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第6章 新しい命
6.4.6 婚約のお披露目
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エイミーが切った死体は右肩から切られているので頭が無事だ。もう一つの死体は頭からきっちり半分になっているので、そちらよりは蘇生の可能性が高いと思う。
時間魔法を発動させ、少しでもタイムラグを減らす。
僕はストレージから死体を出すと同時に回復魔法で切れた体を結合する。
思った通り切り口が鋭かったので、死者にも関わらず一瞬に体が元に戻る。
そして、すぐに死者蘇生の魔法を使う。
1回、2回、3回、間髪入れずに10回繰り返した。
ダメか
シルビア様が切った人を取り出して、治療を施す。あれ頭が切れていた割にあっさりと治療ができた。もしかして切り口が想像以上に綺麗だったからなのか。
そして、死者蘇生の魔法を使う。
繰り返す、1回、2回、3回目。あれ成功したぞ。
時間魔法を停止。普通の時間の流れに戻る。
念のために、全身に回復魔法を使って疲労も怪我を完全に治す。
彼は、すぐに目をあけ声を出した。
「ここは?」
「ラルクバッハの城ですよ。自分の名前、おぼえてますか?」
「名前はアルだ」
「自分のしたことをおぼえていますか。あなたは先ほど暗殺を失敗し死んだのです。蘇生魔法で無理やり生き返らせました。隣の方は残念ながら蘇生できませんでした」
「クーズ」
「あなたの名前と所属を教えてください」
彼は息をついた後、僕の方を向いて話し始めた。
「名前はアルだ。海賊をやっていたが、どこぞの誰かわからん者に捕まって、仲間の命を救いたければ暗殺をしろと脅されたのだ。隣のやつはクーズ」
「暗殺が成功したら、どうするつもりだったんだ」
「話してどうにかなるのか。失敗したんだ、仲間も殺される。私が生きている意味はない、このまま隣のやつと同じように殺してくれ」
「協力できなくもないぞ、この神具を使い捨てにすると思えん。返すことになっているのであろう。その時に相手を捕まえれば仲間は救えるのではないか?」
ファールじいちゃんが、そんな交渉を始めた。
「いや無理だろう。この神具は終わったら壊せと言われた。受け渡すことになっていない」
「そうか、これほどの神具を使い捨て。妙だな。今、ラルクバッハの国王を殺したところで、王太子がすぐに成人する。数年間の王位空席のために神具を使いつぶす。ありえんな。これほどの神具ならば使いまわせば国の重鎮たちを一掃できるじゃろう。どう思う」
ファールじいちゃんが公爵たちに話しかけている。視線には僕を含めていない。
こういう時にまともな答えを出さないと思っているようだ。
「もしかしたら、複製できるのではないか。これだけの秘宝を使いつぶすのはありえんだろう。まずいな、次に狙われるのは我らか?」
「いや、敵が帝国であればシドニアでの事件を考えるとジルベールだろう。ジルベール、お主、先ほどの神具による攻撃だが、防げたか?」
「そうですね。スザンヌの予言があっても存在は解りませんでした。絶対防御を張って魔法で対抗していれば殺されたと思います。魔法を無効化する領域内にいれば時間魔法も転移も使えない可能性がありますね。どちらも使えないとまずい状態ですね」
「ふむ、複製があり、再び襲われると想定した方が良いだろうな。転移が使えれば周りの者も逃がせる。試しておいた方がよいが」
「再起動にはかなりの魔力が必要になるはずだが、簡単に登録者が変えられるのか? それともこの男に使わせるのか、魔法無効だけで逃げられることは無いだろうが」
「お主、魔力回復薬だ、飲むが良い」
オルトディーナ公爵が有無を言わさずアルと言う男に腕輪と魔力回復薬の両方を渡した。
彼は、薬を飲んだ後腕輪を付けた。
「発動時間は短いと思いますよ」
そう言って、彼は僕の前で神具を発動させた。
時間魔法を発動させ、まずはストレージから剣を取り出す。
普通に剣は取り出せた。収納、はできない。魔法禁止エリアと効果が一緒だ。
転移。後ろに5mほどだが転移を実行し、成功した。
瞬転で前に移動、時間魔法を使っている時に瞬転はできないんだった。効果がかぶっているからだろうか
歩いてもどり、時間魔法を停止させ瞬転。
