在りし日のアリア

金属を加工して生計を立てる加工師の青年ジーンは、いつも通りの日常の中でオートマタの少女に出会う。壊れた彼女を人目につかぬよう隠しながら修復を続ける青年の話。

【登場人物】
ジーン(18)…加工師の青年。歯車集めが趣味。人づきあいが苦手なので取引先としか関りがない。手先は器用なので何とか今日も生きている。

ジョシュア(20)…なぜか毎日ジーンの家に入り浸っては世話を焼いている青年。彼がジーンに構う理由はジーンにもよくわからないし、聞いてもはぐらかされるので保留にした。世話を焼かれるのは嫌いじゃないし、居心地がいいので気にしない。

オートマタの少女…見つけた時には壊れていた。天使のような風貌をしている。ちなみにジーンは「天使」という概念をよく知らない。美しいもののことを指すのだろうとなんとなくそう思っている。