幽霊祓い

第2章 九孟家壊滅編

第123話 九孟家壊滅

11月2日午後2時頃、静岡県にある九孟家の御屋敷にて・・・

「やぁ、右宗院の大切な子達。私からすれば、邪魔な子達だけどね」

「鬼魅宮猛子!?どうしてここに？右宗院様はどうした？」

「龍戦、いつから私の事を呼び捨てするようになったんだい？」

「そんなことはどうでもいい、右宗院様はッ？」

「どうでもいいわけがないだろ？私は右宗院であって、右宗院は私なのだよ。なぜ、今まで分からなかった？800年近く、お前たちが親同然に信じてきたのは私の分身体。つまり、私なのだよ」

「お前の分身体？右宗院様は右宗院様だ。お前が右宗院様に何をしたか知らんが、俺はお前を許さないぞ。右宗院様はお前とは別人だッ」

「・・・・・・」

「認めたか、鬼魅宮猛子」

「・・・龍戦、お前は面白くないな」

「何？」

「現実を見なかったことが、今、天罰として起ころうとしているのに、何も分かっちゃいない。初めから右宗院行信なんて存在しないのに。初めから、私を拒絶しなければ、こんなことにはならなかったのに。なぜ、右宗院が親同然と言い張るのか、私には理解できないね。お前たちは駒として使えなくなった」

「駒？俺らは駒じゃねぇ。駒はお前だッ!!」

「龍戦、地下の部屋に逃げろ。そして、淳也じゅんや、海芯かいしん、総也そうやたちと合流しろ。ここは俺に任せて行け」

「龍、でも、そんなことをしたらお前は」

「俺のことはどうでもいいッ!!さっさと行けッ!!」

龍戦はその場を去って行った。

「これはこれは九孟  龍じゃないか。私と戦えば、仁君を殺す前に死んでしまうことになるよ？」

「どうせ、俺らを殺したあとで、仁をここに呼ぶつもりだろ？」

「もちろんだよ。九孟家の人間、全員を殺してこその九孟家壊滅だからね」

「1つ聞かせろ、なぜ、九孟家壊滅に至った？」

「使えなくなったからさ。右宗院の言うことしか聞かないだろ、お前ら。だから、使えないし、今のうちに壊滅させとこう的な感じかな」

「じゃあ、壊滅させられる前にお前を倒してやるよッ」