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第6章 新しい命
6.2.2 アルフォンス王国の王子
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「そういえば、ジルベールは知っていた方がよいかな。今日会うアルフォンス王国の王子はスザンヌに婚約を申し込んでいたんだ。だから何か言ってくるかもしれない」
先頭を歩くルカディレック王子からそういう話がされた。
「そうですか、まあ一言ぐらいは別に気にしません」
「一言どころか、何か言われる筋合いは無いのよ。だって、あの人弱いじゃない。条件すら満たしていないのに。わたくしは自分よりも弱い人に興味ないと前から言っていたのだから」
「スザンヌのそれは、カルスディーナ家の血筋だからなの」
「どうかしらね。お母さまはそういうことは言わないとおっしゃってましたけど」
「スザンヌの気性は第2王妃や現カルスディーナ公爵の母方であるクバルトディーナ家の血と言われているよ」
「クバルトディーナ家ですか」
「ああ、僕らが生まれる前に無くなってしまった公爵家さ」
「後継ぎがいなかったからですか?」
「養子を入れて一時的に家を繋いでも良かったのだろけど、その時は貴族の家が減りすぎて対象者がいなかったそうだよ」
「へー、あれ、もしかして第2王子のマクシミリアン殿下が継ぐのですが?」
「そうだよ。その予定さ」
これで消えた公爵家はあと一つになるわけか。
「あれ、そういえば殿下の婚約者であるサフィーナ様はご一緒されなくても良いのですか?」
「ああ、彼は前からサフィーナのことを知っているからね。僕らも今回の婚約式では参加者だからね。僕らは新年で国内向けをやってるけど、今回は国外向けだね。まあジルベール達は国内も国外も今回の1回で済ませちゃうけど。そういうわけで不要なあいさつは減らしているんだ」
「サフィーナお姉様は王太子の婚約者ですからね。降嫁する私よりも準備がたいへんなんですよ」
「へー、そうなんだ」
「まあそういうわけで式の最中にトラブルになると困るからトラブルになりそうな人を優先して先に紹介しておことう思ってね」
王太子の婚約者が準備が大変なら、王太子の準備も大変だろうに、わざわざ今日は付き合ってくれるわけか。
「トラブルを起こしそうな相手なのですか? さっきの話があるから?」
「いやそれだけじゃない。君が金眼だからと言うのもある」
「あれ、金眼が特に重要視されているのはラルクバッハとシドニアですが、確かアルフォンス王国は金眼を重要視していないと聞いてますが」
「まあ、そうだね。なぜか彼は金眼持ちが欲しいみたいなんだよね。スザンヌに婚姻を申し込んだのも彼女を好いてと言うよりも金眼だからって感じだったし」
「へー。不思議ですねー」
「彼は小さいころラルクバッハで過ごしていたからかもしれないけど。ほら着いたぞ、そういうわけで金眼を表に出して」
そう言われて、僕は目の色を変えていたイヤリングを外す。そうしていると、特に何かしたわけでも無いが、部屋の扉が勝手に開いた。
前をいたルカディリック王子は、開いた扉の前に立った。僕らはその後ろに続く。先にルカディリック王子の横についていた執事が扉の向こうにいる相手に近づき声をかけた。
「ラルクバッハ第1王子ルカディリック様と第1王女スザンヌ様、その婚約者であられるジルベール様が挨拶に参りました」
どうやら、開いたからと勝手に入って良いわけでは無いらしい。
「お忙しいなか、わざわざのご訪問ありがとうございます。どうぞこちらへ」
部屋の中から許可の声がかかり、僕らは中に入る。
部屋に入ると、あちら側の執事服を着た人が僕らの前に立ち案内をする。
ルカディリック王子の執事から案内を引き継いだらしい。
ルカディリック王子の執事は一礼をした後、入り口近くの隅に移動した。
先頭を歩くルカディレック王子からそういう話がされた。
「そうですか、まあ一言ぐらいは別に気にしません」
「一言どころか、何か言われる筋合いは無いのよ。だって、あの人弱いじゃない。条件すら満たしていないのに。わたくしは自分よりも弱い人に興味ないと前から言っていたのだから」
「スザンヌのそれは、カルスディーナ家の血筋だからなの」
「どうかしらね。お母さまはそういうことは言わないとおっしゃってましたけど」
「スザンヌの気性は第2王妃や現カルスディーナ公爵の母方であるクバルトディーナ家の血と言われているよ」
「クバルトディーナ家ですか」
「ああ、僕らが生まれる前に無くなってしまった公爵家さ」
「後継ぎがいなかったからですか?」
「養子を入れて一時的に家を繋いでも良かったのだろけど、その時は貴族の家が減りすぎて対象者がいなかったそうだよ」
「へー、あれ、もしかして第2王子のマクシミリアン殿下が継ぐのですが?」
「そうだよ。その予定さ」
これで消えた公爵家はあと一つになるわけか。
「あれ、そういえば殿下の婚約者であるサフィーナ様はご一緒されなくても良いのですか?」
「ああ、彼は前からサフィーナのことを知っているからね。僕らも今回の婚約式では参加者だからね。僕らは新年で国内向けをやってるけど、今回は国外向けだね。まあジルベール達は国内も国外も今回の1回で済ませちゃうけど。そういうわけで不要なあいさつは減らしているんだ」
「サフィーナお姉様は王太子の婚約者ですからね。降嫁する私よりも準備がたいへんなんですよ」
「へー、そうなんだ」
「まあそういうわけで式の最中にトラブルになると困るからトラブルになりそうな人を優先して先に紹介しておことう思ってね」
王太子の婚約者が準備が大変なら、王太子の準備も大変だろうに、わざわざ今日は付き合ってくれるわけか。
「トラブルを起こしそうな相手なのですか? さっきの話があるから?」
「いやそれだけじゃない。君が金眼だからと言うのもある」
「あれ、金眼が特に重要視されているのはラルクバッハとシドニアですが、確かアルフォンス王国は金眼を重要視していないと聞いてますが」
「まあ、そうだね。なぜか彼は金眼持ちが欲しいみたいなんだよね。スザンヌに婚姻を申し込んだのも彼女を好いてと言うよりも金眼だからって感じだったし」
「へー。不思議ですねー」
「彼は小さいころラルクバッハで過ごしていたからかもしれないけど。ほら着いたぞ、そういうわけで金眼を表に出して」
そう言われて、僕は目の色を変えていたイヤリングを外す。そうしていると、特に何かしたわけでも無いが、部屋の扉が勝手に開いた。
前をいたルカディリック王子は、開いた扉の前に立った。僕らはその後ろに続く。先にルカディリック王子の横についていた執事が扉の向こうにいる相手に近づき声をかけた。
「ラルクバッハ第1王子ルカディリック様と第1王女スザンヌ様、その婚約者であられるジルベール様が挨拶に参りました」
どうやら、開いたからと勝手に入って良いわけでは無いらしい。
「お忙しいなか、わざわざのご訪問ありがとうございます。どうぞこちらへ」
部屋の中から許可の声がかかり、僕らは中に入る。
部屋に入ると、あちら側の執事服を着た人が僕らの前に立ち案内をする。
ルカディリック王子の執事から案内を引き継いだらしい。
ルカディリック王子の執事は一礼をした後、入り口近くの隅に移動した。
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