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85話
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ハヤセside
MV撮影のスタジオに入る直前。
俺はトイレに行っていて、みんなよりも遅れてスタジオに向かった。
すると、スタジオの前でユナとアナが監督に挨拶をしていたが、どうも監督の様子がおかしくて俺は少し離れたところでその様子を伺っていた。
2人と挨拶を終えて2人はスタジオに入って行ったので、俺も監督に挨拶をしようと監督の後ろに近づいたその時、監督は今にも消えそうな声で「アナは…俺のもの…」そうボソっと言った。
俺はその言葉を聞いて思わずゾッとして思わず出そうになった声を両手で押さえ、監督がスタジオの中に入るまで身を隠していた。
そして、ユナたち撮影は順調に進んだが俺たちの撮影はそうはいかなかった。
マハロが不満そうな顔をして帰ってきたとき、俺の考えすぎだろ…プロの監督だしまさかな…っという気持ちだったが自分の出番になってそれは確信に変わった。
M「こんなの納得できないっすよ!打ち合わせではオッケーだったのに当日に全て変更するなんて!これじゃ、俺たちがプロデュースしたMVじゃないよ。」
マハロは珍しく怒りをあらわにして声を荒げメンバーや他のスタッフに不満を訴えた。
S「あの監督は一体、何考えてんだ?」
R「こんな土壇場で変更していい作品が作れるとは思いません…」
プロデューサー経験のあるショウくんとリーダーのレンは眉間にシワを寄せて考え込み、ジョウキとトウヤは不安そうな顔をしていた。
H「あの…」
俺は今朝、MV撮影の前に見た監督のことを言わないでおこうかと考えていたが、さすがに自分のシーンとマハロのシーンを理不尽な理由で変更された為、メンバーに伝える事にした。
N「うん?ハヤセどうした?」
ノイくんが俺の異変に気づき近づく。
H「いやその…実は俺…ちょっと気になる事があって…」
R「気になる事?」
H「…もしかしたら…その…監督とアナは…元々知り合いだったんじゃないかな…?って…」
俺のその言葉を聞いたメンバー達は顔色を変えて戸惑っている。
M「え?どういうことですか?」
J「ハヤセくんはっきり言ってよ!」
H「実はスタジオに入る前、俺だけトイレ行ってて遅れて入っただろ?その時に聞いちゃったんけどアナの背中を見つめながら…監督がアナは俺のもの…ってボソっとつぶやいてて…」
S「何だそれ!?気持ち悪いな…まさかアナのストーカーか?」
ジョウキとトウヤはショウくんの言葉を聞いて控え室を飛び出した。
H「はっきりとはわかりませんけど…なんかおかしいでしょ…?」
ショウくんは俺の前で深く考え込む。
S「うん…俺、ユナに聞いて来るよ。」
そう言ってショウくんはユナの控え室へと向かい、それを追いかけるようにマハロも控え室へと向かった。
なんか…嫌な予感しかしないんだけど…控え室に残された俺は嫌な予感が当たらない事を願いながら大きなため息をついた。
つづく
MV撮影のスタジオに入る直前。
俺はトイレに行っていて、みんなよりも遅れてスタジオに向かった。
すると、スタジオの前でユナとアナが監督に挨拶をしていたが、どうも監督の様子がおかしくて俺は少し離れたところでその様子を伺っていた。
2人と挨拶を終えて2人はスタジオに入って行ったので、俺も監督に挨拶をしようと監督の後ろに近づいたその時、監督は今にも消えそうな声で「アナは…俺のもの…」そうボソっと言った。
俺はその言葉を聞いて思わずゾッとして思わず出そうになった声を両手で押さえ、監督がスタジオの中に入るまで身を隠していた。
そして、ユナたち撮影は順調に進んだが俺たちの撮影はそうはいかなかった。
マハロが不満そうな顔をして帰ってきたとき、俺の考えすぎだろ…プロの監督だしまさかな…っという気持ちだったが自分の出番になってそれは確信に変わった。
M「こんなの納得できないっすよ!打ち合わせではオッケーだったのに当日に全て変更するなんて!これじゃ、俺たちがプロデュースしたMVじゃないよ。」
マハロは珍しく怒りをあらわにして声を荒げメンバーや他のスタッフに不満を訴えた。
S「あの監督は一体、何考えてんだ?」
R「こんな土壇場で変更していい作品が作れるとは思いません…」
プロデューサー経験のあるショウくんとリーダーのレンは眉間にシワを寄せて考え込み、ジョウキとトウヤは不安そうな顔をしていた。
H「あの…」
俺は今朝、MV撮影の前に見た監督のことを言わないでおこうかと考えていたが、さすがに自分のシーンとマハロのシーンを理不尽な理由で変更された為、メンバーに伝える事にした。
N「うん?ハヤセどうした?」
ノイくんが俺の異変に気づき近づく。
H「いやその…実は俺…ちょっと気になる事があって…」
R「気になる事?」
H「…もしかしたら…その…監督とアナは…元々知り合いだったんじゃないかな…?って…」
俺のその言葉を聞いたメンバー達は顔色を変えて戸惑っている。
M「え?どういうことですか?」
J「ハヤセくんはっきり言ってよ!」
H「実はスタジオに入る前、俺だけトイレ行ってて遅れて入っただろ?その時に聞いちゃったんけどアナの背中を見つめながら…監督がアナは俺のもの…ってボソっとつぶやいてて…」
S「何だそれ!?気持ち悪いな…まさかアナのストーカーか?」
ジョウキとトウヤはショウくんの言葉を聞いて控え室を飛び出した。
H「はっきりとはわかりませんけど…なんかおかしいでしょ…?」
ショウくんは俺の前で深く考え込む。
S「うん…俺、ユナに聞いて来るよ。」
そう言ってショウくんはユナの控え室へと向かい、それを追いかけるようにマハロも控え室へと向かった。
なんか…嫌な予感しかしないんだけど…控え室に残された俺は嫌な予感が当たらない事を願いながら大きなため息をついた。
つづく
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