幽霊祓い

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第2章 再臨編

第159話 空席のNo.4

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「起きたのか、影山」

「凪澤、宮内はどうなった?そもそも、僕の中に入っている間に何があった?ここはどこだ?1度、この体の中でお前と話した時、お前は『復活したら凪澤と呼べ』とか、意味の分からないことばっかり言っていた。何がどういうことだ?」

「宮内は約束通り殺したさ。ついでにその周りの人間も全員殺しておいた。それ以上のことは、僕の条件を聞いてくれないと教えるつもりはない」

「・・・は?」

「条件はNo.4の座につくこと。影山、霊帝会No.4の座についてくれるよね?君のためにあけておいてあげたんだよ?」

「待て、お前、今さっき、何て言った?」

「宮内は殺した」

「違う、その後だ」

 この時、影山の脳裏には1人の同級生の顔が浮かんでいた。彼は1人だった影山の唯一、傍にいたたった一人の友人だった。

「早く言えッ、凪澤!!」

「怒ってるのかい?命の恩人に対して。僕がいなければ、今頃、君は生きていなかったかもしれないんだよ?」

「確かに宮内は殺せと言った。だが、その周りの人間まで殺せとは言っていないはずだが?」

「宮内の周りにいる人間ってことはクソ野郎共に決まってるだろ?あんなクラスのことはもう忘れて、これからは霊帝会の一員として過ごせばいいさ」

「凪澤、僕の体を使って好き放題して、復活までしたところ申し訳ないが、退場してもらうッ、影術・影地影天えいじゅつ  えいちえいてん

「影術だと!?いつの間に?」

「お前が僕に取り憑いている間に、ひっそりと作っていたんだよ」

「ははっ、いいねぇ、ますます、君を霊帝会に入れたいよッ、霊魂術・廻式れいこんじゅつ  かいしきッ」

「2人が争っている今ならいけるッ!!4人で一気に凪澤に攻めるぞッ」

祓い師おまえらの相手はこの子だよ。解合術・極王霊体・餓流餓羅かいごうじゅつ  きょくおうれいたい  がるがらッ」

優牙たちの前に姿を現したのは、かつて、恐山決戦にて、凪澤が顕現させた解合術の化身であり、切り札でもある霊体だった。


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