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第5章 シドニア訪問編
5.4.2 シドニアへ
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シドニアに入って急に景色が変わると言うような事は無かった。同じ海で繋がっているしそれほど距離が変わらないのだから気候が急に変わるわけがない。国の切れ目など、単に人が決めた境界線でしかないのだ。
それにしても、暇だ。出発してまだ二日しか経っていないのに、ずっと馬車に閉じ込められ窮屈だ。お尻がむずむずする。
「どうかされましたかジルベール様」
「うん、暇だし、窮屈だし。姫様方は大丈夫ですか?」
「私は、長距離の馬車移動が初めてなので、退屈よりは改良された馬車と言っても、そろそろ」
「スザンヌ様は」
「私はジル様と一緒よ。最近訓練ばかりして体を動かしていたから余計に」
「ですよね」
「私が幻獣に戻りますから、騎乗されますか? タロウの方は大人が2人乗っても大丈夫ですからスザンヌ様はエイミー様とご一緒すれば。私にはマリアテレーズ様とジルベール様が乗られればよろしいかと」
「それよりも、ガルダ殿に乗って一気にシドニアの王都に向かえば良いのではないか。私はついて行けるぞ」
「いや、シドニアの民にラルクバッハ王国の移動を見せないといけないらしいから、空から一気にはねえ。それよりはコハクの案の方が良いじゃないかな」
「では、騎乗して運動するのならタロウと一緒に森へ行ってはどうだ。ここからなら魔獣のいる森が近い。間引きしてくるなら私もトシアキと共に騎乗して行くぞ」
「勝手にそんな事をして怒られないかな」
「お父様に言うだけ言って見ましょう。ダメと言われたら散歩だけにしましょう」
……
「よし、行くぞ」
なぜか第1王子が先頭で進んでいる。
あれからスザンヌが陛下に聞きに行ったら、どういう交渉事が合ったのか知らないが、第1王子を筆頭に部隊が組まれ森への進軍が始まった。流石に第3王子は残してきたが第1王子に第1王女、第2王女とその護衛達で総勢25名の部隊が一斉に移動を始めた。
先頭の王子の後ろにはタロウに乗ったエイミーとスザンヌ。僕は幻獣に戻ったコハクにマリアテレーズと共に乗って最後尾をついて行っている。
僕の周りにトシアキとティアマト。
魔物の位置はタロウとエイミーが発見し、そっちに向かっている。騎士達は練習として魔力検知を行っているが、まだまだ魔物が遠いので全く発見できないようだ。
そして、魔物まで500mほどになったところで一人の騎士が感知できた。その後次々にわかる者が増えたが、最後はほとんど目視できるようになってからだ。
だが遅く見つけた者が出来が悪いとは言えない。検知はしていたが、それが魔物なのかどうか判断が付かなかった可能性もあるからだ。
慎重派に良くあること。
そして、最初にわかったと言った者も、実は勘違いと言うこともある。
しばらくはこうして実践で鍛えるしかないのだ。
最初に魔獣を倒したのはオレリアン様。一撃で倒した。さすが槍使い。
その後も第1王子も魔獣の討伐に加わる。そして自重しない第1王女のスザンヌ。結局一番多くの魔獣を倒したのはスザンヌだった。
「見て、ジル様。わたし頑張ったわ」
そうですね。スザンヌは第1王子の2倍も倒している。
エイミーはいざという時サポートで出るつもりだったようだが、僕も含めて全く用無し。護衛の必要は無かった。王女様なのに強すぎない?
「お怪我をされた方はいらっしゃいますか?」
マリアテレーズが戦い終わった兵士たちに聞くが、怪我をしたのは魔術師の一人だった。後方にいたにも関わらず魔獣に驚いて転んで足首をひねった。
申し訳なさそうに手を挙げていた。
それを快く治療をしたマリアテレーズ。まだ7歳なのに、聖女の片鱗が感じられる。
そんな感じで短時間ではあったが体を動かすことが出来て皆満足。
元の目的だった僕とエイミーはほとんど体を動かしていない。
結局、運動しに行ったつもりが運動できず。その日の宿場についてからエイミーとティアマトの3人で打ち合いをして体を動かしたのだった。
それにしても、暇だ。出発してまだ二日しか経っていないのに、ずっと馬車に閉じ込められ窮屈だ。お尻がむずむずする。
「どうかされましたかジルベール様」
「うん、暇だし、窮屈だし。姫様方は大丈夫ですか?」
「私は、長距離の馬車移動が初めてなので、退屈よりは改良された馬車と言っても、そろそろ」
「スザンヌ様は」
「私はジル様と一緒よ。最近訓練ばかりして体を動かしていたから余計に」
「ですよね」
「私が幻獣に戻りますから、騎乗されますか? タロウの方は大人が2人乗っても大丈夫ですからスザンヌ様はエイミー様とご一緒すれば。私にはマリアテレーズ様とジルベール様が乗られればよろしいかと」
「それよりも、ガルダ殿に乗って一気にシドニアの王都に向かえば良いのではないか。私はついて行けるぞ」
「いや、シドニアの民にラルクバッハ王国の移動を見せないといけないらしいから、空から一気にはねえ。それよりはコハクの案の方が良いじゃないかな」
「では、騎乗して運動するのならタロウと一緒に森へ行ってはどうだ。ここからなら魔獣のいる森が近い。間引きしてくるなら私もトシアキと共に騎乗して行くぞ」
「勝手にそんな事をして怒られないかな」
「お父様に言うだけ言って見ましょう。ダメと言われたら散歩だけにしましょう」
……
「よし、行くぞ」
なぜか第1王子が先頭で進んでいる。
あれからスザンヌが陛下に聞きに行ったら、どういう交渉事が合ったのか知らないが、第1王子を筆頭に部隊が組まれ森への進軍が始まった。流石に第3王子は残してきたが第1王子に第1王女、第2王女とその護衛達で総勢25名の部隊が一斉に移動を始めた。
先頭の王子の後ろにはタロウに乗ったエイミーとスザンヌ。僕は幻獣に戻ったコハクにマリアテレーズと共に乗って最後尾をついて行っている。
僕の周りにトシアキとティアマト。
魔物の位置はタロウとエイミーが発見し、そっちに向かっている。騎士達は練習として魔力検知を行っているが、まだまだ魔物が遠いので全く発見できないようだ。
そして、魔物まで500mほどになったところで一人の騎士が感知できた。その後次々にわかる者が増えたが、最後はほとんど目視できるようになってからだ。
だが遅く見つけた者が出来が悪いとは言えない。検知はしていたが、それが魔物なのかどうか判断が付かなかった可能性もあるからだ。
慎重派に良くあること。
そして、最初にわかったと言った者も、実は勘違いと言うこともある。
しばらくはこうして実践で鍛えるしかないのだ。
最初に魔獣を倒したのはオレリアン様。一撃で倒した。さすが槍使い。
その後も第1王子も魔獣の討伐に加わる。そして自重しない第1王女のスザンヌ。結局一番多くの魔獣を倒したのはスザンヌだった。
「見て、ジル様。わたし頑張ったわ」
そうですね。スザンヌは第1王子の2倍も倒している。
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申し訳なさそうに手を挙げていた。
それを快く治療をしたマリアテレーズ。まだ7歳なのに、聖女の片鱗が感じられる。
そんな感じで短時間ではあったが体を動かすことが出来て皆満足。
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