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第6章 新しい命
6.1.2 婚約式の前準備
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シドニアのティアマトに手紙を渡しに行ってから数日後、再びシドニアを訪れた。
シドニアの王家の方は、国王陛下は国境線の後処理で残り、王妃と王女は転移門を使って移動しているが、予定していなかった参加者は転移門を使える魔導士の都合がつかず、僕が迎えに来たのだ。
元々、エミリア様のお母さまであるロマーニャ様は迎えに行くと約束していたので他の人はついでだ。
ついでの二組は、グランフェスタ様とオニール様。それにルビースカリナ様とトルステン様だ。
ラルクバッハの公爵家とシドニアの公爵家と高位貴族の婚約。もちろん、僕らのお披露目に一緒に参加しても問題のない家柄。
つまり、おめでたいことは多い方が良いだろうと、来賓として参加することになったのだ。
これは、アンジェリカ様が実務をしている間にエミリア様が調整をして決まっていたらしい。アンジェリカ様が来ていなければ実務の忙しさで消えていた案件だ。
アンジェリカ様を連れて行ったがために、僕の仕事が増えていたが、喜ぶ人がいるのだから良いことだと考えることにした。
「では、今からロマーニャ様たちを迎えに行ってきます」
「相乗りになったけど、グランフェスタ様とオニール様。それにルビースカリナ様とトルステン様。ロマーニャ様の付き添いは侍女長と他に2人の専属侍女、侍女見習いでコレットとエリン。他の人は護衛を含めて1人につき3名まで転移で移動すると伝えてあるわ。
王城内に用意してある居住スペースの問題でそれ以上は無理だから」
「はい、エミリア様。そういえばルシアナ様はどうしたのですか? オニール様と一緒に連れて来なくても良いのですか?」
「何を言っているの?」
普通に、おバカ?見たいか顔で見られた。 あれおかしなことを言ったか?
「あの子はルカとサフィーナの護衛で一緒に帰って来てるわよ。ずいぶん前から夕食にいなかったでしょ。気づいていなかったの?
転移門を使うために魔力値の高い魔導士が必要でしょ。そうでないと転移門を起動できないのだから。私と陛下がシドニアで転移門を使ったときも魔力値の高い魔導士を護衛として連れていたのよ、公爵家の令嬢だから優遇して連れて来た訳でないのよ」
「そういえば」
「シドニアの転移門は、こちらに残る魔導士が魔力を提供したけど、ルカはその後ゴヤロードから王都ではなく、ヤンロードに行ったのよ、行程は知っているでしょ。地方から地方に飛ぶときは自前で魔力値の高い人を連れてないと移動できないのよ。あなたも自分で起動させていたでしょ」
そう言われるとそうだな。クロスロードも、僕達がいない時、転移門の起動は王都側でやって貰っているのだった。
「ジルベールは賢い割に状況理解が今一つなのよね。おそらく興味ないことは情報の入力をカットしているのかしら。ルシアナがいないことに気がつかないなんて、本人には聞かせられないわね。ほんと。さて、この感じだとシドニア組をジルベールに迎えに行ってもらう理由も良くわかっていないのかしら」
「え、ロマーニャ様の体調を考慮して一番移動が優しい方法をとったんじゃないのですか?」
「まあそれもあるわ。ジルベールは優しい子だから、わたくしの母のために迎え行ってくれると。でもそれだけじゃないのよ。この時期は他国からの招待客が大勢国内に来るわ。そしてその殆どが、サクラニアとアンセルワードから転移門を使って移動してくるわ。陸路で時間をかけて移動してくる人は少ないのよ。護衛も込みで移動となると一組で20名近く。転移門を4回も使わないと移動しきれないわ。自前で魔導士だけで転移できるのは護衛の魔導士ぐらいよ。だから現状は日をずらしてもこなしきれないぐらいの状況なの。事前に日程調整をしていたにも関わらずエルドラのように予想以上の人数で来るところも一つではないのよ。だから国内の魔導士はそちらに大量投入しているわ。そういうこともあって、シドニアからの予定になかった移動者に王宮魔導士を振り分ける余裕が無いのよ」
