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第5章 シドニア訪問編
5.12.3 防衛戦後の始末
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急に扉が開き、人が入って来た。
「入るぞ」
声からするとティアマト。
「準備ができたから行く」
ティアマトはいつものラフな格好ではなく自身の白い鱗を加工して作ったと思われる白い甲冑を着ていた。エイミーの物とほぼ同じデザインだ。エイミーに作るときにあれこれ意見していたが、本物があるなら見せてくれればよかったのに。違いと言えば、胸や肩に赤い絵柄が入っている所だ。ティアマトを示す図柄なのだろうか。
図柄も初めて見た物だ。
彼女に遅れ10名ほどの騎士達が入って来て彼女の後ろに並び、膝を付けて並んだ。
「ティアマト」
僕が声をかけると彼女はこちらを向いた。
「おお、ジルベール、無事だったか。悪いが我は今から出る。我ら竜族を従えられる能力を持つ者は捕まえねばならん」
「あの竜から話を聞けたんだ」
「ああ、話は聞けたが残念だがあれはあまり人の中で生活していなかったゆえに、顔の区別がつかんそうじゃ。それらしい人物を捕まえるにも鑑定持ちが居ないと無駄になるからな」
「じゃあ、ティアマトが鑑定で判断するんだ。無理しないように」
「ああ。それに、解放したあれにもやらせる」
「そうなんだ、じゃあ鑑定で人物を調べるなら空間魔法を使える人も確保してほしいんだ。こっちに10人近くいるらしいから」
「ふむ、地竜やワイバーンを転移させてきた者たちだな。わかった」
そう言って、ティアマト達は陛下達に兵士を借りると言いそして立ち上がる。
「では、行ってくる」
そう言って、ティアマトはさっさと部屋を出て行った。
あっけに取られて見ていると、ラルクバッハ国王が話を続ける。
「ジルベール、そなたが呪いを解いた竜はこちら側に付いたそうだ。それであの二人が先導し呪いの類が使えそうな者を捕らえるそうだ。呪いを返されダメージを受けているそうだ。死んではいないらしいので、まずはあちらの病床と教会を優先して調べるそうだ」
「そうですか」
「ではルカレディック、ジルベールを頼む」
「父上」
「さっきは親子の会話でもあったから許したが、こういう場では陛下と呼びなさいと言っているだろう」
「はい、そうでした、陛下。ジルベールついてきてくれ」
僕は、王子についてこの部屋を出た。そして王子について、上の階に移動した。
「ルカです。ジルベールを連れて来ました」
「入って頂戴」
中に入ると、王妃様を含めて、国王以外の王族が集まっていた。
これはこれでどうなんだろうな。
そう思って部屋の中に見渡すと結界を作る魔導士が居た。建物全体の結界とは別に部屋の合わせた結界を作っているようだ。
おそらく、安全な場所がここしかないから、ここに集めていたのだろう。
「移動する人はこれで全員ですか」
「侍女たちが、外で仕事をしているわ」
「魔力は大丈夫なので2回にわけて連れて行きます。他の者達を呼びに行っている間に集まった人だけ先に運びます」
「大丈夫なの、ジルベール」
「その後で休憩するから大丈夫です」
侍女たちが慌てて動き出す。衝立の中から侍女たちがマリアを抱いて連れて来た。後ろからスザンヌも着いて来るが眠そうにしている。
「では、最初に移動する人は手を繋いでいってください。全員で20名以下にしてください。王妃様、転移先は王宮前の広場で良いですか」
「ええ、良いわ」
「準備ができたら、端の方は、空いている手を上げてください」
……
「じゃあ行きます」
「景色が。 本当にシドニアの王宮だわ」
「すいませんが、2度目もここに移動するので、建物の方に移動しておいてください。じゃあ、もう一組を迎えに行ってきます」
再び戻ったがそれほど時間が経過したわけではないので、全員の準備が終わっているはずもない。
待っている間に侍女が水とジュースを持って来てくれた。
どっちを飲むか少し考えたがちょうど喉が渇いていたので両方を受け取った。そして最初にジュースを飲んで、続いて水を半分飲んで返した。
それから少し待つと準備が終わった。
「あなたたちは移動しないのですか?」
結界を作っていた魔導士の人も女性だったので尋ねる。
「私たちは、大丈夫です。ここの兵ですから」
