僕は人気ゲームの主人公の友人キャラに転生しました!!

水魔沙希

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1.ゲーム開始!・・・するまで。

2.姉さんと再会。

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僕達がミライの家に転がり込んで早2週間程が経った。最初、怪訝そうだったグレイシアとあんちゃん。でも、今ではすっかり仲良くとはいかなくても、うまくやれている。


でも、シナリオ通りならここらへんでマリアベル姉さんと再会出来るはずだ。そういう話がゲーム内のツバサが言っていたからな。もうそろそろじゃないのかな?


☆☆☆☆


ミライの祖父、フランソワーズ王立学園の理事長に連れてこられて紹介されたのが、マリアベル姉さんだった。僕達と同じくミライの家で居候し、15歳から18歳までが通うフランソワーズ王立学園高等部に編入する事が決まった事を伝えられた。優秀だもんね。ちなみに、10歳から15歳までは中等部って事なので、僕達は中等部に通わせてもらっている。フランソワーズ王立学園に通うには魔法が使えるという条件付きだが。僕は氷魔法を、あんちゃんは雷魔法を、ミライは光魔法を得意にしており、人間が使えるのは基本的に一つの属性魔法となっている。


マリアベル姉さんは黒髪でおさげかつ漫画でしか見ないようなぐるぐる眼鏡をかけている。なお、胸は割と大きい。マリアベル姉さんは周囲の環境に慣れていない風を装ってあたふたしているけれど、それは作られたものである。


「マリア・・・ベルですっ。よろしく・・・なのですっ!」


僕は思わず、グレイシアの方を向いた。グレイシアは顔を僅かに火照らせ、マリアベル姉さんを見ている。あれっ?まさか・・・Fall in love!?一目惚れってやつっすか?そして、その事に気付いていらっしゃる我が姉。うーん。グレイシアがマリアベル姉さんに恋をするのはゲームでよく見ていたし、このカップリングは、はよくっつけと思ったゲームの一ユーザーだった僕。


マリアベル姉さんの黒い部分が垣間見えるからやめてくれ。そして、どじっ娘みたいに頭を下げすぎてグレイシアの方に倒れこむのやめて。本気になっちゃうよ?その、ぐるぐる眼鏡で隠した本当の姿がバレてしまうよ。



ぐるぐる眼鏡の効果で、黒髪黒目に見えるのだが、本来の姿は紅白の髪で瞳も左目が灰色と、右目が水色のオッドアイ。でも、この姿はゲームの終盤まで隠されている。というか、隠れストーリー。ゲーム難易度がクソ高いので、知らない他人も多い。・・・僕は重課金者だから、攻略したけどね。いや、ギャルゲーじゃないけどね。RPGですよ。第5部構成になっていて有名ゲームでアニメ化もされている。



おっと、閑話休題。要するに、マリアベル姉さんの本性は小悪魔的で、僕よりも創作系チートで、モノ作りが大好きな人物。つい、作られたキャラに戸惑っているあんちゃん。何も言えないでいる。僕はわざと黙っていた。だって、マリアベル姉さんはここに来たという事は僕が作ったネックレスを操作して、僕のいるところまでやってきてくれたという事だ。姉弟想いな姉さんだなぁ。まぁ、他人を実験台代わりにしなければ・・・ね?



「っとと。・・・ご、ごめんなさいなのですっ!お手を煩わせてしまい・・・!」
「・・・大丈夫か。」



口数は少ないものの本気で心配そうなグレイシア。ゲームでは可愛らしいなと思ったが、現実では本気で大丈夫かと思いたくなる、本当に頭が痛い問題である。



「あ、ありがとうございますっ。」



つい、身長差で上目遣いになるマリアベル姉さんについ顔をさらに火照らせ、慌てふためくグレイシア。でも、グレイシアの慌てふためく姿ってレアなんだよなー。今のうちに目に焼き付けておこう。



僕は見ず知らずの人物を装って、マリアベル姉さんに声をかける。


「マリア・・・さんはどうしてここに来たのか、聞かせてもらってもいいですか?」
「えっ?」


つい、隣で驚きの声をあげるあんちゃん。そんな、『こいつ、何言ってんの?』みたいな表情やめて。わざとに決まっているじゃん!!



それに、答えたのはマリアベル姉さんではなかった。ミライの祖父が答える。



「それは、君と同じだよ。アリアンローゼン帝国から亡命してきた。・・・私はマリアベルさんに少し、助けられてしまってな。しかも、魔法が使えるという事、教師を志望している事から我がフランソワーズ王立学園に通わせる為にここまで連れてきたんだよ。」


「へー。マリアベルさんは教師志望なんだ。グレイシアと同じだね。」


ミライの祖父の返した答えに頷くミライ。グレイシアは少し、顔が緩んでいる気がする。


「マリアベルさんは何歳かな?」
「これ、ミライ。まず、自分の名前を名乗りなさい。いきなり女性に年齢を聞くのはいささか失礼である。」

「えっと、ミライくんだっけ。私はマリアベルですっ。年齢は今年で16歳になりますね。まだ、15歳ですが。」
「へー。グレイシアと同い年なんだ。じゃあ、グレイシアと同じ年で教師になるって事だよね?」


「グレイシアくん?えっと、それって・・・?」
「この人がグレイシア!多分、同じクラスになるから、分からない事があれば、グレイシアに聞けばいいよ!」



ミライはグレイシアを指差して満面の笑みで答える。その答えに動揺するグレイシア。でも。


「分からない事があれば、何でも聞けばいい。何でも答える。」


そう、答えたのだった。


マリアベル姉さんは手を合わせて笑顔を見せる。


「ありがとうございますっ。私、何でも聞いちゃいますねっ。」


その声を聴いた時、ふと思ったが、


まだまだ、ゲームは始まってもいないのだ。
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