【完結】従順な俺を壊して

川崎葵

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第七章 従順な俺

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「智くんたちも卒業したら就職するの?」

そのような話をしながら俺は疑問に思っていたことをぶつける。
今まで同じ道を歩んできた2人はどのようになっていくのだろう。
就職先が同じということは流石にないだろうから。

「俺は進学するよ。大学にいく。」

「俺はまだ決めてへんけど、進学の線が強いやろうな。」

「え、意外。ここから大学目指すの?」

「正直颯斗についてきただけだからね、俺ら。俺は元々大学に行く予定でここに来てるから、勉強はちゃんとしてるよ。」

「へぇ、そうなんだ。どこ受けるか決めてるの?」

「慶〇一択だね。」

「えっ?本気で言ってるっ?」

俺はあまりにも衝撃的過ぎて思わず大きめの声が出た。
この学校から超がつくほどの有名大学を目指す人がいるとは思っていなかったし、ましてやこれだけトップを走り続けている智くんが、そんな大学を目指せるほど勉強をしているようには見えなかった。

「俺のこの喋りに騙されてるのねーん。」

智くんはいつもの喋り口調で俺をおちょくるような笑みを浮かべており、前に馬鹿に見られるほうが都合がいいと言っていたことを思い出す。

「え、何で?そんな頭のいいとこ目指しててどうしてここなの?てか何でそんなとこ目指してるの?どうやって勉強してるの?」

どうしても状況が理解できなくて、俺の口からは勝手に質問が溢れ出す。

「だから言ったのねーん。俺は、颯斗についてきただけ。昔からそこに行く予定だったし、行く予定ならそれに向けて勉強は継続しとけば、一日に対する勉強量はそこまでなくてもどうにかなるんだよ。」

「え、信じられない。俺あんなに必死に勉強してやっと追いついてるのに。」

「それはそもそもが亀ちゃんが行きたいって思ってないからでしょ。俺は行こうって思ってるから。その差はでかいよ。」

「でも何で?どうしてそこなの?」

そう問いかける俺に智くんは少し悩む素振りを見せた。
もしかしたら家のことが関係しているのかもしれない。
俺の質問は不躾だっただろうか。

「ま、もう卒業だし、俺もここを離れることになるから教えてあげるよ。俺は検察官になるために大学に行く。そこは資格取得率も高いし、取れなくても法科大学院があるから目指しやすいし。」

「検察官になるの?何で?」

「俺の家がそういう一家だから。父親が検察官で、母親が弁護士。兄貴は弁護士目指して京大に行って、今3年生だしね。あと、憧れかな。颯斗、あのこと喋ってもいい?」

「俺は構わねぇよ。柚希になら全部知られてもいい。」

智くんが颯斗に尋ねるということは、颯斗の家に関係していることなのだろう。
もしかしたら母親のことかもしれない。
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