「そうですか、ご武運を」
そう言って、僕らは転移で移動した。
「入るぞ」
声からするとティアマト。
「準備ができたから行く」
ティアマトはいつものラフな格好ではなく自身の白い鱗を加工して作ったと思われる白い甲冑を着ていた。エイミーの物とほぼ同じデザインだ。エイミーに作るときにあれこれ意見していたが、本物があるなら見せてくれればよかったのに。違いと言えば、胸や肩に赤い絵柄が入っている所だ。ティアマトを示す図柄なのだろうか。
図柄も初めて見た物だ。
彼女に遅れ10名ほどの騎士達が入って来て彼女の後ろに並び、膝を付けて並んだ。
「ティアマト」
僕が声をかけると彼女はこちらを向いた。
「おお、ジルベール、無事だったか。悪いが我は今から出る。我ら竜族を従えられる能力を持つ者は捕まえねばならん」
「あの竜から話を聞けたんだ」
「ああ、話は聞けたが残念だがあれはあまり人の中で生活していなかったゆえに、顔の区別がつかんそうじゃ。それらしい人物を捕まえるにも鑑定持ちが居ないと無駄になるからな」
「じゃあ、ティアマトが鑑定で判断するんだ。無理しないように」
「ああ。それに、解放したあれにもやらせる」
「そうなんだ、じゃあ鑑定で人物を調べるなら空間魔法を使える人も確保してほしいんだ。こっちに10人近くいるらしいから」
「ふむ、地竜やワイバーンを転移させてきた者たちだな。わかった」
そう言って、ティアマト達は陛下達に兵士を借りると言いそして立ち上がる。
「では、行ってくる」
そう言って、ティアマトはさっさと部屋を出て行った。
あっけに取られて見ていると、ラルクバッハ国王が話を続ける。
「ジルベール、そなたが呪いを解いた竜はこちら側に付いたそうだ。それであの二人が先導し呪いの類が使えそうな者を捕らえるそうだ。呪いを返されダメージを受けているそうだ。死んではいないらしいので、まずはあちらの病床と教会を優先して調べるそうだ」
「そうですか」
「ではルカレディック、ジルベールを頼む」
「父上」
「さっきは親子の会話でもあったから許したが、こういう場では陛下と呼びなさいと言っているだろう」
「はい、そうでした、陛下。ジルベールついてきてくれ」
僕は、王子についてこの部屋を出た。そして王子について、上の階に移動した。
「ルカです。ジルベールを連れて来ました」
「入って頂戴」
中に入ると、王妃様を含めて、国王以外の王族が集まっていた。
これはこれでどうなんだろうな。
そう思って部屋の中に見渡すと結界を作る魔導士が居た。建物全体の結界とは別に部屋の合わせた結界を作っているようだ。
おそらく、安全な場所がここしかないから、ここに集めていたのだろう。
「移動する人はこれで全員ですか」
「侍女たちが、外で仕事をしているわ」
「魔力は大丈夫なので2回にわけて連れて行きます。他の者達を呼びに行っている間に集まった人だけ先に運びます」
「大丈夫なの、ジルベール」
「その後で休憩するから大丈夫です」
侍女たちが慌てて動き出す。衝立の中から侍女たちがマリアを抱いて連れて来た。後ろからスザンヌも着いて来るが眠そうにしている。
「では、最初に移動する人は手を繋いでいってください。全員で20名以下にしてください。王妃様、転移先は王宮前の広場で良いですか」
「ええ、良いわ」
「準備ができたら、端の方は、空いている手を上げてください」
……
「じゃあ行きます」
「景色が。 本当にシドニアの王宮だわ」
「すいませんが、2度目もここに移動するので、建物の方に移動しておいてください。じゃあ、もう一組を迎えに行ってきます」
再び戻ったがそれほど時間が経過したわけではないので、全員の準備が終わっているはずもない。
待っている間に侍女が水とジュースを持って来てくれた。
どっちを飲むか少し考えたがちょうど喉が渇いていたので両方を受け取った。そして最初にジュースを飲んで、続いて水を半分飲んで返した。
それから少し待つと準備が終わった。
「あなたたちは移動しないのですか?」
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「私たちは、大丈夫です。ここの兵ですから」
「そうですか、ご武運を」
そう言って、僕らは転移で移動した。
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