だけの場合)
身体系ステータス大アップ
魔力精神系ステータス中アップ
基礎魔力量増大
魔法効果1.2倍
魔力回復速度1.2倍
総魔力量成長補正1.5倍
ステータス鑑定能力付与
神の眼(左眼だけの場合)
属性 増加
身体系ステータス中アップ
魔力精神系ステータス大アップ
基礎魔力量増大
魔法効果1.5倍
魔力回復速度1.5倍
魔力の可視化能力付与
総魔力量成長補正2.0倍
大神官様が駆け寄って来て質問してきた。そうか、他の人には神の姿は見れない、ただの光の塊だと言っていたな。
「いえ、違います。僕にではなく、第1王女のスザンヌ様にラキシス様が降臨されました」
「なんと、スザンヌ様にラキシス様が」
そう言って、彼女の姿を見た後で大神官様が叫んだ。
「あ、これは大変だ。左眼が虹色に。未来視の印です」
「え、そうなの。私の左眼、変わったの?」
「うん、変わってる。能力も覚醒してるしステータスも変わってるみたいです」
「へー、別に変わった感じは全然しないけど」
こうした一通りの騒ぎがあったが、そこで騒いでもしょうがないので早急に王城へと戻った。
今日もパーティが開かれる。今日は下位の貴族が集まる日だ。国王陛下や王妃様、公爵様は今日もパーティへの出席が必須なのだが。
昨日と違って食堂には陛下も3公爵もそろっている。そしてスザンヌの目を見て驚いている。すぐに王妃達も確認に来た。
娘の体に異常とは言わないが大きな変化があったのだ。忙しくても愛している子供に変化があれば見に来るようだ。
結局、僕がステータスの変化状況を伝え、体調にも変化が無い事を知り遅れ気味にパーティーへ向かった。ただ、第2王妃様は残り、代わりに第3王妃様がパーティへと向かった。
皆が集まっている時間では個別に話すこともできない。食事が終わると今日も皆で魔力操作の訓練を始めた。
「では、昨日の続きです。マイとミーの魔力操作からやりましょう」
最初に昨日と同じようにマイアーロッセ様とシュミット様の二人に外部から魔力操作を行う。二人は、まだ時間があったのでニナシスティとエレノアが練習に付き合った。
「普段から魔力を意識して全身に回してください。そして能力を使う時は、眼の部分に多めに魔力を流さなければいけません。その状態を作れば、左眼が金眼なら魔力の可視化、つまり相手の魔力を見れるようになります。右眼が金眼なら鑑定能力を使って相手のステータスが見えます。
マリア様は、診断を魔法で発動させるのではなく、見る事でご自身の持っている上位診断の能力が発動するはずです。その状態で、聖属性の魔法を使えば効果が上がるはずです。
マリア様は昨日能力の覚醒を試していないので後でやってみましょう。あ、スザンヌ様は能力を得たばかりですから、今日は全身に広める練習だけにしてください」
そういう説明を聞いて、全員が訓練を始めた。
以外にも最初に金眼の能力を発動させたのは第2王子だった。どうやら彼は訓練に参加しない代わりに、常に魔力制御の訓練をしていたらしい。
「確かに魔力が見える。これなら魔力操作の修正ができる。魔力操作のレベルが上昇させやすくなる」
「そうです。ただその能力に頼りすぎると魔力検知の能力が上がりません。
僕がそうでした。慣れたら魔力検知も練習してください、危険の回避には魔力の可視化よりも魔力検知の方が有利ですから」
「ああ解った」
「それと、第1王子も第3王子も見えるようになったら、他の方の魔力の流れを見て、指導を忘れずに」
「金眼を持っていない人は、全身に魔力を広げる訓練だけで良いのかしら」
サフィーナ様が質問をしてきた。
「いえ、目に特殊な力が無い人も、目の反応速度が上がります。エイミーが身体強化だけであれほど強くなるわけがないのです。僕らは全身を含めて魔力の増量位置を変化させて戦います。部分的に身体強化の強さを変えることで魔力の節約もできます。ですから眼の魔力を増やすと言うよりは、部分も強化できるように訓練をする方が良いのです。
それに、眼にだけ頼っても動きを全て見極めることはできません。魔力感知、これと組み合わせることで相手の動きをより正確に知る事ができるようになります」
「そう、では次のステップは部分をさらに強い魔力で覆うのね」
その答えを聞き、皆が集中したころ、いつの間にかシュミット様が僕の足元に来て、服を引っ張る。
「ミーは疲れた」
「なら抱っこでもしましょうか」
そう答えたら、素直に手を広げている。抱っこしろと言うポーズだ。
そうして、シュミット様は喜んで抱っこされた。するとすぐに僕の胸に顔を押し付けてすっと眠った。どうやら眠かったらしい。
「マイアーロッセ様、かなり上手になってますね。ただ貴方様は他の方と能力の系統が違います。歌を歌う所を強化した方が良いので、魔力を体中に広げられるようになった後は、声帯。うーんと、のどの事です。のどの魔力を多めにしてください。
そうして歌えば声がとても広がりを持つはずです。
マイアーロッセ様の歌は、人々の心に平穏を与える事ができます」
そう声をかけると、嬉しそうに微笑んだ。そして、マリアテレーズ様と一緒に習ったばかりの歌を披露してくれた。
マリアテレーズ様も歌が上手かったが、マイアーロッセ様の歌声は5歳と思えないほどしっかりとした音程でビブラートの効いたとても良い歌声だった。
神の眼(右眼だけの場合)
身体系ステータス大アップ
魔力精神系ステータス中アップ
基礎魔力量増大
魔法効果1.2倍
魔力回復速度1.2倍
総魔力量成長補正1.5倍
ステータス鑑定能力付与
神の眼(左眼だけの場合)
属性 増加
身体系ステータス中アップ
魔力精神系ステータス大アップ
基礎魔力量増大
魔法効果1.5倍
魔力回復速度1.5倍
魔力の可視化能力付与
総魔力量成長補正2.0倍
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