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第4章 10歳王都編
4.15.5 海賊船との攻防戦
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結局、船長と問い詰めても、全く話をしない。
だが副官のライプと言う男は口が軽く、減刑してくれるならと簡単に話した。ただ、元の罰が相当重いから、死刑を逃れても楽しい生活は待っていないと思うのだが。僕の知った事ではないので、情報だけ聞いておこう。
この船はイントラ皇国で作られた船で、船長を含めて大半の船員がイントラ皇国の人間だ。イントラ皇国とラルクバッハ王国は直接の取引が無く、国交も結ばれていない。
この船でラスク王国の船を襲い、登録証を奪って活動をしていたらしい。
魔力の多い人をラルクバッハ王国、アルフォンス王国から人を誘拐しているらしい。
この海賊たちは、誘拐した子供の魔力が少なければ身代金を奪うことに使い、魔力が多ければ別の海賊に売るそうだ。
船長が育てた魔力持ちは別の海賊が誘拐して売っていた人らしい。捨てられた子供を育てたと言うのはあながち間違いではないのかもしれない。嘘をつかないためでもあるのか、誘拐した子供を直接育てる事はないようだ。
ちなみに、この海賊団が活動しているのは3年ほど前かららしい。船長も副船長もイントラ皇国出身だ。
その中でも、船長はイントラ皇国の貴族で一番偉い。イントラ皇国の本国ではなく、イントラ皇国が管理している島の一つを所有する貴族の息子だ。
副船長は船長の乳母の子供。船長と共に育ったそうだ。この船は親から貰った金で買った中古船を改造した船。魔力持ちの子供は、将来の為にと、昔から買い集めて育てていたそうだ。
事情がある程度解ったので、港に着いたら適切に処理をしてもらおう。
僕が質問をしていた間に、助けた人物のまとめも終わったようだ。
捉えられていたのは全部で16名。
イザベラ、カーリンサンチェ、アイヴィー、モーゼスの4人と連れ去れた侍女は3人だけ。後は僕らには関係なく、別で誘拐された人達だ。
男子3人、女子4人。それに成人した魔力持ちの女性が2人だった。
それと、倉庫には大量の金貨や宝石、それに絹や絵画などがあった。襲った船から奪ったのか、どこかの屋敷に入り込み根こそぎ奪ったのか。
それらの調査をしている間に、フィンレワードの港に到着した。
ちょうど馬車も港に到着し、アマーリエ様を含めて皆と合流できた。
「アマーリエ様、無事に合流できて良かった。
あれ、ティアマトは?」
「ティアマト様は王都に応援を呼びに行くと。転移で王都に行かれました。
後で騎士団を連れて戻るそうです」
「え、あっちの騎士団の事じゃないよね」
「はい、あちらはこの領地の兵です。ティアマト様は王都から騎士を呼んでくるそうです。
海賊の人数が多いので上の立場の者が現場にいないとジルベール様が後処理で大変だろうと言われてました」
なるほど、ティアマトがそういう気遣いをしてくれるとは。
まだ、王都からの応援は来ていない。とりあえず、現場の兵士と話をするべきだろう。
「ご苦労様です。この港の治安を管理しているリーハスと申します。
まずは捕まえた海賊の引き渡しを。それと、船の中を探索して隠れている者達がいないか調査をします。
中を一通り調べますが、海賊が持っていた金品は討伐者の所有となるのが原則です。
ですが、証拠品としても必要なので一旦はフィンレワードの兵団で預からせて頂きます。
後ほど現品をジルベール様へお届けしたいと思います。
ですが、船に関してはお返しすることができないと思われます。
見た限り、珍しい型の高速魔力船です。
これは恐らく国が買い上げる事になると思われますので金品での支払いになるはずです」
「ああ、了承した。サインか何か必要か?」
「いえ、今から船の調査も兼ねて入ります。
第3者として商人と文官も入り目録を作っていきます。
そちらが完成後にサインをお願いします」
確かに、兵だけでなく、商人らしき人物、そして文官だろうなと思われる同じ格好をした男達も船に入っていった。そして次々に海賊たちが降ろされてくる。
「犯人たちの扱いについて頼みがある。
とりあえず、その3名は盗賊行為に加担していたが、かつて誘拐された者たち。
3人とも魔力量が高く、空間魔法も使える。どこの国かわからないが苗字を持っている家の出身者。おそらくは貴族家の者達だ。それなりの待遇を頼みたい。
他にも、誘拐されたと思われる人物が混ざっている。はっきりするまではあまり変な場所に放り込まないようにしてくれ。そして後で全員と面会できるようにして欲しい。僕が鑑定で全員を調べる」
