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第7料理 叫ぶ大根は知ってるけど、叫ぶ玉ねぎは聞いたことない
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夕方の魔界商店街は混雑していた。魔王城は、魔界という人間界の上の世界にあるのだ。そこには、魔物の家庭や、魔物たちの街も存在している。そして、そんな魔物たちが住む、魔界において、最も重宝されているのが、魔界商店街。魔界商店街には、魔界で採れた食材、人間界から盗んできた食材など、様々なものが揃っているのだ。この前、ガースから話は聞いていたが、想像以上に大きい商店街だった。
「師匠、今日は何を作られるんですか?」
「今日ね~。昨日は、ハンバーグ作ったし・・・」
「あの焦げ茶色の丸い食べ物、美味しかったです。あれ、ハンバーグって言うんですね」
「あ!」
「どうしたんです、師匠」
「玉ねぎってあったっけ?」
「玉ねぎは人間界から持ってきている貴重品。仕入れることが難しいんですよ」
「じゃあ、この商店街にもないの?」
「人間界で採れる食べ物は、大半が朝のうちに売り切れてしまいます。だから、いつもは朝のうちに買い物に来るんですけど・・・」
「来るんですけど?」
「今日は寝坊しちゃいました」
べシッ!!
俺はガースの頭を1発叩いておいた。
「寝坊しちゃいました、じゃあ、すまえねえよッ、魔王様ブチ切れたらどうするんだよッ」
「あ、一応、魔界にも、玉ねぎはありますよ」
「いや、あるんかい、って、あんのかッ!?」
「えぇ、こっちです」
ガースに案内され、着いていくと、ゴーレムが運営する店に着いた。
「ラッシャイ。ナニガイル?」
ゴーレムが俺たちに問うと、ガースが
「ムススビラをくれ」
と答えた。すると、ゴーレムが奥から、玉ねぎのようなものを持ってきた。
「ハイ、コレ、ムススビラ」
と言って、ゴーレムが差し出してくれたが、俺は、それが玉ねぎでは無いことに一瞬で気がついた。なぜなら・・・
「顔があるッ!!」
からだ。
「し、師匠!!そんなに大きい声を出したらッ」
「イギァァァァァァァァッ!!」
俺が叫んだのと同時に、ムススビラが叫んだ。その声は、鼓膜を崩壊させるほどにうるさかった。何だよ、ムススビラって。異世界と言えば、だいたいマンドラゴラとかだろ。何だよ、叫ぶ玉ねぎって。うるせぇよ・・・。五分ぐらいして、ムススビラの叫び声は治まった。
「ガ、ガース。急いで、魔王城に帰ろっか・・・」
この食べ物は、かなり、警戒しないとな・・・。
「師匠、今日は何を作られるんですか?」
「今日ね~。昨日は、ハンバーグ作ったし・・・」
「あの焦げ茶色の丸い食べ物、美味しかったです。あれ、ハンバーグって言うんですね」
「あ!」
「どうしたんです、師匠」
「玉ねぎってあったっけ?」
「玉ねぎは人間界から持ってきている貴重品。仕入れることが難しいんですよ」
「じゃあ、この商店街にもないの?」
「人間界で採れる食べ物は、大半が朝のうちに売り切れてしまいます。だから、いつもは朝のうちに買い物に来るんですけど・・・」
「来るんですけど?」
「今日は寝坊しちゃいました」
べシッ!!
俺はガースの頭を1発叩いておいた。
「寝坊しちゃいました、じゃあ、すまえねえよッ、魔王様ブチ切れたらどうするんだよッ」
「あ、一応、魔界にも、玉ねぎはありますよ」
「いや、あるんかい、って、あんのかッ!?」
「えぇ、こっちです」
ガースに案内され、着いていくと、ゴーレムが運営する店に着いた。
「ラッシャイ。ナニガイル?」
ゴーレムが俺たちに問うと、ガースが
「ムススビラをくれ」
と答えた。すると、ゴーレムが奥から、玉ねぎのようなものを持ってきた。
「ハイ、コレ、ムススビラ」
と言って、ゴーレムが差し出してくれたが、俺は、それが玉ねぎでは無いことに一瞬で気がついた。なぜなら・・・
「顔があるッ!!」
からだ。
「し、師匠!!そんなに大きい声を出したらッ」
「イギァァァァァァァァッ!!」
俺が叫んだのと同時に、ムススビラが叫んだ。その声は、鼓膜を崩壊させるほどにうるさかった。何だよ、ムススビラって。異世界と言えば、だいたいマンドラゴラとかだろ。何だよ、叫ぶ玉ねぎって。うるせぇよ・・・。五分ぐらいして、ムススビラの叫び声は治まった。
「ガ、ガース。急いで、魔王城に帰ろっか・・・」
この食べ物は、かなり、警戒しないとな・・・。
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