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第二話
しおりを挟む「......ということが、ありまして」
その数刻後。
私は紅茶をいただきながら、カール様の父、ジョセフ様に、事のあらましを報告していました。
何だか告げ口みたいで気が進みませんが、どうせいつかは話さなければならないことですし、カール様にあることないこと吹き込まれる前に事実をお伝えしたほうがよろしいでしょう。
「まったく、あいつは一体何をやっているんだ」
幸いジョセフ様は話の分かる方で、私に深々と頭を下げて続けます。
「本当に申し訳ない。今回の件は白紙に戻そう。これまでの費用は全てこちらが持つし、相応の誠意も見せるつもりだ。それから......カールには、しっかりお灸をすえておく。......とはいえ、あいつには何をしてもまるで効く様子がない。仕事はできるんだが、どうにもあのソラとかいう女に入れ上げていてな」
そんな男を私に紹介しないでいただきたかったですが、ここで彼を責めてもどうにもなりません。
怒る代わりに、私はこう提案しました。
「......でしたら、私の言う通りにしてみていただけませんか?きっと、あの方の眼を覚まさせてみせましょう」
私の考えを話すと、ジョセフ様ははっとした顔で私の顔を見てきます。
「な、なるほど......。確かに、それならあいつにも効き目があるかもしれんな」
「ですが、彼の名誉は傷つけられてしまうかもしれません」
「うむ、それは大丈夫だろう。さっきも言ったが、あいつは仕事はできるんだ。ちょっとくらい悪い噂が立ったところで、改心さえしてくれれば、実力でねじ伏せられるさ」
ジョセフ様は自信たっぷりに言います。前から思っていたのですが、この方は少しばかり親馬鹿なところがおありなご様子。
果たして、そううまくいくでしょうか。まぁ、私は彼が痛い目を見てくれれば、後はどうでもいいんですけどね。
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