そんな理由もあって僕が迎えに行くのか。なるほど。
「それじゃあ、さっさと行ってきます」
それ以上いると更なるお小言が続きそうだったので、さっさとシドニアに移動した。
到着したのは王城前。いちおう、門の外に転移をした。
門番に到着したことを伝え、迎えに来てくれた人と一緒に王城の中へ入る。
連れて行かれたのは会議室のようなところ。
そこにグランフェスタ様とオニール様、それにルビースカリナ様とトルステン様。
それと、護衛と侍女が揃っていた。
「ジルベール。わざわざ迎えに来てくれてありがとう」
オニール様が僕に声をかけて来た。
どうやらオニール様の関係者は3人とも男性だった。どうやらオニール様はお世話をする侍女を連れて来ていなかったようだ。
「オニール様の関係者は3人とも男性なのですね。護衛の兵士ですか」
その割に鎧も付けていないし、剣すらも持っていない。
「名目上は護衛の魔導士だね」
言い方に疑問を感じて質問をする。
「違うのですか?」
「うん、僕の侍女や護衛は公爵閣下と共に帰ったよ。こっちの3人は事情があって頼まれた魔導士と兵士だよ。休暇扱いになってるから丸腰だ」
「休暇ですか?」
「ああ、こいつら予定では来月が結婚式だったんだけど、前線のごたごたに巻き込まれて現場に残っていたらしい。だけど、部隊長が他の部下から真実を聞いて僕に頼みに来たってわけさ」
「へー。良い部隊長ではあるんでしょうが、オニール様が転移で移動するって良く知ってましたね」
「ああ、部隊長が学園の先輩でね。学園での借りがあってさ。まあジルベールも学生生活をすると、いろいろ先輩の手助けが欲しくなる時もあるよ」
「そうなんですか」
「ああ、例えば寮から抜け出すときに、見回りの時間や場所を教えて貰うとか」
なるほど。だけど探知系の魔法でなんとかなるような気がするのだが。
「「ジルベールが何を考えているか正確には解らないけど、これだけは言っておこう。女子寮を守っている【じいさん】の探知能力はジルベールでも簡単にはごまかせないと思うよ」
「へー」
なるほど、そんなところに最高の能力者が配置されているのか。無駄なような気もするが、まあ良くわからんこだわりだろう。
「さて、最初はロマーニャ様もこちらに来る予定だったんだけど、ちょっとトラブルがあったらしい。直接行くように連絡があった、すまないが移動しようか」
トラブル?
なんだろう。
シドニアの王家の方は、国王陛下は国境線の後処理で残り、王妃と王女は転移門を使って移動しているが、予定していなかった参加者は転移門を使える魔導士の都合がつかず、僕が迎えに来たのだ。
元々、エミリア様のお母さまであるロマーニャ様は迎えに行くと約束していたので他の人はついでだ。
ついでの二組は、グランフェスタ様とオニール様。それにルビースカリナ様とトルステン様だ。
ラルクバッハの公爵家とシドニアの公爵家と高位貴族の婚約。もちろん、僕らのお披露目に一緒に参加しても問題のない家柄。
つまり、おめでたいことは多い方が良いだろうと、来賓として参加することになったのだ。
これは、アンジェリカ様が実務をしている間にエミリア様が調整をして決まっていたらしい。アンジェリカ様が来ていなければ実務の忙しさで消えていた案件だ。
アンジェリカ様を連れて行ったがために、僕の仕事が増えていたが、喜ぶ人がいるのだから良いことだと考えることにした。
「では、今からロマーニャ様たちを迎えに行ってきます」
「相乗りになったけど、グランフェスタ様とオニール様。それにルビースカリナ様とトルステン様。ロマーニャ様の付き添いは侍女長と他に2人の専属侍女、侍女見習いでコレットとエリン。他の人は護衛を含めて1人につき3名まで転移で移動すると伝えてあるわ。
王城内に用意してある居住スペースの問題でそれ以上は無理だから」
「はい、エミリア様。そういえばルシアナ様はどうしたのですか? オニール様と一緒に連れて来なくても良いのですか?」
「何を言っているの?」
普通に、おバカ?見たいか顔で見られた。 あれおかしなことを言ったか?
「あの子はルカとサフィーナの護衛で一緒に帰って来てるわよ。ずいぶん前から夕食にいなかったでしょ。気づいていなかったの?
