転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第5章 シドニア訪問編

5.1.3 冬の終わり

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 デートが終わり、クロスロードへと戻って来た。こちらは春に向けての準備がいそがしい。急ピッチで収納の魔道具を作り上げ、商人たちへの貸し出し条件を再確認。事前にクロスロード内にいる商会に提示して意見も聞いている。おそらく失敗は無いだろう。
 
 これで、残りのやることは新しい領主館を建てること。雪が完全に消えてからでも良いのだが、時間があれば先にやった方が良い。
 外は、多少の雪は残っているが移動できなくはない。リリアーナ母様とレイブリング父様を連れて新しい領主館を建てる場所を確認する。
 近くの道路や、水場を確認してまずは土の下の部分から作り上げる。

 残念ながらイシスの力を持ってしても、予定地の真下に温泉が見つけられなかった、井戸はあったので、水道とは別に井戸を作り温泉は少しだけ離れた所で採掘して引っ張ることにした。庭の範囲内で採掘が出来たので良かった。

 やっぱり元日本人としては、温泉は外せない。いや温泉を引けないなら元の領主館のままの方が良いぐらいなのだから。

 そして、予定地全体の雪をどかしてまずは地下室から作る。領内に侵入した魔物の気配を感知する魔道具を収納する場所だ。そして、その部屋と全く構造を分けて食糧やワイン、武器などを入れておく専用の地下室も作っておく。
 前の領主館にはなかったが、クロスロードの食料事情が以前よりも大幅に向上したので、今回は地下室も沢山用意した。

 地下室の設置が終わると、上物を作る。地下は頑丈であれば問題ないので、大きさだけ考えて作ればよかったが、上物は美的センスも必要。僕が勝手なイメージで作り上げるわけには行かない。
 作ってもらったら設計図を置いて、魔力を注ぎ込む。あらかじめ決められた大きさ、色、固さで建物がずわーと下から出来上がっていく。普通はもっと小さな魔力で人数を使って徐々に魔力を入れていくのだが、それを僕がやると一気に魔導士100人分ぐらいの魔力が流れ込んでいく。その結果は自分で見ていても驚きの情景だった。
 1日に1階を作り上げ、翌日に2階、3階と作り、最後の4階は大半が屋根で、見張り番や使用人が使う部屋らしいを作る。最後にその上にも屋根を作って完成した。

 完成した家は、窓は穴が開いたまま。部屋と廊下の間をつなぐ扉も大半が存在しない。大きさは決まっているのですでに発注済らしいが、工房で作った物が収められるそうだ。

 今回は建物に付随した小さな礼拝堂が付いている。そこは女神の像を3体置く予定だ。最初に像を作り、家の完成を祈った。
 メリーナ様の像ではなく、アロノニア様の像が光ったような気がするがいつものように女神が降臨するような派手な現象は無かった。

 実際に領主館として機能するのはだいぶ後。ここは春に一部だけを使い仮の宿泊所に使うのだと言っていた。誰が来るのか知らないが、こんなに何もないのに大丈夫なのだろうか。
 残りは兵舎だ。増員に備えて、用意することになっている。
 これは湖に近い方に作ることになる。つまり魔獣の出やすい森側だ。


 領主館よりも大きな建物だ。冬の間に訓練もできるように大きな訓練室がついた贅沢な建物だ。
 ただ、領主館のような派手で精巧な作りは全く無く、いたってシンプルだ。図面の値段は大きさの割に領主館の半分しかしなかったそうだ。
 ただ、図面を使った建築物を作る方法は、細やかさは図面が担当するので単に大きければ魔力が沢山必要になるだけのようだ。
 同じ魔力なら、精巧な建物の方が圧倒的に見栄えが良い。図面の値段が上がる理由はなんとなく納得できた。
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新作です。
「女の子みたいな容姿の年下はやっぱりダメですか?」

こちらの作品もよろしくお願いします。

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