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【13】内緒の飲み会
②
しおりを挟む高橋から指名を受けた掘が少し緊張した面持ちで話し始めた。
「堀 今日子です。高橋さんと同じ会社の昭和生命で働いています。高橋さんの一応部下って事になります。高校生と中学生の子供がいます。今日は宜しくお願いします」
「速水 明奈です。堀さんとは高校時代からの友達です。仕事は看護師やってます。時間が不規則ってのもあって、なかなか出会いの機会もなくずっと独身を楽しんでます 笑」
堀は身長160センチぐらいで髪型は黒髪のセミロング。速水は明るい茶色のショートヘアで身長は堀より少し低い。
2人とも端麗な顔立ちをしている。きっと昔はモテただろうな。という印象を与えた。
最初はそれぞれ質問に答える形で1時間ほど盛り上がりあっという間に時間も過ぎた。速水が化粧室へ席を立つと、高橋が「俺も」と言ってトイレに席を立った。
2人になると堀が和希の隣の席に移動した。
「神楽さん、高橋さんから今日の飲み会のいきさつ聞いてますか?」
「聞いてますよ。堀さんが高橋に友達を紹介するためって。一次会終わったら帰っていいぞ。って言われてますから 笑」
「そんな風に聞いてますか? 笑 高橋さんが誰か紹介しろ、しろってしつこいので、今日開催となりました」
「あははははは。あいつ、昔から自分の都合のいいようにするからな。確か血液型B型だったはず 笑」
「神楽さん、私もB型なんですけど……」
「あっ……失礼しました 笑」
高橋がトイレから戻ってきた。
「堀さん、ちゃっかり神楽の横に移動してるやん。神楽いいやつやろ? 笑」
「たーかーはーしー、相変わらず調子いいなぁ」
速水も戻ってきて、席が変わったんですね?と言うと高橋の横に座った。
その時、和希のポケットの中の携帯が震えた。そっと見ると由唯からの着信だったが、すぐに呼び出しが切れてすぐにメールの着信が震えた。トイレに行ったついでにメールを確認をすると〈今夜、澪から誘いあったけど和希もくる?〉とメッセージ。
何時に終われるかわからなかったので〈ごめん、今日は微妙。行けたら連絡する〉と送るとすぐに返信があった。
〈和希、用事あるなんて珍しいやん。了解、また連絡ちょうだい〉
「なんでやねん! 俺も用事ぐらいあるわー」とブツブツ言いながら席に戻った。
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