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第四話
しおりを挟む「おい、君!いったいどうなってる!」
二週間後、私はジョセフ様に呼び出され、またも彼の屋敷を訪れていました。
彼は顔を真っ赤に染め、興奮した様子でこちらを睨みつけています。
「何のことでしょう?計画は成功したのでは」
我ながら、計画は完璧でした。
あの女が金目当てでカール様と付き合っているのは見え見えでした。そもそも本当に彼のことが好きなら、愛人という立場を何のためらいもなく受け入れるはずがありません。
であれば、彼にその事実を突きつけることが、彼の目を覚ます劇薬になると、私はジョセフ様にそう提案したのです。
カール様が視察に出ていると市民に喧伝すれば、ソラはこれ幸いと本命の男と密会を行うでしょう。一方、連絡手段を奪われたカール様は、そんなことも知らずに彼女のもとへ向かいます。
そして、カール様は私が受けたものと同じ屈辱を味わうことになるのです。
「ああ、大成功だ。だが、肝心のカールが、行方不明になってしまった!あれから二週間、一度も家に帰ってない!」
「あらあら」
なるほど、そういうことでしたか。
考えられる状況はいくつかあります。受けた精神的ショックが強すぎて、何もかもが嫌になってどこかをさまよっているとか。あるいは、呆然としているうちにどこかで事故に遭ってしまったのかも。
もしかしたら、自分で自分の命を......。それは流石に考えすぎでしょうか。
「どうしてくれるんだ!私はカールを矯正させるために、君の提案に乗ったんだぞ!」
「知りませんよ、そんなこと。私は、彼を痛い目に合わせる方法をお教えしたまでです。実行したのは貴方ですし、リスクについては当然ご理解いただけていると思っていましたが?」
ぐっ、とジョセフ様が歯噛みします。
そもそも、貴方が今までさんざんカール様のわがままを許してきた上、恋人がいることを知っていながら私に押し付けてきたから、こんなことになっているのではありませんか。
私が許せないのはカール様だけではなく、貴方もです、ジョセフ様。
図らずも二人とも復讐することができて、私としては万々歳。カール様がどうなろうが、知ったことではありません。
「確か、ジョセフ様にはもう一人ご子息がいらしたはず。カール様は視察先で失踪したか事故に遭ったことにして、そちらを跡継ぎとしてはいかがでしょう?」
そうアドバイスして、私は屋敷を後にしました。
私も、今後の自分の人生に忙しいのです。これ以上他人のことに首を突っ込んではいられません。
fin.
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なかなか良い結末でしたね。
カールさまってば、意外と打たれ弱かったっすね。
感想ありがとうございます!
今までにショックを受けた経験がなさ過ぎて、免疫がなかったのかもしれません。
愛人でも良いなんて、お金目当て以外の何ものでもないよねぇ……(。-∀-)
親馬鹿も大概にしないと、取り返しつかなくなってからでは遅いって、良い教訓になりましたね(o´艸`)
感想ありがとうございます!
全くもって、その通り。