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第三十九話・Rシーン
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夫婦であることを途中放棄した私の親と、完全に信頼関係は崩壊しているのに表面上の夫婦を装い続けている彼の親。どちらがマシなのかは私には分からない。でも、どちらも子供に寂しい思いを強いたのは同じだ。
私が母の弁当屋のことで気を揉んでいたのを、柊人さんは「一緒に住んでいないのになぜ?」と不思議そうにしていた。それは彼にとって家族の絆が希薄なものでしかなかったからだ。私も母の元に風香がいなければ、同じように考えていたかもしれない。自分のことを疎ましく思っている母だけだったら、何とかしてあげたいとは思わなかったはずだ。簡単に見捨ててしまったかもしれない。でも、妹の存在が家族としての私達をぎりぎりのところで繋ぎ止めてくれていた。ただそれだけだ。
私は柊人さんの横顔を見上げながら、彼の頬に手を伸ばした。何を考えていたのか読み取れない、表情の乏しい彼の顔は私が触れることで少しだけ緩む。彼の目を見つめながら、私は思っていることを諭すように伝えた。
「私は何があっても、柊人さんのことは裏切らないから安心して」
一番身近な人達の永遠の愛は虚像でしかなかったけれど、私達もそうであるとは限らない。少なくとも私は自分から彼の元を離れようとは思わないだろう。だって、こんなにも悲しい目をしている人を一人で放ってはおけない。彼の眉を指先でなぞり、こめかみをゆっくりと撫でる。柊人さんは私が弄るのをしばらくは大人しくされるがままだったけれど、私の指が彼の頬を悪戯に突き始めるとちょっと眉を顰めた。そして、私の手を掴んでからぐいっと身体ごと自分の方へ引き寄せる。
「大丈夫。咲良のことは疑ってない。君がそんな人じゃないのは、ちゃんと分かってる」
その言葉がまるで自分自身へ言い聞かせているようにも聞こえたけれど、私は顔を見上げながら頷き返した。私達はまだ出会って間もない。お互いに信じ合えるようになるためにはもっとたくさんの時間が必要なはずだ。
私達は互いの体温を確かめ合うように、背中へ腕を回し身体を密着させる。彼の手で優しく上下に撫でられていると、なぜかとてもホッとする。そう言えば、肝心なことをまだちゃんと言ってなかったことを思い出し、私は彼の胸の中から顔を見上げた。
「出張、お疲れ様でした」
あまりにも今更だったからか、柊人さんはふっと鼻で笑ってから「ありがとう」と答えてくれた。そして顔を近付けてきて、私の唇に唇を重ねてくる。たった一日会わなかっただけなのに、キス一つでこんな満たされた気持ちになるのだから、私から彼への心が離れるなんて想像すらできない。私はもっととせがむように、柊人さんの首に腕を回す。
ソファーで互いの唇を啄むようなキスをしばらく繰り返した後、おもむろに柊人さんが私の口へと舌を差し入れてくる。彼らしくなくて少し強引だったけれど、私は黙ってそれを受け入れる。彼の舌に自分のものを絡ませ、口腔内で熱を感じ合う。情熱的に繰り返し求められ、唇で強く吸い上げられると、身体の奥深いところがじわっと熱くなっていく。息をするのを忘れているのか、何も考えられないほど頭がぼーっとしてくる。
「はふぅ……」
唇が離れた合間を狙って私は息を整え、上目遣いで彼の顔を覗き込む。もっとと目で訴える私の頬を彼の大きな手が包んでくると、その手に自分の手を重ねた。彼に触れられる度に、彼への想いが募っていくようだった。見上げた柊人さんの瞳も私と同じくらい熱を帯びていて、私はその視線から逃げることができなくなる。視線を絡め、どちらともなく再び唇を求め合う。彼の手が服の上から胸に触れてくると、喉から小さな声が漏れ出た。ブラウスの裾から侵入してきた手が少しひんやりしていて、私の身体が驚いたように震える。その手は迷いなく背中へと移動し、下着のホックを難なく外していくと、ワイヤーで無理に持ち上げられていた乳房がふるんと揺れた。
柊人さんの手の愛撫を胸に受けながらも、私は彼の唇を離そうとはしなかった。どこまでも彼に触れていたかったし、唇を離してしまえば口からいやらしい声が際限なく漏れてしまうのが分かっていたから。
けれど、乳房を揺らされ、その先端を指で摘ままれると、私はもう我慢できないと彼の首筋にしがみ付く。
「あんっ!」
彼の首に顔を埋めながら、官能の啼き声を上げる。ビリリとした小さな電流が身体を襲い、足の間から蜜が溢れ始めるのを感じた。柊人さんは私のブラウスを捲り上げ、そのまま私の身体をソファーの上に倒して覆い被さってくる。カーテン越しに入ってくる日の光はまだ明るい。そろそろ洗濯物を取り入れなくちゃと頭の片隅に思い浮かべながらも、そんなことは舌先で乳首を転がされる刺激にどうでも良くなってしまう。手の平で包まれて揺らされ、乳輪ごと咥えて吸われ、ピンと立ち上がった先端は舌で舐めて転がされる。乳房への丁寧過ぎる愛撫に私はリビング内に響き渡る声で繰り返し喘ぎ続けた。