転移門を使うために魔力値の高い魔導士が必要でしょ。そうでないと転移門を起動できないのだから。私と陛下がシドニアで転移門を使ったときも魔力値の高い魔導士を護衛として連れていたのよ、公爵家の令嬢だから優遇して連れて来た訳でないのよ」
「そういえば」
「シドニアの転移門は、こちらに残る魔導士が魔力を提供したけど、ルカはその後ゴヤロードから王都ではなく、ヤンロードに行ったのよ、行程は知っているでしょ。地方から地方に飛ぶときは自前で魔力値の高い人を連れてないと移動できないのよ。あなたも自分で起動させていたでしょ」
そう言われるとそうだな。クロスロードも、僕達がいない時、転移門の起動は王都側でやって貰っているのだった。
「ジルベールは賢い割に状況理解が今一つなのよね。おそらく興味ないことは情報の入力をカットしているのかしら。ルシアナがいないことに気がつかないなんて、本人には聞かせられないわね。ほんと。さて、この感じだとシドニア組をジルベールに迎えに行ってもらう理由も良くわかっていないのかしら」
「え、ロマーニャ様の体調を考慮して一番移動が優しい方法をとったんじゃないのですか?」
「まあそれもあるわ。ジルベールは優しい子だから、わたくしの母のために迎え行ってくれると。でもそれだけじゃないのよ。この時期は他国からの招待客が大勢国内に来るわ。そしてその殆どが、サクラニアとアンセルワードから転移門を使って移動してくるわ。陸路で時間をかけて移動してくる人は少ないのよ。護衛も込みで移動となると一組で20名近く。転移門を4回も使わないと移動しきれないわ。自前で魔導士だけで転移できるのは護衛の魔導士ぐらいよ。だから現状は日をずらしてもこなしきれないぐらいの状況なの。事前に日程調整をしていたにも関わらずエルドラのように予想以上の人数で来るところも一つではないのよ。だから国内の魔導士はそちらに大量投入しているわ。そういうこともあって、シドニアからの予定になかった移動者に王宮魔導士を振り分ける余裕が無いのよ」
そんな理由もあって僕が迎えに行くのか。なるほど。
「それじゃあ、さっさと行ってきます」
それ以上いると更なるお小言が続きそうだったので、さっさとシドニアに移動した。
到着したのは王城前。いちおう、門の外に転移をした。
門番に到着したことを伝え、迎えに来てくれた人と一緒に王城の中へ入る。
連れて行かれたのは会議室のようなところ。
そこにグランフェスタ様とオニール様、それにルビースカリナ様とトルステン様。
それと、護衛と侍女が揃っていた。
「ジルベール。わざわざ迎えに来てくれてありがとう」
オニール様が僕に声をかけて来た。
どうやらオニール様の関係者は3人とも男性だった。どうやらオニール様はお世話をする侍女を連れて来ていなかったようだ。
「オニール様の関係者は3人とも男性なのですね。護衛の兵士ですか」
その割に鎧も付けていないし、剣すらも持っていない。
「名目上は護衛の魔導士だね」
言い方に疑問を感じて質問をする。
「違うのですか?」
「うん、僕の侍女や護衛は公爵閣下と共に帰ったよ。こっちの3人は事情があって頼まれた魔導士と兵士だよ。休暇扱いになってるから丸腰だ」
「休暇ですか?」
「ああ、こいつら予定では来月が結婚式だったんだけど、前線のごたごたに巻き込まれて現場に残っていたらしい。だけど、部隊長が他の部下から真実を聞いて僕に頼みに来たってわけさ」
「へー。良い部隊長ではあるんでしょうが、オニール様が転移で移動するって良く知ってましたね」
「ああ、部隊長が学園の先輩でね。学園での借りがあってさ。まあジルベールも学生生活をすると、いろいろ先輩の手助けが欲しくなる時もあるよ」
「そうなんですか」
「ああ、例えば寮から抜け出すときに、見回りの時間や場所を教えて貰うとか」
なるほど。だけど探知系の魔法でなんとかなるような気がするのだが。
「「ジルベールが何を考えているか正確には解らないけど、これだけは言っておこう。女子寮を守っている【じいさん】の探知能力はジルベールでも簡単にはごまかせないと思うよ」
「へー」
なるほど、そんなところに最高の能力者が配置されているのか。無駄なような気もするが、まあ良くわからんこだわりだろう。
「さて、最初はロマーニャ様もこちらに来る予定だったんだけど、ちょっとトラブルがあったらしい。直接行くように連絡があった、すまないが移動しようか」
トラブル?
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