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第4章 10歳王都編
4.15.3 海賊船との攻防戦
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うん、こんなことやってる場合ではないな、皆もぬれて寒いようだ。まだ冬なのだ。それも海上で風も強い。
「水を乾かさないと、寒くて死ぬ。外じゃ乾かせないから、急いで下に降りて」
中に入り、水魔法で服から水をかき集めて乾燥させ、風魔法と火魔法で温かい風を送り込んで完全に服を乾かした。
「盗賊たちも、下に入れて」
乾かす義理はないが、イシスのせいなので、一応乾かしておいた。
「さて、おそらくだけど、一番近い港はフィンレワード領の領都のはず。
移動して、港に曳航させようと思います。君達はこのまま、部屋で待っていて。
僕は、ちょっと甲板に上がってイシス達と話してくる」
『イシス、この船を引っ張れるか、一番近い港に行きたい』
『うむ、ガルダが空から港の位置を教えてくれたのじゃ。船を押しながら港へ向かうのじゃ』
イシスの船の後ろに回って、押している。意外に早い。こうして船を押すのは何度かやったことがあるのだろうか、ずいぶんと手慣れた感じだ。
『ティアマト、アマーリエ様たちがいる馬車に戻って、皆は無事だと、そして港で合流しようと伝えて欲しい』
『良かろう、では後でな』
この船は2艘の魔力船を繋いだ双胴船だ。帆船でもある。普段は帆を使い、航行する。そしていざとなったら先ほどのように魔力を使って進むことが可能なようだ。だから普通の船が出航できない冬も航行が可能なようだ。
つまり、普通なら追いかける船はいない。まさに海賊の為の船と言うことだ。
そして、魔力を動力とした航行をするからなのか、普通では考えられないほどに魔力持ちが多いようだ。結局、捕まえて調べたところ、船員の半数以上が魔力を持ち。それも魔法攻撃が可能なレベル。普通の平民で魔法が使えると言うレベルでは無い。ちゃんと魔法の教育を受けた者達だ。
今は、魔法が使える全員に魔力を封じる手錠を付けた。
よく道具があった理由は、この船に大量に用意されていたからだ。なので遠慮なく使った。
さて、港に着く前に得意では無いが、尋問をしてみるか。
海賊船の船長レクティレイス・アーモナイド。
まあ、残念ながら、何を尋ねても話してくれない。
しょうがないので、自分で集められる情報を集めよう。
とりあえず解ったことは、魔法が使える人の中に、3名の空間魔法を持ちがいた。
ラルクバッハでは空間魔法持ちは、貴族1000名に一人しかいないと言われている。それがこんな海賊の中に3名もいるのは驚きだった。
その3名の鑑定表示は、全員名前の表記がおかしかった。
名前 シキ (キーチワード・シュタインズゲート) 17歳
名前 ライ (ミルディン・サイクリプト) 16歳。
名前 リン (シーザリオ・クルッシュバーナ) 15歳
3名とも、隠れた名前を持っていて、表記名と隠れた名前に関係性が全くない。他にも魔法が使える者の中に名前が異なる人が多い。
苗字があると言うことは貴族か高位の商人だろう。船長も苗字を持っているが名前は一つだけだ。こんふうに名前が二つ出るのは結婚して苗字が変った女性だけだった。
おかしい。
「シキ、ライ、リンと呼ばれているのかな君は」
「ああ」
「そうだ」
「よくわかったな」
3人とも少年だ。
「では、キーチワード・シュタインズゲート、ミルディン・サイクリプト、シーザリオ・クルッシュバーナ。この名前に聞き覚えは」
「ない」
「しらんな」
「ふん、さらった貴族の名前かなにかか。だが俺らは何も知らないぜ」
「水を乾かさないと、寒くて死ぬ。外じゃ乾かせないから、急いで下に降りて」
中に入り、水魔法で服から水をかき集めて乾燥させ、風魔法と火魔法で温かい風を送り込んで完全に服を乾かした。
「盗賊たちも、下に入れて」
乾かす義理はないが、イシスのせいなので、一応乾かしておいた。
「さて、おそらくだけど、一番近い港はフィンレワード領の領都のはず。
移動して、港に曳航させようと思います。君達はこのまま、部屋で待っていて。
僕は、ちょっと甲板に上がってイシス達と話してくる」
『イシス、この船を引っ張れるか、一番近い港に行きたい』
『うむ、ガルダが空から港の位置を教えてくれたのじゃ。船を押しながら港へ向かうのじゃ』
イシスの船の後ろに回って、押している。意外に早い。こうして船を押すのは何度かやったことがあるのだろうか、ずいぶんと手慣れた感じだ。
『ティアマト、アマーリエ様たちがいる馬車に戻って、皆は無事だと、そして港で合流しようと伝えて欲しい』
『良かろう、では後でな』
この船は2艘の魔力船を繋いだ双胴船だ。帆船でもある。普段は帆を使い、航行する。そしていざとなったら先ほどのように魔力を使って進むことが可能なようだ。だから普通の船が出航できない冬も航行が可能なようだ。
つまり、普通なら追いかける船はいない。まさに海賊の為の船と言うことだ。
そして、魔力を動力とした航行をするからなのか、普通では考えられないほどに魔力持ちが多いようだ。結局、捕まえて調べたところ、船員の半数以上が魔力を持ち。それも魔法攻撃が可能なレベル。普通の平民で魔法が使えると言うレベルでは無い。ちゃんと魔法の教育を受けた者達だ。
今は、魔法が使える全員に魔力を封じる手錠を付けた。
よく道具があった理由は、この船に大量に用意されていたからだ。なので遠慮なく使った。
さて、港に着く前に得意では無いが、尋問をしてみるか。
海賊船の船長レクティレイス・アーモナイド。
まあ、残念ながら、何を尋ねても話してくれない。
しょうがないので、自分で集められる情報を集めよう。
とりあえず解ったことは、魔法が使える人の中に、3名の空間魔法を持ちがいた。
ラルクバッハでは空間魔法持ちは、貴族1000名に一人しかいないと言われている。それがこんな海賊の中に3名もいるのは驚きだった。
その3名の鑑定表示は、全員名前の表記がおかしかった。
名前 シキ (キーチワード・シュタインズゲート) 17歳
名前 ライ (ミルディン・サイクリプト) 16歳。
名前 リン (シーザリオ・クルッシュバーナ) 15歳
3名とも、隠れた名前を持っていて、表記名と隠れた名前に関係性が全くない。他にも魔法が使える者の中に名前が異なる人が多い。
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おかしい。
「シキ、ライ、リンと呼ばれているのかな君は」
「ああ」
「そうだ」
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「では、キーチワード・シュタインズゲート、ミルディン・サイクリプト、シーザリオ・クルッシュバーナ。この名前に聞き覚えは」
「ない」
「しらんな」
「ふん、さらった貴族の名前かなにかか。だが俺らは何も知らないぜ」
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