私が母の弁当屋のことで気を揉んでいたのを、柊人さんは「一緒に住んでいないのになぜ?」と不思議そうにしていた。それは彼にとって家族の絆が希薄なものでしかなかったからだ。私も母の元に風香がいなければ、同じように考えていたかもしれない。自分のことを疎ましく思っている母だけだったら、何とかしてあげたいとは思わなかったはずだ。簡単に見捨ててしまったかもしれない。でも、妹の存在が家族としての私達をぎりぎりのところで繋ぎ止めてくれていた。ただそれだけだ。
私は柊人さんの横顔を見上げながら、彼の頬に手を伸ばした。何を考えていたのか読み取れない、表情の乏しい彼の顔は私が触れることで少しだけ緩む。彼の目を見つめながら、私は思っていることを諭すように伝えた。
「私は何があっても、柊人さんのことは裏切らないから安心して」
一番身近な人達の永遠の愛は虚像でしかなかったけれど、私達もそうであるとは限らない。少なくとも私は自分から彼の元を離れようとは思わないだろう。だって、こんなにも悲しい目をしている人を一人で放ってはおけない。彼の眉を指先でなぞり、こめかみをゆっくりと撫でる。柊人さんは私が弄るのをしばらくは大人しくされるがままだったけれど、私の指が彼の頬を悪戯に突き始めるとちょっと眉を顰めた。そして、私の手を掴んでからぐいっと身体ごと自分の方へ引き寄せる。
「大丈夫。咲良のことは疑ってない。君がそんな人じゃないのは、ちゃんと分かってる」
その言葉がまるで自分自身へ言い聞かせているようにも聞こえたけれど、私は顔を見上げながら頷き返した。私達はまだ出会って間もない。お互いに信じ合えるようになるためにはもっとたくさんの時間が必要なはずだ。
私達は互いの体温を確かめ合うように、背中へ腕を回し身体を密着させる。彼の手で優しく上下に撫でられていると、なぜかとてもホッとする。そう言えば、肝心なことをまだちゃんと言ってなかったことを思い出し、私は彼の胸の中から顔を見上げた。
「出張、お疲れ様でした」
あまりにも今更だったからか、柊人さんはふっと鼻で笑ってから「ありがとう」と答えてくれた。そして顔を近付けてきて、私の唇に唇を重ねてくる。たった一日会わなかっただけなのに、キス一つでこんな満たされた気持ちになるのだから、私から彼への心が離れるなんて想像すらできない。私はもっととせがむように、柊人さんの首に腕を回す。
ソファーで互いの唇を啄むようなキスをしばらく繰り返した後、おもむろに柊人さんが私の口へと舌を差し入れてくる。彼らしくなくて少し強引だったけれど、私は黙ってそれを受け入れる。彼の舌に自分のものを絡ませ、口腔内で熱を感じ合う。情熱的に繰り返し求められ、唇で強く吸い上げられると、身体の奥深いところがじわっと熱くなっていく。息をするのを忘れているのか、何も考えられないほど頭がぼーっとしてくる。
「はふぅ……」
唇が離れた合間を狙って私は息を整え、上目遣いで彼の顔を覗き込む。もっとと目で訴える私の頬を彼の大きな手が包んでくると、その手に自分の手を重ねた。彼に触れられる度に、彼への想いが募っていくようだった。見上げた柊人さんの瞳も私と同じくらい熱を帯びていて、私はその視線から逃げることができなくなる。視線を絡め、どちらともなく再び唇を求め合う。彼の手が服の上から胸に触れてくると、喉から小さな声が漏れ出た。ブラウスの裾から侵入してきた手が少しひんやりしていて、私の身体が驚いたように震える。その手は迷いなく背中へと移動し、下着のホックを難なく外していくと、ワイヤーで無理に持ち上げられていた乳房がふるんと揺れた。
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けれど、乳房を揺らされ、その先端を指で摘ままれると、私はもう我慢できないと彼の首筋にしがみ付く。
「あんっ!」
彼の首に顔を埋めながら、官能の啼き声を上げる。ビリリとした小さな電流が身体を襲い、足の間から蜜が溢れ始めるのを感じた。柊人さんは私のブラウスを捲り上げ、そのまま私の身体をソファーの上に倒して覆い被さってくる。カーテン越しに入ってくる日の光はまだ明るい。そろそろ洗濯物を取り入れなくちゃと頭の片隅に思い浮かべながらも、そんなことは舌先で乳首を転がされる刺激にどうでも良くなってしまう。手の平で包まれて揺らされ、乳輪ごと咥えて吸われ、ピンと立ち上がった先端は舌で舐めて転がされる。乳房への丁寧過ぎる愛撫に私はリビング内に響き渡る声で繰り返し喘ぎ続けた。
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