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第4章 10歳王都編
4.12.2 婚約の申し込み
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「はい、ぜひ第1王女との婚約を希望します」
打ち合わせ通りの言葉を伝える。
「ふむ、我が娘を欲するか。
だが我が娘スザンヌは政略結婚を押し付けないと約束をしておってな。
我からは打診しかできぬのだ。
スザンヌ。
ジルベールがお主を欲しておるのだが、そなたはどう思う」
「はい、身の程しらずとは言え、一興かと。
今まで通りです。私を剣でねじ伏せたなら婚約者候補に入れます」
「そうか。ジルベール。
娘と戦ってくれるか」
そんな事を聞いてはいたけど、ふりだよね?
「はい、もちろん」
謁見の間のままで、相対する二人。
そういえば、ここは魔法が使えない。
「ジルベール様は、剣よりも魔法が得意だそうですが、ここは魔法が使えない空間です。
残念ですが、魔法抜きで私を倒しなさい」
おお、なんかセリフ一つ言う姿がかっこよい。
それにしても、まだ魔力の扱い方を教えて1週間ほどだが、第1王女はもともと身体強化が使える。魔力の可視化で見ると、今日もきっちりと魔力を流している。
ちゃんと全身を魔力で包んだ身体強化が出来ているようだ。おお、上手になったな。
よく見ると、さらに金眼と未来視の目にも魔力流している。
「ジルベール様。
わたくしに言い寄って来るものは今までにも沢山いました。
その方々も全て剣で勝負し決めてきたのです。
その方々のためにも、わたくしが手を抜くことはできません。
かなわぬまでも、全力で立ち向かわせていただきます」
なるほど、今までもこうやって全力でぶつかり倒してきたのか。たったの1週間でここまで能力を覚醒させるとは。身体強化も全身に魔力を通わせることで2倍の殻を破り3倍に到達している。エイミーと同じ才能だ。
その力を存分につかうのなら、こちらも全力で行かせてもらいましょう。
「はじめ」
カトレア様が声を出した。どうやら仕切り役はカトレア様のようだ。
「行きます」
ばっとスザンヌがこちらに踏み込む。高速で剣を振り切った。体へ魔力を回すのが上手くなっている。途切れることなく次の攻撃へと移る。
僕が避ける方向を未来視で確認しているのだろう際どい所を攻めてくる。確実に逃げた方に向かって剣が返される。
残念なことにそれでも僕の方が早い。素のステータスも多いし、身体強化は4倍。時間魔法を使うまでもなく、余裕で剣を受け流す。
一応、3撃までは避け、4撃目で彼女の剣をまるめとり弾き飛ばす。エイミー流の剣術であっという間に終わった。
剣が吹き飛びはしたが、エイミーならこの後には蹴りが来る。念のために一歩離れ、スザンヌから目を離さずにきちんと見る。
「降参よ」
追撃は無く、あっさりと降参の一言があった。
打ち合わせ通りの言葉を伝える。
「ふむ、我が娘を欲するか。
だが我が娘スザンヌは政略結婚を押し付けないと約束をしておってな。
我からは打診しかできぬのだ。
スザンヌ。
ジルベールがお主を欲しておるのだが、そなたはどう思う」
「はい、身の程しらずとは言え、一興かと。
今まで通りです。私を剣でねじ伏せたなら婚約者候補に入れます」
「そうか。ジルベール。
娘と戦ってくれるか」
そんな事を聞いてはいたけど、ふりだよね?
「はい、もちろん」
謁見の間のままで、相対する二人。
そういえば、ここは魔法が使えない。
「ジルベール様は、剣よりも魔法が得意だそうですが、ここは魔法が使えない空間です。
残念ですが、魔法抜きで私を倒しなさい」
おお、なんかセリフ一つ言う姿がかっこよい。
それにしても、まだ魔力の扱い方を教えて1週間ほどだが、第1王女はもともと身体強化が使える。魔力の可視化で見ると、今日もきっちりと魔力を流している。
ちゃんと全身を魔力で包んだ身体強化が出来ているようだ。おお、上手になったな。
よく見ると、さらに金眼と未来視の目にも魔力流している。
「ジルベール様。
わたくしに言い寄って来るものは今までにも沢山いました。
その方々も全て剣で勝負し決めてきたのです。
その方々のためにも、わたくしが手を抜くことはできません。
かなわぬまでも、全力で立ち向かわせていただきます」
なるほど、今までもこうやって全力でぶつかり倒してきたのか。たったの1週間でここまで能力を覚醒させるとは。身体強化も全身に魔力を通わせることで2倍の殻を破り3倍に到達している。エイミーと同じ才能だ。
その力を存分につかうのなら、こちらも全力で行かせてもらいましょう。
「はじめ」
カトレア様が声を出した。どうやら仕切り役はカトレア様のようだ。
「行きます」
ばっとスザンヌがこちらに踏み込む。高速で剣を振り切った。体へ魔力を回すのが上手くなっている。途切れることなく次の攻撃へと移る。
僕が避ける方向を未来視で確認しているのだろう際どい所を攻めてくる。確実に逃げた方に向かって剣が返される。
残念なことにそれでも僕の方が早い。素のステータスも多いし、身体強化は4倍。時間魔法を使うまでもなく、余裕で剣を受け流す。
一応、3撃までは避け、4撃目で彼女の剣をまるめとり弾き飛ばす。エイミー流の剣術であっという間に終わった。
剣が吹き飛びはしたが、エイミーならこの後には蹴りが来る。念のために一歩離れ、スザンヌから目を離さずにきちんと見る。
「降参よ」
追撃は無く、あっさりと降参の一言があった。
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