信濃の大空

ypaaaaaaa

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太平洋艦隊の再編

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1945年1月2日。
ミッチャーは真珠湾で自らが指揮する第2機動群の訓練を甲板上で見守っていた。
マリアナでの一連の海戦により、結局米海軍は6隻の空母を失い数々の損傷艦を出した。
ミッチャーは軍法会議にかけられると覚悟をしていたが、ニミッツとスプールアンスが彼を庇い降格処分に落ち着いた。
「司令、スプールアンス長官から出頭命令が出ております。」
ミッチャーについてきたバークがミッチャーの横に立つ。
「分かった。君も付いてきてくれるか?」
「もちろんです。」


「大統領は早期の戦争終結をお望みだ。」
スプールアンスの言葉にミッチャーは驚く。
「現在、太平洋は拮抗状態です。それに日本は中国に対して事実上勝利し兵力の厚みは増しています。」
「それを突破するのが我々の役目だ。」
スプールアンスは語気を強める。
「欧州戦線ではあと少しでドイツ本土に入る。ここからいくらか空挺兵や歩兵、戦車部隊を引き抜き太平洋の攻勢作戦に使用するというのが大統領のシナリオらしい。」
ここでバークが口を開く。
「いくら優勢だからと言って部隊の引き抜きは危険なのでは?」
スプールアンスは頷く。
「だが、サイパン上陸戦の際に海兵隊を6万人喪失した。これはかなり痛い。その補填の意味もあるのだろう。」
ミッチャーはおおむね理解ができた。
「それで、私たちには何をしろと?」
「話が早くて助かる。君達には牽制としてビアクを攻撃してもらう。」
ビアク。
あの作戦が狂い始めた根源の島。
「南洋に日本軍が展開できないようにするためですか。分かりました。」
ミッチャーは立ち上がってバークと共に艦隊へ戻った。


「あの空母艦隊について何かわかったか?」
ミッチャーは出撃準備に追われている艦隊をよそにバークに尋ねた。
「1隻は隼鷹で、もう1隻についても新型空母の大鳳だということは分かりました。ただ…。」
バークは言葉を濁らせる。
「ただ?」
「ただ、航空機の数がそれだと合わないのです。」
普通に考えれば基地航空隊からの増援と考えるだろうがあの時、その方角に航空機が離着陸できるような大型な島は無かった。
つまり空母からの艦載機だったということだ。
そう考えているとバークが半信半疑な様子で言った。
「…これは潜水艦からの報告なのですが、大和級の船体を見たと。」
「大和級か。それはただの護衛の戦艦ではないのか?」
それを裏付けるようにその時、武蔵は動向が分からなかった。
「その可能性が高いでしょうが、一応頭の片隅に置いていただければ。」
バークは自信なく言った。
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