皇国の栄光

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報告と双眼鏡の先に

8時14分。
最後の艦載機が帰投し、攻撃隊の収容を完了した。
そうして、戦果報告が赤城の艦橋内で行われる。
「戦艦アリゾナ、大爆発の末撃沈!」
「オクラホマは転覆。」
結局、戦果は戦艦アリゾナ、オクラホマ、ウェストバージニア、カリフォルニア、ネバダ、テネシーを撃沈。
また補助艦も相当数撃沈していた。
大戦果だった。
だが浮かれているものは少なくともここにはいなかった。
「さて、次は空母ですね。」
源田がどすの利いた声で言った。
「陸さんの情報だと悪天候のため12月6日に寄港予定だったエンタープライズは、おそらく現在はこの海域周辺にいると思われます。」
黒島が地図をみながら説明する。
「もうすでに偵察機は出しています。なのでそろそろ発見の報が届くかと。」
「わかった。それで攻撃隊の方は大丈夫か?」
山口は尋ねる。
「すでに第一次攻撃隊の面々に準備させています。」
「そうか。それならエンタープライズはいいとして、レキシントンはどうだ?」
「ホーネットはミッドウェー島にいます。我々では攻撃はできませんので第四航空戦隊に受け持ってもらいます。」
「四航戦は龍驤と春日丸しかいないが大丈夫か?いくらあの角田少将であっても厳しいのでは?」
「それに関しては、最悪足止めさえしてくれれば小沢中将が到着します。彼らの第一目標はミッドウェー攻略ですからね。」
「それもそうだな。我々は目の前の敵に専念しよう。」
そうして、山口たちは敵空母発見の5文字を待った。


9時12分。
重巡利根の零式水上偵察機は目を凝らしながら飛んでいた。
そうしていると海面に航跡があった。
それも複数。
「機長!航跡です!」
「しめた!行くぞ!」
そういって航跡に沿うように進んでいった。
15分ほど進んだとき、遠くに艦影が見えた。
「機長!あれは。」
「あれかもしれん。雲を使って近づくぞ。」
雲の上に出て、切れ間から双眼鏡で見る。
「あれは…間違いありません!空母です!」
「よし。母艦に打電だ!」
そうして打電し、そうそうに離脱した。


「敵空母発見の報がきました!」
黒島は心底嬉しそうに駆け込んできた。
「よし。攻撃隊発艦開始!」
山口はそれでも冷静に命令を下した。
甲板が慌ただしくなっていく。
山口はふと双眼鏡で東の方を見た。
そこには雲間から差し込む日の光があった。
「今日は雲が多いな。」
「そうですね。」
「こうだといつ攻撃されても分らんな。」
「一応、警備を増やしておきましょう。」
そういって黒島は指示をしに甲板に降りて行った。
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