「瞬転は、発動が邪魔される感覚があります。少しだけ発動が遅いのは転移も瞬転も一緒ですね。でもどちらも使えます。それと時間魔法も使えたので相手が剣王クラスでなければそれなりに対処できそうです」
アルと言う男がふう、と息をついて神具の発動を止めたようだ。
「と言うことは、転移が使える者が居るのだ、あちらも効果は検証済みであろう。シドニア戦で実力を見せたジルベールを狙わずに陛下を狙ったのはそういうことですな」
僕は次を防げる手段が解ったが、結局のところ手詰まりだった。
時間魔法を発動させ、少しでもタイムラグを減らす。
僕はストレージから死体を出すと同時に回復魔法で切れた体を結合する。
思った通り切り口が鋭かったので、死者にも関わらず一瞬に体が元に戻る。
そして、すぐに死者蘇生の魔法を使う。
1回、2回、3回、間髪入れずに10回繰り返した。
ダメか
シルビア様が切った人を取り出して、治療を施す。あれ頭が切れていた割にあっさりと治療ができた。もしかして切り口が想像以上に綺麗だったからなのか。
そして、死者蘇生の魔法を使う。
繰り返す、1回、2回、3回目。あれ成功したぞ。
時間魔法を停止。普通の時間の流れに戻る。
念のために、全身に回復魔法を使って疲労も怪我を完全に治す。
彼は、すぐに目をあけ声を出した。
「ここは?」
「ラルクバッハの城ですよ。自分の名前、おぼえてますか?」
「名前はアルだ」
「自分のしたことをおぼえていますか。あなたは先ほど暗殺を失敗し死んだのです。蘇生魔法で無理やり生き返らせました。隣の方は残念ながら蘇生できませんでした」
「クーズ」
「あなたの名前と所属を教えてください」
彼は息をついた後、僕の方を向いて話し始めた。
「名前はアルだ。海賊をやっていたが、どこぞの誰かわからん者に捕まって、仲間の命を救いたければ暗殺をしろと脅されたのだ。隣のやつはクーズ」
「暗殺が成功したら、どうするつもりだったんだ」
「話してどうにかなるのか。失敗したんだ、仲間も殺される。私が生きている意味はない、このまま隣のやつと同じように殺してくれ」
「協力できなくもないぞ、この神具を使い捨てにすると思えん。返すことになっているのであろう。その時に相手を捕まえれば仲間は救えるのではないか?」
ファールじいちゃんが、そんな交渉を始めた。
「いや無理だろう。この神具は終わったら壊せと言われた。受け渡すことになっていない」
「そうか、これほどの神具を使い捨て。妙だな。今、ラルクバッハの国王を殺したところで、王太子がすぐに成人する。数年間の王位空席のために神具を使いつぶす。ありえんな。これほどの神具ならば使いまわせば国の重鎮たちを一掃できるじゃろう。どう思う」
ファールじいちゃんが公爵たちに話しかけている。視線には僕を含めていない。
こういう時にまともな答えを出さないと思っているようだ。
「もしかしたら、複製できるのではないか。これだけの秘宝を使いつぶすのはありえんだろう。まずいな、次に狙われるのは我らか?」
「いや、敵が帝国であればシドニアでの事件を考えるとジルベールだろう。ジルベール、お主、先ほどの神具による攻撃だが、防げたか?」
「そうですね。スザンヌの予言があっても存在は解りませんでした。絶対防御を張って魔法で対抗していれば殺されたと思います。魔法を無効化する領域内にいれば時間魔法も転移も使えない可能性がありますね。どちらも使えないとまずい状態ですね」
「ふむ、複製があり、再び襲われると想定した方が良いだろうな。転移が使えれば周りの者も逃がせる。試しておいた方がよいが」
「再起動にはかなりの魔力が必要になるはずだが、簡単に登録者が変えられるのか? それともこの男に使わせるのか、魔法無効だけで逃げられることは無いだろうが」
「お主、魔力回復薬だ、飲むが良い」
オルトディーナ公爵が有無を言わさずアルと言う男に腕輪と魔力回復薬の両方を渡した。
彼は、薬を飲んだ後腕輪を付けた。
「発動時間は短いと思いますよ」
そう言って、彼は僕の前で神具を発動させた。
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「と言うことは、転移が使える者が居るのだ、あちらも効果は検証済みであろう。シドニア戦で実力を見せたジルベールを狙わずに陛下を狙ったのはそういうことですな」
僕は次を防げる手段が解ったが、結局のところ手詰まりだった。
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