皇国の栄光

ypaaaaaaa

文字の大きさ
42 / 57

波状攻撃

しおりを挟む
ブラウン艦隊が日本艦隊を発見した情報はすぐに他の2つの艦隊にも打電され、すでに航空隊が発艦していた。
数の優位を活かす波状攻撃。
ただこの作戦により損害を被ていた日本海軍の無策では決してなかった。


「長官、彩雲より報告がありました。敵機編隊が2つ我々に向かってきています。数は合わせて1000を超えます。」
黒島が報告した。
「先の艦隊攻撃戦で我が方は100機を超える機体を喪失した。いくら新型の烈風や紫電改があってもすべてを除くのは難しいか。」
山口が頭を掻きながら言った。
「その点は特に心配はいらないかと。すでに大半の空母は装甲化されているうえに、高性能な火器管制と重厚な護衛体制を敷いております。」
「そうか。それならいい。ただやはりあの超大型空母を手に入れられていればもう少し楽だったかもな。」
「超大型戦艦の船体を拡大したものでしたよね。たしか少し工期が伸びたのでしたね。」
「まあ、今ある戦力で戦うしかないか。」
そういい、山口は対空戦闘を用意する艦隊を眺めていた。


米軍攻撃隊は12時には合流し、攻撃を行おうとしていた。
「全機、降下するぞ。」
雷撃隊の隊長の彼はそう命令した。
だが降下しようとした直後、彼の隊の2機が落とされた。
「全機!敵の戦闘隊を護衛戦闘隊にまかせて攻撃せよ!」
上空を見ると、多数の期待が煙を伴いながら落ちていた。
それでも残った200機の攻撃隊は日本艦隊に接近していた。
彼も超低空で侵入し、雷撃を行おうとした。
その直後、突如激しい弾幕が展開され残っていた攻撃隊もその数を半数に減らした。
彼の機体も激しい損傷を負ってもはや飛行能力はなかった。
「あと…少し。」
魚雷だけでも投下しようと彼はできるだけ飛ぼうとする。
「魚雷、投下!」
魚雷の投下の衝撃で機体はバランスを失い、やがて海面に激突した。


「損害はどうだ?」
山口が心配そうに黒島に尋ねる。
「超甲巡2隻、重巡1隻、軽巡3隻が、超甲巡5隻と重巡3隻、軽巡7隻が中破の損害をだしたのでハワイに撤退させました。また航空隊については70機程度です。」
「そうか。それで敵の損害は?」
「今確認できるだけでも500機は撃墜しています。これで敵艦隊の航空戦力は大きく弱体化したと考えていいでしょう。」
「そうだな。すぐに攻撃隊を発艦させろ。これで終わりにする。」
「はっ!」


ハワイでの海戦の少し前、アリューシャン列島は主戦場のハワイから大きく離れていたため、大きな戦闘はこのごろ発生していなかった。
「今日も暇だな。」
駐屯部隊の一人が仲間につぶやいた。
「あぁ。だがどうやらハワイでは決戦が始まるようだな。」
「でも俺たちは負けてもまたすぐに復活できるから気分は楽だな。」
この日もこのままゆっくりと終わるとこの時は駐屯部隊の誰もが思っていた。
突然サイレンがなる。
「どうした?!なんかあったか?」
そう言いながら銃に弾を装填した。
その時だった。
轟音と共に一瞬にして海岸のコンクリート製の防御陣地が跡形もなく消えたのは。
「どうなってるんだ!?」
なかば恐慌状態になって彼らは海上をみた。
遠くに何か見えた。
次の瞬間、一瞬にして彼らは蒸発した。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

征空決戦艦隊 ~多載空母打撃群 出撃!~

蒼 飛雲
歴史・時代
 ワシントン軍縮条約、さらにそれに続くロンドン軍縮条約によって帝国海軍は米英に対して砲戦力ならびに水雷戦力において、決定的とも言える劣勢に立たされてしまう。  その差を補うため、帝国海軍は航空戦力にその活路を見出す。  そして、昭和一六年一二月八日。  日本は米英蘭に対して宣戦を布告。  未曾有の国難を救うべく、帝国海軍の艨艟たちは抜錨。  多数の艦上機を搭載した新鋭空母群もまた、強大な敵に立ち向かっていく。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

幻の十一代将軍・徳川家基、死せず。長谷川平蔵、田沼意知、蝦夷へ往く。

克全
歴史・時代
 西欧列強に不平等条約を強要され、内乱を誘発させられ、多くの富を収奪されたのが悔しい。  幕末の仮想戦記も考えましたが、徳川家基が健在で、田沼親子が権力を維持していれば、もっと余裕を持って、開国準備ができたと思う。  北海道・樺太・千島も日本の領地のままだっただろうし、多くの金銀が国外に流出することもなかったと思う。  清国と手を組むことも出来たかもしれないし、清国がロシアに強奪された、シベリアと沿海州を日本が手に入れる事が出来たかもしれない。  色々真剣に検討して、仮想の日本史を書いてみたい。 一橋治済の陰謀で毒を盛られた徳川家基であったが、奇跡的に一命をとりとめた。だが家基も父親の十代将軍:徳川家治も誰が毒を盛ったのかは分からなかった。家基は田沼意次を疑い、家治は疑心暗鬼に陥り田沼意次以外の家臣が信じられなくなった。そして歴史は大きく動くことになる。 印旛沼開拓は成功するのか? 蝦夷開拓は成功するのか? オロシャとは戦争になるのか? 蝦夷・千島・樺太の領有は徳川家になるのか? それともオロシャになるのか? 西洋帆船は導入されるのか? 幕府は開国に踏み切れるのか? アイヌとの関係はどうなるのか? 幕府を裏切り異国と手を結ぶ藩は現れるのか?

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

暁のミッドウェー

三笠 陣
歴史・時代
 一九四二年七月五日、日本海軍はその空母戦力の総力を挙げて中部太平洋ミッドウェー島へと進撃していた。  真珠湾以来の歴戦の六空母、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴が目指すのは、アメリカ海軍空母部隊の撃滅。  一方のアメリカ海軍は、暗号解読によって日本海軍の作戦を察知していた。  そしてアメリカ海軍もまた、太平洋にある空母部隊の総力を結集して日本艦隊の迎撃に向かう。  ミッドウェー沖で、レキシントン、サラトガ、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットが、日本艦隊を待ち構えていた。  日米数百機の航空機が入り乱れる激戦となった、日米初の空母決戦たるミッドウェー海戦。  その幕が、今まさに切って落とされようとしていた。 (※本作は、「小説家になろう」様にて連載中の同名の作品を転載したものです。)

土方歳三ら、西南戦争に参戦す

山家
歴史・時代
 榎本艦隊北上せず。  それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。  生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。  また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。  そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。  土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。  そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。 (「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です) 

If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら? 国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。 真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…分水嶺で下された「if」の決断。 破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦を描く架空戦記。 現在1945年夏まで執筆

処理中です...