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第七章 従順な俺
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俺はそのまま颯斗に連れ出され、たまり場にしている空き教室へと連れてこられた。
そこには智くんも亮もおり、2人がいたのに颯斗一人を行かせたのかと不思議に思う。
「どーこに行ったのかと思ったら、また亀ちゃんですか。」
「今日アイツ等休みらしいから。困ってるだろうと思って。」
どうやら2人に何も言わずに俺のとこに来たらしい。
相変わらず俺のために何でもしちゃう人だ。
「でも良かったの?あんなこと言ったら俺また質問攻めにされない?」
「もう柚希に俺のことをどうこう聞いてくる奴はいねーよ。下手に突っ込んだら俺に殺されるって思っただろうから。」
「あれそういう意味だったの?」
「柚希は可愛いな。鈍いから分かんねぇもんな。」
「馬鹿にしてるじゃん。」
ソファーに腰掛ける颯斗に促されるようにして隣に座ったが、俺の腰を抱いて髪に鼻を埋めている。
学校でもこのようなことをするようになってしまった。
「颯斗くん場所弁えてもらえますかー。ここ学校なんですけどー。」
「いいだろ、別に。誰が見てるわけでもねぇし。」
「どこでどう情報が漏れるか分からないんだから勘弁してよ。亀ちゃんとの情報は駄々漏れだよ。颯斗の強さが抑止力になってるけど、今回みたいに突く奴は増えるよ。」
「俺が守るからいいんだよ。」
「それは颯斗がいる今年まででしょ。来年は卒業するんだから。」
「その時は田中にトップ引き継いでるだろうし、卒業した俺にいちいち拘るやつもいねぇだろうよ。」
「そうとも限らないよ。このまま行けば、下克上を成し遂げた無敗の男は負けることなく卒業したっていう伝説になって、憧れを抱いて接触をはかるために亀ちゃんを仲介人にしようとするはずだよ。亀ちゃんの性格上、絶対颯斗を売ることはしないし、下手したら自分ひとりで抱え込んで危険なことに巻き込まれるかもしれない。だから今まで適当に付き合いしてきたのに。」
「そうなった時は俺に言えよ。そいつら潰しに行くから。」
「それは、そうなってみないと分からないよ。」
「就職したらそう簡単には暴れられないよ。学生に手を上げたってバレたら、普通の会社じゃクビだからね。そういうことも考えなよ。」
「めんどくせぇな。俺が誰とつるもうが勝手だろ。」
「それだけのブランド力があるって知ってここに来たんだから今更文句言わないの。せめてあと一年、卒業するまでは大人しくしといてよ。俺らにも限界がある。」
こういう話を聞いてると、颯斗たちは1年先輩なんだなと感じる。
俺よりも先に卒業をしてしまう。
当たり前のことなのだが、颯斗がこの学校からいなくなった状態の想像がつかない。
今の話だと颯斗は京介にトップの座を引き継ぐようだが、その時の学校はどんな状態になるのだろう。
颯斗の絶対的圧力によって統括されていたこの小さな組織は、この均衡を保ったままでいられるのだろうか。
京介はもちろん強いし、今では纏め上げる力もそれなりにある。
しかし、やはり颯斗の存在は圧倒的過ぎた。
先ほどの一瞥が物語っている。
あれだけの言葉で、俺に対する質問の抑止力になるのだ。
京介がいなければ標的にされていた状態を考慮すれば、その差は歴然のように思う。
そこには智くんも亮もおり、2人がいたのに颯斗一人を行かせたのかと不思議に思う。
「どーこに行ったのかと思ったら、また亀ちゃんですか。」
「今日アイツ等休みらしいから。困ってるだろうと思って。」
どうやら2人に何も言わずに俺のとこに来たらしい。
相変わらず俺のために何でもしちゃう人だ。
「でも良かったの?あんなこと言ったら俺また質問攻めにされない?」
「もう柚希に俺のことをどうこう聞いてくる奴はいねーよ。下手に突っ込んだら俺に殺されるって思っただろうから。」
「あれそういう意味だったの?」
「柚希は可愛いな。鈍いから分かんねぇもんな。」
「馬鹿にしてるじゃん。」
ソファーに腰掛ける颯斗に促されるようにして隣に座ったが、俺の腰を抱いて髪に鼻を埋めている。
学校でもこのようなことをするようになってしまった。
「颯斗くん場所弁えてもらえますかー。ここ学校なんですけどー。」
「いいだろ、別に。誰が見てるわけでもねぇし。」
「どこでどう情報が漏れるか分からないんだから勘弁してよ。亀ちゃんとの情報は駄々漏れだよ。颯斗の強さが抑止力になってるけど、今回みたいに突く奴は増えるよ。」
「俺が守るからいいんだよ。」
「それは颯斗がいる今年まででしょ。来年は卒業するんだから。」
「その時は田中にトップ引き継いでるだろうし、卒業した俺にいちいち拘るやつもいねぇだろうよ。」
「そうとも限らないよ。このまま行けば、下克上を成し遂げた無敗の男は負けることなく卒業したっていう伝説になって、憧れを抱いて接触をはかるために亀ちゃんを仲介人にしようとするはずだよ。亀ちゃんの性格上、絶対颯斗を売ることはしないし、下手したら自分ひとりで抱え込んで危険なことに巻き込まれるかもしれない。だから今まで適当に付き合いしてきたのに。」
「そうなった時は俺に言えよ。そいつら潰しに行くから。」
「それは、そうなってみないと分からないよ。」
「就職したらそう簡単には暴れられないよ。学生に手を上げたってバレたら、普通の会社じゃクビだからね。そういうことも考えなよ。」
「めんどくせぇな。俺が誰とつるもうが勝手だろ。」
「それだけのブランド力があるって知ってここに来たんだから今更文句言わないの。せめてあと一年、卒業するまでは大人しくしといてよ。俺らにも限界がある。」
こういう話を聞いてると、颯斗たちは1年先輩なんだなと感じる。
俺よりも先に卒業をしてしまう。
当たり前のことなのだが、颯斗がこの学校からいなくなった状態の想像がつかない。
今の話だと颯斗は京介にトップの座を引き継ぐようだが、その時の学校はどんな状態になるのだろう。
颯斗の絶対的圧力によって統括されていたこの小さな組織は、この均衡を保ったままでいられるのだろうか。
京介はもちろん強いし、今では纏め上げる力もそれなりにある。
しかし、やはり颯斗の存在は圧倒的過ぎた。
先ほどの一瞥が物語っている。
あれだけの言葉で、俺に対する質問の抑止力になるのだ。
京介がいなければ標的にされていた状態を考慮すれば、その差は歴然のように思う。
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