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2章 王太子と公爵令嬢
初めての友人
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王太子殿下もこの場を去り、私とドロシー様2人になりました。
「あの……助けていただき、ありがとうございました。」
「いいえ、当然のことをしたまでです。」
「何かお礼を……」
「いえ、そんな。」
「でも……!」
困りましたね。お礼を貰うようなことでは無いと思うのですが。
「あ、じゃあ私の友人になってくれませんか?」
「ふぇっ!?こ、公爵令嬢様のご友人!?」
「はい。」
「わ、私は男爵家の人間です!私なんかが友人なんて相応しくありません!」
「いえ、友人に相応しいも相応しくないも無いと思います。ただ、お互いに認め合っていれば。」
「………」
私だって本来は、この地位に相応しい人間ではありませんでした。ただあの日お父様に認められたから、養女になれたんです。
友人だって同じ筈です。お互いにが認め合えば身分は関係無いと私は思うのです。
「私と友人になってくださいますか?ドロシー様。」
「私で…よろしければ。」
「ありがとうございます!」
思わずドロシー様の手を掴んでしまいました。友人ができるって、こんなにも嬉しい事なんですね。
「私…1人でデビュタントなので凄く心細かったんです。でも、レイ様がいてくれるなら心強いです!」
「私もです!」
私達はそれから、パーティーの時間を共に過ごしました。ドロシー様との会話が弾むたび、周りから視線を向けられている気がしましたが、気にしません。
「そろそろダンスの時間ですね。」
「ダンス…ドロシー様は誰かと踊るんですか?」
「いいえ。相手がいませんもの。」
「あぁ…そうなんですか。私もです。」
会場の中央に人が集まってきました。保護者の方はもちろん、令嬢や令息までほとんどがダンスを見ています。
「おーほっほっほっ!殿下!今日のダンスの主役は私達ですわ!」
「ディアナ、そろそろ中央を退かないか?」
「嫌ですわ!今日は高貴な私達のデビュタントですのの!」
「はぁ……」
ディアナ様の甲高い声が聞こえ、ホールの中央を2人が独占しているのが見えました。殿下は嫌そうにしているので、ディアナ様がそうさせているようです。
中央は周りの方々の目を引くので、ダンスの最中に代わる代わるペアが移動していくのがマナーのはずなんですが。
「あの……助けていただき、ありがとうございました。」
「いいえ、当然のことをしたまでです。」
「何かお礼を……」
「いえ、そんな。」
「でも……!」
困りましたね。お礼を貰うようなことでは無いと思うのですが。
「あ、じゃあ私の友人になってくれませんか?」
「ふぇっ!?こ、公爵令嬢様のご友人!?」
「はい。」
「わ、私は男爵家の人間です!私なんかが友人なんて相応しくありません!」
「いえ、友人に相応しいも相応しくないも無いと思います。ただ、お互いに認め合っていれば。」
「………」
私だって本来は、この地位に相応しい人間ではありませんでした。ただあの日お父様に認められたから、養女になれたんです。
友人だって同じ筈です。お互いにが認め合えば身分は関係無いと私は思うのです。
「私と友人になってくださいますか?ドロシー様。」
「私で…よろしければ。」
「ありがとうございます!」
思わずドロシー様の手を掴んでしまいました。友人ができるって、こんなにも嬉しい事なんですね。
「私…1人でデビュタントなので凄く心細かったんです。でも、レイ様がいてくれるなら心強いです!」
「私もです!」
私達はそれから、パーティーの時間を共に過ごしました。ドロシー様との会話が弾むたび、周りから視線を向けられている気がしましたが、気にしません。
「そろそろダンスの時間ですね。」
「ダンス…ドロシー様は誰かと踊るんですか?」
「いいえ。相手がいませんもの。」
「あぁ…そうなんですか。私もです。」
会場の中央に人が集まってきました。保護者の方はもちろん、令嬢や令息までほとんどがダンスを見ています。
「おーほっほっほっ!殿下!今日のダンスの主役は私達ですわ!」
「ディアナ、そろそろ中央を退かないか?」
「嫌ですわ!今日は高貴な私達のデビュタントですのの!」
「はぁ……」
ディアナ様の甲高い声が聞こえ、ホールの中央を2人が独占しているのが見えました。殿下は嫌そうにしているので、ディアナ様がそうさせているようです。
中央は周りの方々の目を引くので、ダンスの最中に代わる代わるペアが移動していくのがマナーのはずなんですが。
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