「は、解りました」
だが副官のライプと言う男は口が軽く、減刑してくれるならと簡単に話した。ただ、元の罰が相当重いから、死刑を逃れても楽しい生活は待っていないと思うのだが。僕の知った事ではないので、情報だけ聞いておこう。
この船はイントラ皇国で作られた船で、船長を含めて大半の船員がイントラ皇国の人間だ。イントラ皇国とラルクバッハ王国は直接の取引が無く、国交も結ばれていない。
この船でラスク王国の船を襲い、登録証を奪って活動をしていたらしい。
魔力の多い人をラルクバッハ王国、アルフォンス王国から人を誘拐しているらしい。
この海賊たちは、誘拐した子供の魔力が少なければ身代金を奪うことに使い、魔力が多ければ別の海賊に売るそうだ。
船長が育てた魔力持ちは別の海賊が誘拐して売っていた人らしい。捨てられた子供を育てたと言うのはあながち間違いではないのかもしれない。嘘をつかないためでもあるのか、誘拐した子供を直接育てる事はないようだ。
ちなみに、この海賊団が活動しているのは3年ほど前かららしい。船長も副船長もイントラ皇国出身だ。
その中でも、船長はイントラ皇国の貴族で一番偉い。イントラ皇国の本国ではなく、イントラ皇国が管理している島の一つを所有する貴族の息子だ。
副船長は船長の乳母の子供。船長と共に育ったそうだ。この船は親から貰った金で買った中古船を改造した船。魔力持ちの子供は、将来の為にと、昔から買い集めて育てていたそうだ。
事情がある程度解ったので、港に着いたら適切に処理をしてもらおう。
僕が質問をしていた間に、助けた人物のまとめも終わったようだ。
捉えられていたのは全部で16名。
イザベラ、カーリンサンチェ、アイヴィー、モーゼスの4人と連れ去れた侍女は3人だけ。後は僕らには関係なく、別で誘拐された人達だ。
男子3人、女子4人。それに成人した魔力持ちの女性が2人だった。
それと、倉庫には大量の金貨や宝石、それに絹や絵画などがあった。襲った船から奪ったのか、どこかの屋敷に入り込み根こそぎ奪ったのか。
それらの調査をしている間に、フィンレワードの港に到着した。
ちょうど馬車も港に到着し、アマーリエ様を含めて皆と合流できた。
「アマーリエ様、無事に合流できて良かった。
あれ、ティアマトは?」
「ティアマト様は王都に応援を呼びに行くと。転移で王都に行かれました。
後で騎士団を連れて戻るそうです」
「え、あっちの騎士団の事じゃないよね」
「はい、あちらはこの領地の兵です。ティアマト様は王都から騎士を呼んでくるそうです。
海賊の人数が多いので上の立場の者が現場にいないとジルベール様が後処理で大変だろうと言われてました」
なるほど、ティアマトがそういう気遣いをしてくれるとは。
まだ、王都からの応援は来ていない。とりあえず、現場の兵士と話をするべきだろう。
「ご苦労様です。この港の治安を管理しているリーハスと申します。
まずは捕まえた海賊の引き渡しを。それと、船の中を探索して隠れている者達がいないか調査をします。
中を一通り調べますが、海賊が持っていた金品は討伐者の所有となるのが原則です。
ですが、証拠品としても必要なので一旦はフィンレワードの兵団で預からせて頂きます。
後ほど現品をジルベール様へお届けしたいと思います。
ですが、船に関してはお返しすることができないと思われます。
見た限り、珍しい型の高速魔力船です。
これは恐らく国が買い上げる事になると思われますので金品での支払いになるはずです」
「ああ、了承した。サインか何か必要か?」
「いえ、今から船の調査も兼ねて入ります。
第3者として商人と文官も入り目録を作っていきます。
そちらが完成後にサインをお願いします」
確かに、兵だけでなく、商人らしき人物、そして文官だろうなと思われる同じ格好をした男達も船に入っていった。そして次々に海賊たちが降ろされてくる。
「犯人たちの扱いについて頼みがある。
とりあえず、その3名は盗賊行為に加担していたが、かつて誘拐された者たち。
3人とも魔力量が高く、空間魔法も使える。どこの国かわからないが苗字を持っている家の出身者。おそらくは貴族家の者達だ。それなりの待遇を頼みたい。
他にも、誘拐されたと思われる人物が混ざっている。はっきりするまではあまり変な場所に放り込まないようにしてくれ。そして後で全員と面会できるようにして欲しい。僕が鑑定で全員を調べる」
「は、解りました」
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