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HW作戦
ドイツからの贈り物
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馬来部隊の活躍もあり、インド洋での通商破壊は予想外の戦果を挙げていた。
その影響が顕著に表れたのが北アフリカ戦線である。
北アフリカのイギリス軍はその補給をインド洋経由の海路に依存していた。
それが阻害されたのである。
イギリス軍は次第に弱体化していった。
これを砂漠の狐たるエルヴィン・ロンメルが見過ごすわけがなかった。
彼は巧みに部隊を運用し、エル・アラメインを突破しエジプトに流れ込んだ。
そしてスエズ運河を確保した。
このおかげで、日本と欧州の枢軸国が海路で接続することに成功した。
これにより日独間の技術提供が円滑に行われることになる。
ドイツから日本に提供されたのはレーダーやエンジン、そして工作機械の技術だった。
これらの技術は”ドイツからの贈り物”として各部門に良い影響を与えていく。
なかでもレーダー、つまり電探の技術供与は技研からしてみたら干天の慈雨だった。
予算が少なく、思うように開発が進まなかった電探がヨークタウンに艦載されていたものとドイツから供与されたもので油を指したように進むようになったのである。
対艦電探の二二号電探と対空電探の一二型電探が開発され、主力艦や重要な航空基地などに優先して配備されていくことになった。
また航空機エンジンにおいても過給機(スーパーチャージャー)が改善され、馬力の底上げに成功した。
「ドイツからの贈り物は想像以上に大きいですな」
山本の言葉に永野は頷く。
「ドイツとはいつか手を切らねばならないが、今は最大限利用させてもらうことにしよう」
(恐ろしい人だ…)
山本は当然、ドイツの事をよく思っていなかったが、永野のそれは徹底した合理主義に裏打ちされたものでそこに山本は怖さを感じた。
「ともかくだ。次はハワイだ。秋までにヨークタウンと隼鷹、飛鷹がそろい踏みになる。これを小沢機動部隊に加えて10隻の高速空母でハワイを痛打する」
これには山本も同意する。
「艦載機の方はどうだ?」
「それに関しては空技廠が頑張ってくれました。2速過給機付の金星エンジン搭載型の零戦三二型が量産を開始しており、また来月には金星エンジンに換装した十三試艦爆の先行量産が開始されます」
「それは良いことだ。後で私の方からも和田君にねぎらいの言葉をかけておこう」
「そうすると喜ぶでしょう」
山本は一応、そう言っておいたが内心、微妙だなと思っていた。
とにかく、海軍はこれより一丸となってハワイ攻略に乗り出すことになる。
その影響が顕著に表れたのが北アフリカ戦線である。
北アフリカのイギリス軍はその補給をインド洋経由の海路に依存していた。
それが阻害されたのである。
イギリス軍は次第に弱体化していった。
これを砂漠の狐たるエルヴィン・ロンメルが見過ごすわけがなかった。
彼は巧みに部隊を運用し、エル・アラメインを突破しエジプトに流れ込んだ。
そしてスエズ運河を確保した。
このおかげで、日本と欧州の枢軸国が海路で接続することに成功した。
これにより日独間の技術提供が円滑に行われることになる。
ドイツから日本に提供されたのはレーダーやエンジン、そして工作機械の技術だった。
これらの技術は”ドイツからの贈り物”として各部門に良い影響を与えていく。
なかでもレーダー、つまり電探の技術供与は技研からしてみたら干天の慈雨だった。
予算が少なく、思うように開発が進まなかった電探がヨークタウンに艦載されていたものとドイツから供与されたもので油を指したように進むようになったのである。
対艦電探の二二号電探と対空電探の一二型電探が開発され、主力艦や重要な航空基地などに優先して配備されていくことになった。
また航空機エンジンにおいても過給機(スーパーチャージャー)が改善され、馬力の底上げに成功した。
「ドイツからの贈り物は想像以上に大きいですな」
山本の言葉に永野は頷く。
「ドイツとはいつか手を切らねばならないが、今は最大限利用させてもらうことにしよう」
(恐ろしい人だ…)
山本は当然、ドイツの事をよく思っていなかったが、永野のそれは徹底した合理主義に裏打ちされたものでそこに山本は怖さを感じた。
「ともかくだ。次はハワイだ。秋までにヨークタウンと隼鷹、飛鷹がそろい踏みになる。これを小沢機動部隊に加えて10隻の高速空母でハワイを痛打する」
これには山本も同意する。
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「それは良いことだ。後で私の方からも和田君にねぎらいの言葉をかけておこう」
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山本は一応、そう言っておいたが内心、微妙だなと思っていた。
とにかく、海軍はこれより一丸となってハワイ攻略に乗り出すことになる。
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