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第七章 従順な俺
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俺が寝室に入った時には多田も寝ており、2人の小さな寝息が聞こえている。
京介はきっとまた再戦を挑むことだろう。
それがいつになるのかは分からないが、自分が納得するまで戦い続けるはずだ。
颯斗も暫くはワクワクする生活を送れることだろう。
翌日、京介は顔の腫れが酷いからと学校をサボるらしく、それに付き合って多田も行かないというので、俺は一人で登校した。
しかし、そこで俺は困り果てていた。
「亀城ってさ、前の時もそうだけど、火神とどういう関係なんだよ?」
「いつから仲いいわけ?」
「つーか舎弟なのか?」
昨日あの場所で呼ばれたこともあって、周りの俺の認識はトップの仲のいい奴ということになってしまったらしい。
朝から質問攻めの嵐で疲れ果てている。
おまけに今は昼休憩だ。
長い休み時間質問をかわし続けるのは無理がある。
「ちょっと面識があるだけだよ。俺から言うことは何もないよ。」
「その割には仲良さそうじゃん。でもそれってあり?お前田中の側近じゃん。」
「それは京介たちも了承してくれてるから。」
「でもトップ争いしてんだぜ?相手は敵だぜ?倒さなきゃなんねぇ奴と仲いいって側近としてありえなくない?」
「そう言われても、俺側近になった覚えもないし・・・。」
「今更何言ってんだよ。側近として喧嘩受けてんのにそれはねぇだろ。」
こうなることは分かっていたが、やはり認めてもらえるものではなかった。
ここに京介や多田がいれば抑止力になっていたのだろうが、俺自身に威厳なんてものはないので標的になるのは避けられない。
「おい、田中いるか?」
突然教室の扉が派手に音を立てて開けられ、全員が注目の視線を向ける中、京介を探す声が通る。
俺は周りに人が集っていたので視界が狭い中、体をずらしてそちらに目を向ける。
そこには颯斗の姿があった。
やはり腫れにくい体質だからか京介と違ってあまり腫れはなく、切れている頬辺りが少し腫れているなと思う程度だった。
しかし、京介のことを探すとは何事だろうか。
颯斗のことだから京介が休みのことぐらい調べがついていると思うのだが。
「京介は、休みっすけど。」
「あっそ。じゃあこいつ貰っていくわ。」
どこからか伝えられた事実に颯斗は適当に返事をし、俺の方に向かってきて俺の手首を掴んで立たされる。
「え?何?」
「こいつに下手に手出ししねぇ方がいいぜ。痛い目見るぞ。」
俺が困惑する中、颯斗は教室内を一瞥してそう告げた。
それに返事をするものはいなかったが、全員が身を固くしたことは分かった。
もしかしたら、颯斗は俺が質問攻めにあっていることを知って助けに来てくれたのかもしれない。
京介はきっとまた再戦を挑むことだろう。
それがいつになるのかは分からないが、自分が納得するまで戦い続けるはずだ。
颯斗も暫くはワクワクする生活を送れることだろう。
翌日、京介は顔の腫れが酷いからと学校をサボるらしく、それに付き合って多田も行かないというので、俺は一人で登校した。
しかし、そこで俺は困り果てていた。
「亀城ってさ、前の時もそうだけど、火神とどういう関係なんだよ?」
「いつから仲いいわけ?」
「つーか舎弟なのか?」
昨日あの場所で呼ばれたこともあって、周りの俺の認識はトップの仲のいい奴ということになってしまったらしい。
朝から質問攻めの嵐で疲れ果てている。
おまけに今は昼休憩だ。
長い休み時間質問をかわし続けるのは無理がある。
「ちょっと面識があるだけだよ。俺から言うことは何もないよ。」
「その割には仲良さそうじゃん。でもそれってあり?お前田中の側近じゃん。」
「それは京介たちも了承してくれてるから。」
「でもトップ争いしてんだぜ?相手は敵だぜ?倒さなきゃなんねぇ奴と仲いいって側近としてありえなくない?」
「そう言われても、俺側近になった覚えもないし・・・。」
「今更何言ってんだよ。側近として喧嘩受けてんのにそれはねぇだろ。」
こうなることは分かっていたが、やはり認めてもらえるものではなかった。
ここに京介や多田がいれば抑止力になっていたのだろうが、俺自身に威厳なんてものはないので標的になるのは避けられない。
「おい、田中いるか?」
突然教室の扉が派手に音を立てて開けられ、全員が注目の視線を向ける中、京介を探す声が通る。
俺は周りに人が集っていたので視界が狭い中、体をずらしてそちらに目を向ける。
そこには颯斗の姿があった。
やはり腫れにくい体質だからか京介と違ってあまり腫れはなく、切れている頬辺りが少し腫れているなと思う程度だった。
しかし、京介のことを探すとは何事だろうか。
颯斗のことだから京介が休みのことぐらい調べがついていると思うのだが。
「京介は、休みっすけど。」
「あっそ。じゃあこいつ貰っていくわ。」
どこからか伝えられた事実に颯斗は適当に返事をし、俺の方に向かってきて俺の手首を掴んで立たされる。
「え?何?」
「こいつに下手に手出ししねぇ方がいいぜ。痛い目見るぞ。」
俺が困惑する中、颯斗は教室内を一瞥してそう告げた。
それに返事をするものはいなかったが、全員が身を固くしたことは分かった。
もしかしたら、颯斗は俺が質問攻めにあっていることを知って助けに来てくれたのかもしれない。
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