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1話 妹はなんでも誰かから貰いたいようです

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 「お姉様のシュシュ頂戴」
 妹は私の物をなんでも欲しがり奪って行きました。
 両親は妹に甘くいつも
 『お姉様なのだからそれぐらいシャロナにあげなさい』と言うのです。
 私は仕方がなく妹が欲しがる物をなんでも差し出してきました。
 「もうシュシュも何もないわよ」
 私の物はもう全て妹が欲しがり妹に差し出してきました。
 「そんな。じゃあ私はこれ以上何を貰えばいいのよ」
 外で乞食でもするんでしょうか。
 フィールディング男爵家の恥ですね。
 「貰うのではなくて、貴方の実力で手に入れていけばいいのよ」
 妹は大きくなっても知能と精神は幼い少女のままです。
いつまで幼い少女のようだと思っているのでしょうか。
貴女はもう14歳なのですよ。
恥ずかしくないんでしょうか。
私が14歳であんな滑稽なクズなら腹切って死にますね。
 「嫌よ。私はなんでも誰かから貰いたいのよ」
 こんな乞食のクズが妹だなんて、私は前世で何の罪を犯したのでしょうか。
前世の事なんて覚えていませんし、前世の罪なんて言われても納得行きません。
ごめんなさい。乞食に失礼ですね。
乞食は無理矢理奪っていきませんものね。
乞食の方がまだいいわ。
でも50代の髭ぼーぼーのおっさんが
 「お姉様、今日から私がお姉様の妹なの」
 「よかったらお姉様のブローチ下さらない」
 「これ、お姉様の気が向いたときにこの缶詰の缶にお姉様が恵んでくれる物があったらここに入れてね」
なんて言われてもそれはかなりきもいし嫌ですし。
いえ、髭は剃らせるとして、それでもそこらの50代のおっさんが急に私の妹になられてもきもいし困ります。
 「ごめんなさいシャロナ。私、やっぱり貴女が妹でよかったわ」
 「お姉様って馬鹿だから返事もできないのかしら」


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