転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第7章 女神の封印

7.1.10 未踏ダンジョンへの挑戦

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『アロノニア様、ラキシス様、メリーナ様、アークロンの状態を教えてください』
……
 やっぱりダンジョン内部だと話せないのかな?

『異界に居たのか』
 あ、聞こえた。
『アークロンの封印は弱まってはいるがまだ封印状態だ。封印の強化で良い。イントラ帝国の北にある竜の住処、バハムートの居る地にアークロンの本体が封じられている。そこで封印の強化をするのだ』
 声はアロノニア様だったのか?
……

「まだ封印された状態のままだそうです。バハムート様のところに行って封印を強化すれば良いそうです」
「そっか、じゃあ材料を持ってそこに行くのが一番良いかな。転移で移動できる?」
「竜の地には我が連れて行ける」
 ティアマトが答えた。
「じゃあ準備するからちょっと待ってて」
「ダンジョンマスターはコアから離れても大丈夫なの?」
「僕が居ないと魔物が勝手に増えて長期化するとスタンビートが起きるよ。だから短期間なら大丈夫だよ。年に1回ぐらい外で買い物もしてるけど何も起きたことないし」

 マーリンさんはそう言って倉庫に行くからここで待っててと言って出口に向かった。
 そして、綺麗な人が入って来て礼をした。
 すぐに人形とわかった。2次元を元に忠実に作ったからだ。
「この子、僕の自信作。見ての通り、メイドゴーレムのマリアさ、この人達にお茶を入れてあげて」
 名前がマリアですか。

 マリアが給湯器のようなところに行き、お茶を作ってくれた。
「どうぞ、ご自分の好きなタイミングで取り出してください」
 彼女?は、カップにティーパックを入れてお湯を入れた。
 その後でカップを置いて、話をした。 
 話せるゴーレムとは、すごい技術だ。
「ティーパックですね、これ。薄くて濡れても大丈夫な紙を再現したんですね。それにこのお顔も見たことある気がします」
「僕も何となくテレビに出ていたような気がする。僕らとは200年の時間差があるみたいだけど、日本で生きていた時代はあまり変わらないのかな」
「そうかも知れません。私達もこちらで亡くなって300年後に戻って来たのですからあっちでの生まれて育っている時間が重なっているのでしょうね」
「そうだね」
 お茶を飲んで待っていると、賢者が戻って来た。
「やあ、お待たせ」
 彼の後ろに別の綺麗な人形が3体。何やら道具を持っている。
「ラクス、ニクス、マリエル こっちに持って来て」
 ピンクの髪に和風の服、茶色の神で巨乳さん赤いぴったりとした服、水色の髪でメイド服。
 美人ばかりだけど、元ネタがわからん。

「見たことある子がいるかな?」
「はい、何となく。はっきりは覚えていませんけど」
「そっか、200年違ってもやっぱり殆ど同じ時期から転生してるんだね」
「そうみたいですね。僕とマリアはこの世界で300年ほど前に死んであっちの世界で生き、そして再び戻って来たみたいですから、僕らが生きていた時間がこちらの300年ですね、ところでやっぱりとは?」
「メリーナ様に転移や転生された人は何人かあったことがあるし。僕の考えだと、おそらくあっちのすべての時間と繋がってるんじゃなくて、ある期間のある特定の場所にだけ繋がってる」
「なるほど」
「君は何歳まで生きたの」
「30前だったはずです。細かくは思い出せませんが、大学で講師をやったのでそのぐらいは生きていたはずです」
「講師か、頭良いんだね」
「私は19歳です。大学1年生か2年生。細かくは思い出せなくて、でも成人式は出てないと思います」
「へー、その年で死んだんだ」
「はい、暴漢に襲われて。ジルベール様が助けようとしてくれたのですが、結局は」
「へー、殺されたのか。殺した奴もこっちに来てたってことないよね」
「来てましたよ、グランスラム帝国に生まれたみたいですが、もう死んでます」
「へー、そんなことまでわかってるんだ」
「グランスラム帝国で勇者召還の儀式で転移してきたみたいですが、皇帝の幼い妹に手を出して殺されたそうです」
「あ、それはだめだね。やっぱり屑は新しい人生を貰っても屑ってことか。まあ僕も結局ひきこもり治らなかったし、魂に刻まれてるのかな、ははは」

「それで、道具はそろったのですか?」
「ああ、これだけあれば作れると思うよ。それじゃあ外に出ようか」
 彼がそう言うと壁が赤く光った。
「ここを通れば外に出れるからさ」

 僕らは外に出た後、警備の人に戻ったことを伝えた。
 そして緊急の用事があってすぐに転移で移動するから冒険者ギルドには行かないことも伝え僕らはティアマトの転移で移動した。

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