34 / 129
第一譚:無垢純白の勇者譚
設定解説④
しおりを挟む設定解説、最終編・続です。
封印後の魔王アゼルはレベル99、約20分の1まで能力低下を引き起こしていますので以下のようなステータスとなります。
魔王アゼル(封印前)
Lv2000 HP20000/20000
MP20000/20000
攻撃力6000 防御力(MPが防御力相当のため計算せず。)
毎ターンのMP回復量2000
↓
↓
魔王アゼル(封印)
Lv99 HP1000/1000 MP1000/1000
攻撃力300 防御力(MPが防御力相当のため計算せず。)
毎ターンのMP回復量500
MPの回復量のみレベルの変化による影響が比較的少ないため、4分の1程度の制限となっています。
そして封印直後の黒騎士アベリアとの戦闘ですが、
黒騎士アベリア(聖剣イグニス装備)+魔法の加護付与状態(3ターン)
Lⅴ80 HP700/700
攻撃力200+150(魔法付与)
防御力100+200(魔法付与)
アベリアは味方の魔法使いから戦闘補助の魔法を付与されているため、ステータスが上記のように大幅に強化されています。
ターン1
・黒騎士アベリアの先制攻撃
本来の攻撃力200に加えて魔法付与の効果+イグニスによる火属性ダメージで合計370のMPダメージ。
また、前回の説明であったように聖剣はHPにもダメージ効果があるためHPに100ダメージ。
(聖剣アミスアテナと聖剣イグニス含む一般的な聖剣では根っこの部分に違いがあるため、HPダメージは本来の攻撃力の半分のみ。)
よって、
魔王アゼル(封印)
Lv99 MP1000/1000 ➡ MP630/1000
HP1000/1000 ➡ HP900/1000
となり、ターン終了時にMP500回復のため、
MP650/1000 ➡ MP1000/1000
余剰回復分の130がHP回復に回されて、
HP900/1000 ➡ HP1000/1000
と、黒騎士アベリアの猛攻ですが、完全回復されてしまいます。
と言っても、アゼルからすれば回復力で誤魔化せてはいるものの、まともにダメージを喰らっている感じはあります。
また、魔王アゼルの攻撃も、攻撃力300に対して、黒騎士アベリアの魔法付与込みでの防御力が300なためダメージが通りません。
一騎士との戦闘が拮抗するなどアゼルにとってはあり得ないことであり、黒騎士アベリアを強敵認定します。
しかし、アベリアからすれば魔法による一時的な強化であり、強化の効果が切れてしまえば途端に負けが決定づけられてしまう上、このタイミングでイリアがバックの魔法使いを倒しにいったので必死で猛攻をしかけます。
火属性の聖剣イグニスの能力を限界以上に引き出そうとして、自身に20ダメージと引き換えに相手に属性ダメージ40の状態となります。
対する魔王アゼルは、魔法切れを待って勝つことなど魔王の矜持が許さないため魔法の効果中にどうにか倒そうとします。(この時点で魔法の効果は残り2ターン)
ここで魔王アゼルは作中終盤でイリアとの対決で使用した決戦技「アルス・ノワール」のチャージに入ります。
「アルス・ノワール」はチャージターン分のMP回復量がダメージに加算される範囲攻撃技です。
本当は1ターンチャージで技を放ちたかったアゼルですが、それではアベリアを倒すのには不十分と思い2ターンチャージに切り替えます。
結果、MP回復量500×2(チャージターン)=1000が攻撃力に加わり、1300のダメージ判定となります。
黒騎士アベリアの防御力が魔法込みで300ですので、
1300-300=1000のHPダメージでアベリアは吹っ飛んでいくことになりました。
HP700のアベリアに対して1000のHPダメージなので本来は即死なのですが、イリアの張っていたスノウベール(白い結界)の効果で程よく威力が減衰したためアベリアは助かります。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる