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女性には優しく
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「えっ!ヒヨリ!?無事か!!」
俺に気づいたアルが駆け寄る。
「てっきり怒り狂ったマスターにお仕置き…ってマスター!?」
手錠を嵌められたマスターに驚く。
「!!…おい、それ…苦労して手に入れたアイテムじゃないか…ウラン使ったのか?」
ダイナは目を見開き、凝視する。
「ああ。これしか手が無かったから。まぁ、また手に入れればいい。」
えっ?確かにガルを捕まえられる優れものだ。高価な物だよな…。
「一回でそれ、使えなくなっちゃうの?ごめん…ウラン。」
俺はしょんぼりとウランの袖を引っ張った。
「ああ、強力な分な。まぁ大丈夫だ。また手に入れればいい。」
ウランが、ニッと白い歯を見せて男らしく笑った。
ガルはムッとして、俺とウランの間に入る。
「そうだ!!ガルが令嬢を荷物みたいに持ってきて、その辺に置いてたんだけど無事!?」
俺は慌てて、ねっ転がらされている令嬢を見た。
「部屋の外に出されていたから回収した。…マスターがヒヨリを追おうとした時邪魔してな、威圧に気絶させられ、、それでも離さないから、無理矢理剥がしてそのまま持っていったんだよ。」
なるほど、何もはされてないんだな。
ホッとするヒヨリ。
ちょっと手にできている擦り傷だけ直した。
「ほう。治癒能力ですか?」
ヒョイッと現れたのは、いつぞやの紫色の髪に黒メッシュ…。
「確か、令嬢を連れて行った…」
俺の思い出したくない息子さん事件。
「はい。エリザベス様の護衛をやらせて頂いてます。ヴィクトル・バイオレットと申します。ちなみに、黒竜の牙所属です。」
へっ?ギルドメンバー?
俺が驚いていると、アルが説明した。
「長期依頼で雇われてるの。ヴィクトルは今はNO.11で10外だが、時々入れ替わる程強いよ。ただ、戦闘嫌いだから、護衛職についてる。」
「そうなんだ。ヒヨリです。よろしくお願いします。」
俺が頭を下げるとジーっと観察するように見てきた。
「いやーっ、久しぶりに帰ったらこんな可愛い子がいるとは!お嬢様に感謝だな。マスターと一緒にいた時はびっくりして自分の目を疑ったよ。」
ヴィクトルは前髪が長く横分けなので、片目が隠れているが、綺麗な夕焼け色の瞳の美形だ。
「ヴィクトル、どうなっているの?エリザベス嬢がマスターを諦める代わりに護衛として派遣したはずよ?告白の手紙ならまだしも、契約違反だわ。」
アリアナさんがドレス姿のエリザベスの下肢にタオルをかける。
「旦那様も何度も注意しているけど聞かないし、いつか結婚できるとお花畑でして、今回も勝手に出て行かれたので追ってきました。まあ、ここまで騒がれちゃうと、完全に契約違反ですねー!!やったー!!やっと、我儘バカ令嬢と離れられるー!!…早く連絡して下さいよー!」
万歳して喜ぶヴィクトルをアリアナさんは冷たい目で見ていた。
「あなた…まさか、早く任務から離れたくて、好きにさせたんじゃ!!」
ヴィクトルは耳の穴ホジホジしながら、テーブルに膝ついた。
「えーっ?なんのことでしょうか?」
そういえば、俺の息子事件以外、この人現れなかっな。
あんなに騒いでいたのに。
バチッと俺と目が合うとニタッと笑う姿に、ちょっとゾワッとした。
「もう、こうなったら!マスター!しっかりフッてよ!結婚する気はないと!」
アリアナさんは手錠の掛けられたガルを睨みつける。
「誰に?」
ムッとするガル。
「あー!!もう!毎度このやり取りがムカつくわ!!ヒヨリくん!コイツは興味ない奴は無視じゃなくて、存在まで無くすのよ!見えて虫くらい小さいの!!だから、どこぞのお嬢様からのアプローチも、酷いことすんのよ!!最低なの!」
アリアナさんが女の敵よ!と叫び、髪をぐしゃぐしゃと見出しだ。
珍しいアリアナさんの姿に、女性には優しくしようと誓う。
俺に気づいたアルが駆け寄る。
「てっきり怒り狂ったマスターにお仕置き…ってマスター!?」
手錠を嵌められたマスターに驚く。
「!!…おい、それ…苦労して手に入れたアイテムじゃないか…ウラン使ったのか?」
ダイナは目を見開き、凝視する。
「ああ。これしか手が無かったから。まぁ、また手に入れればいい。」
えっ?確かにガルを捕まえられる優れものだ。高価な物だよな…。
「一回でそれ、使えなくなっちゃうの?ごめん…ウラン。」
俺はしょんぼりとウランの袖を引っ張った。
「ああ、強力な分な。まぁ大丈夫だ。また手に入れればいい。」
ウランが、ニッと白い歯を見せて男らしく笑った。
ガルはムッとして、俺とウランの間に入る。
「そうだ!!ガルが令嬢を荷物みたいに持ってきて、その辺に置いてたんだけど無事!?」
俺は慌てて、ねっ転がらされている令嬢を見た。
「部屋の外に出されていたから回収した。…マスターがヒヨリを追おうとした時邪魔してな、威圧に気絶させられ、、それでも離さないから、無理矢理剥がしてそのまま持っていったんだよ。」
なるほど、何もはされてないんだな。
ホッとするヒヨリ。
ちょっと手にできている擦り傷だけ直した。
「ほう。治癒能力ですか?」
ヒョイッと現れたのは、いつぞやの紫色の髪に黒メッシュ…。
「確か、令嬢を連れて行った…」
俺の思い出したくない息子さん事件。
「はい。エリザベス様の護衛をやらせて頂いてます。ヴィクトル・バイオレットと申します。ちなみに、黒竜の牙所属です。」
へっ?ギルドメンバー?
俺が驚いていると、アルが説明した。
「長期依頼で雇われてるの。ヴィクトルは今はNO.11で10外だが、時々入れ替わる程強いよ。ただ、戦闘嫌いだから、護衛職についてる。」
「そうなんだ。ヒヨリです。よろしくお願いします。」
俺が頭を下げるとジーっと観察するように見てきた。
「いやーっ、久しぶりに帰ったらこんな可愛い子がいるとは!お嬢様に感謝だな。マスターと一緒にいた時はびっくりして自分の目を疑ったよ。」
ヴィクトルは前髪が長く横分けなので、片目が隠れているが、綺麗な夕焼け色の瞳の美形だ。
「ヴィクトル、どうなっているの?エリザベス嬢がマスターを諦める代わりに護衛として派遣したはずよ?告白の手紙ならまだしも、契約違反だわ。」
アリアナさんがドレス姿のエリザベスの下肢にタオルをかける。
「旦那様も何度も注意しているけど聞かないし、いつか結婚できるとお花畑でして、今回も勝手に出て行かれたので追ってきました。まあ、ここまで騒がれちゃうと、完全に契約違反ですねー!!やったー!!やっと、我儘バカ令嬢と離れられるー!!…早く連絡して下さいよー!」
万歳して喜ぶヴィクトルをアリアナさんは冷たい目で見ていた。
「あなた…まさか、早く任務から離れたくて、好きにさせたんじゃ!!」
ヴィクトルは耳の穴ホジホジしながら、テーブルに膝ついた。
「えーっ?なんのことでしょうか?」
そういえば、俺の息子事件以外、この人現れなかっな。
あんなに騒いでいたのに。
バチッと俺と目が合うとニタッと笑う姿に、ちょっとゾワッとした。
「もう、こうなったら!マスター!しっかりフッてよ!結婚する気はないと!」
アリアナさんは手錠の掛けられたガルを睨みつける。
「誰に?」
ムッとするガル。
「あー!!もう!毎度このやり取りがムカつくわ!!ヒヨリくん!コイツは興味ない奴は無視じゃなくて、存在まで無くすのよ!見えて虫くらい小さいの!!だから、どこぞのお嬢様からのアプローチも、酷いことすんのよ!!最低なの!」
アリアナさんが女の敵よ!と叫び、髪をぐしゃぐしゃと見出しだ。
珍しいアリアナさんの姿に、女性には優しくしようと誓う。
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