小沢機動部隊

ypaaaaaaa

文字の大きさ
18 / 76
HW作戦

ドイツからの贈り物

しおりを挟む
馬来部隊の活躍もあり、インド洋での通商破壊は予想外の戦果を挙げていた。
その影響が顕著に表れたのが北アフリカ戦線である。
北アフリカのイギリス軍はその補給をインド洋経由の海路に依存していた。
それが阻害されたのである。
イギリス軍は次第に弱体化していった。
これを砂漠の狐たるエルヴィン・ロンメルが見過ごすわけがなかった。
彼は巧みに部隊を運用し、エル・アラメインを突破しエジプトに流れ込んだ。
そしてスエズ運河を確保した。
このおかげで、日本と欧州の枢軸国が海路で接続することに成功した。
これにより日独間の技術提供が円滑に行われることになる。
ドイツから日本に提供されたのはレーダーやエンジン、そして工作機械の技術だった。
これらの技術は”ドイツからの贈り物”として各部門に良い影響を与えていく。
なかでもレーダー、つまり電探の技術供与は技研からしてみたら干天の慈雨だった。
予算が少なく、思うように開発が進まなかった電探がヨークタウンに艦載されていたものとドイツから供与されたもので油を指したように進むようになったのである。
対艦電探の二二号電探と対空電探の一二型電探が開発され、主力艦や重要な航空基地などに優先して配備されていくことになった。
また航空機エンジンにおいても過給機(スーパーチャージャー)が改善され、馬力の底上げに成功した。


「ドイツからの贈り物は想像以上に大きいですな」
山本の言葉に永野は頷く。
「ドイツとはいつか手を切らねばならないが、今は最大限利用させてもらうことにしよう」
(恐ろしい人だ…)
山本は当然、ドイツの事をよく思っていなかったが、永野のそれは徹底した合理主義に裏打ちされたものでそこに山本は怖さを感じた。
「ともかくだ。次はハワイだ。秋までにヨークタウンと隼鷹、飛鷹がそろい踏みになる。これを小沢機動部隊に加えて10隻の高速空母でハワイを痛打する」
これには山本も同意する。
「艦載機の方はどうだ?」
「それに関しては空技廠が頑張ってくれました。2速過給機付の金星エンジン搭載型の零戦三二型が量産を開始しており、また来月には金星エンジンに換装した十三試艦爆の先行量産が開始されます」
「それは良いことだ。後で私の方からも和田君にねぎらいの言葉をかけておこう」
「そうすると喜ぶでしょう」
山本は一応、そう言っておいたが内心、微妙だなと思っていた。
とにかく、海軍はこれより一丸となってハワイ攻略に乗り出すことになる。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

徳川慶勝、黒船を討つ

克全
歴史・時代
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 尾張徳川家(尾張藩)の第14代・第17代当主の徳川慶勝が、美濃高須藩主・松平義建の次男・秀之助ではなく、夭折した長男・源之助が継いでおり、彼が攘夷派の名君となっていた場合の仮想戦記を書いてみました。夭折した兄弟が活躍します。尾張徳川家15代藩主・徳川茂徳、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬、特に会津藩主・松平容保と会津藩士にリベンジしてもらいます。 もしかしたら、消去するかもしれません。

小日本帝国

ypaaaaaaa
歴史・時代
日露戦争で判定勝ちを得た日本は韓国などを併合することなく独立させ経済的な植民地とした。これは直接的な併合を主張した大日本主義の対局であるから小日本主義と呼称された。 大日本帝国ならぬ小日本帝国はこうして経済を盤石としてさらなる高みを目指していく… 戦線拡大が甚だしいですが、何卒!

装甲航空母艦信濃      南東の海へといざ参らん

みにみ
歴史・時代
大和型戦艦 それは日本海軍の戦艦設計の粋を集めた 世界最大最強の超弩級戦艦 しかし搭載する46cm三連装砲も 410mmの舷側装甲も航空主兵のこの時代にはすでに時代遅れのものとなっていた そこにミッドウェー海戦での主力空母 一航戦 赤城、加賀 二航戦 飛龍、蒼龍の喪失 ほぼ完成していた武蔵はそのまま戦艦として完成させるが 船体のみ完成できた仮称110号艦 かの艦をどうするか 上層部が下した判断は空母化改装だった 大和型譲りの装甲を持つ 110号艦改め航空母艦信濃 その巨体が太平洋の海へと滑り出した 毎日朝7時更新 ゆっくり見ていってね!

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

勇者の如く倒れよ ~ ドイツZ計画 巨大戦艦たちの宴

もろこし
歴史・時代
とある豪華客船の氷山事故をきっかけにして、第一次世界大戦前にレーダーとソナーが開発された世界のお話です。 潜水艦や航空機の脅威が激減したため、列強各国は超弩級戦艦の建造に走ります。史実では実現しなかったドイツのZ計画で生み出された巨艦たちの戦いと行く末をご覧ください。

処理中です...