短編官能集

山代裕春

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まぐわい

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妻「ち、ちょっとま…」
夫「ん?」
妻「はぁ…はぁ…い、一旦休ませ」
夫「ごめん無理」
 薄暗い部屋に淡い光が一つ…
 しっとり濡れた肌を交合わせる夫婦。
妻「もうあんなにしたのに…!?」
夫「足りない」
 唸るような吐息、熱い身体、獣の如き鋭い眼光。
夫「一年我慢したんだからまだ付き合って」
妻「…」
 妻の脚を抱えると激しく腰を動かし、嬌声が漏れ出す。
夫(本っ当可愛い)
 枕を握りしめ喘ぐ妻、普段の言動からは想像がつかないほど可愛い…嫁バカだろうか?
夫「……疲れてるって割にはここの具合はさそうねぇ」
 締め付ける蜜壺、淫蜜が垂れだし容易に夫の竿を受け入れる。
妻「あっあっあっあぁちが…ひゃん!」
 微かな乳房に触れ浮く背中、弱点などお見通しだ。
 こうやって乳頭を優しくこねるとより中が締まる。
 恐怖で涙目になる姿に加虐心が芽生え喉元が唸る。
妻「はぁ…はぁ…お、おまえ、さま…まっ、ひん!」
 突如、吹き出す透明な液体…それは布団を濡らし、歪な染みとなって広がる。
妻「~~~…~~っ…」
夫(潮吹き…)
 痙攣する蜜壺、蕩けた眼、仰け反った身体…。
夫「…」
妻「……?」
 徐に嫁の腰を持ち上げ思い切り貫く、声にならない嬌声を上げ必死に抵抗する。
妻「い、いぃいいってるぅ♡いってるからぁぁ♡!!!」
 この時すでに夫の理性の糸は切れていた。
 無理矢理ねじ込まれる口吸いにより快楽が増し、しがみつく腕は夫の背中に傷跡をつけ、どさくさに紛れ陰核を捏ね潰す。
妻(あひ…♡へんら…くる♡)
 刹那、2度目の潮が溢れ出す。
妻「ぁ♡…ぁ♡…」
夫「…」
 痙攣する身体、余韻に浸る嫁の姿にまた欲情してしまう。
夫(流石に無理か…?)
 絶頂してなおも締め付ける蜜壺、萎えを知らない竿。
夫「無理だな…お疲れさん、今着替え用意するから待ってて」
 竿を引き抜こうと動いたその時、夫の身体は押し倒される。
妻「…」
夫「…どした?」
妻「………」
夫(きた…!!)
 それは箍が外れた合図。
夫「ねぇえ…疲れてたんじゃないの?」
妻「…」
夫(あ、ダメだ聞こえてない)
微かに揺らす細腰、見つめる瞳。
それを笑う夫。
夫「いいぜ?」
 その瞬間、嫁は淫に腰を振った…

 この夫婦には人には言えない事情を抱えている。

おしまい
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