箱の少女

私は目を覚ます。
静かな部屋で目を覚ます。
静かすぎる部屋で。
 
その無音は私の取り囲み、
聞こえない歌を歌って私を嗤う。
 
 
私は後ろを向く。
無音を払い除け後ろを向く。
必死に払い除けて。
 
後ろにあった大きな木は、
その手でおいでと私を招く。
 
 
物語の始まる音は、やっぱり無音。
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