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Chapter.8 過去より今が大切
Act.1-02☆
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私は高遠さんの視線を一身に浴びながら、緩やかに腰を動かしてゆく。
気持ちいいのかどうかが分からない。騎乗位という体位があることぐらいは知っていたけれど、話に聞いた程度で正しいやり方を知らない。初心者の私には非常にハードルが高過ぎる。
「――分かりました……」
私は深い溜め息を吐き、高遠さんに言われた通りにする。屹立した高遠さん自身の根元を軽く持ち、ゆっくりと腰を下ろしてゆく。
「挿れましたけど……?」
「じゃあ、好きなように動いてみて?」
「――あまり、感じないです……」
正直に告げた。
「ダメ?」
残念そうに口にする高遠さんに、私は頷くしかなかった。
「分かった」
高遠さんは繋がった状態で再び身を起こし、そのまま器用に私の身体を倒した。
「絢は苛められる方が好きなんだな」
「それも違いますけど……」
「こういう時は嘘吐きになるな」
言い終わる前に高遠さんは激しく腰を叩き付けてきた。片脚を高遠さんの肩にかけられたことで、より深く責められる。
「あ……っ……んん……っ……やぁ……っ……」
高遠さんは容赦がなかった。壊れてしまうのではないかと思えるほど奥深くまで突き上げられ、休む間も与えてくれない。
「も……ダメ……っ……はっ……あぁ……っ……」
「まだだよ……絢……俺が……イクまでは……っ……」
「ヤダ……ぁ……っ……変になっちゃ……あぁぁ……っ……」
苦しいと思いつつ、高遠さんに責められるたびに悦びを覚える。認めたくないけれど、私は苛められることでより快感を得ている。
高遠さんの唇が私のそれを塞ぐ。息が出来ない。このまま私は快楽の海で溺れ死にしてしまうのだろうか。冷静になってみれば、ずいぶんと馬鹿げた妄想だ。
でも、高遠さんに愛されている間は理性は完全に壊されている。高遠さんの腕の中でならどうなってもいい。そんなことを考える。
高遠さんの律動がより激しさを増した。そろそろ達する頃なのだろうか、とぼんやりとしながらも思う。
「んっ……」
高遠さんが小さく呻いた。少しばかり私のナカに留まり、ゆっくりと避妊具ごと高遠さんを抜いた。
高遠さんは避妊具を黙々と処理し、昨晩と同じように私の秘部もティッシュで拭いてくれる。当たり前のようにされていることに今さら気づいた。
「すいません……」
謝る私を、高遠さんは少し怪訝そうに見つめてくる。
「どうしたの、急に?」
「拭いてもらってたから……」
「ああ」
高遠さんは口元に笑みを湛えながら言葉を紡いだ。
「いつも絢に無理をさせてるんだから当然だよ。男は出せはそれで終わりだけど、女の子はそういうわけにはいかないだろ?」
「そうなんですか……?」
「そう。だから気にしない」
高遠さんは私の隣に横たわり、私に腕枕をしてきた。
「でも、まさか絢から仕掛けられるとはね」
高遠さんからクツクツと忍び笑いが聴こえた。
「目が覚めた時、何事かと思った。そしたら、絢が手にゴムを持っているんだもんな。さすがにビックリしたよ」
「――すいません……」
「だから謝らなくていいんだって」
高遠さんが私を強く抱き締める。激しく動いたせいか、寒いのに汗が噴き出ている。
「俺はむしろ嬉しかったしね。それぐらい俺を欲しいと思ってくれたんだな、って。この手の悪戯なら、いつでも大歓迎」
「――そんなしょっちゅうしませんよ……」
「え、しないの?」
「しませんよ。――多分……」
「『多分』ね」
高遠さんの腕が緩んだ。互いの目が合うと、どちらからともなく唇を近付けた。
キスをすることも当たり前になっている。私も少しだけ恥じらいを覚えつつも、高遠さんにたくさん触れたいという欲望の方が勝り、気付けば自分から求めている。
「もう一回する?」
唇が離れてから高遠さんに問われる。
私は少しばかり考え、「やめときます」と答えた。
「昨晩、いっぱいしましたし……」
「まあ、無理しないのがいいね」
高遠さんは微苦笑を浮かべ、再び私を抱き締めてきた。
「さて、もうひと眠りしよう」
高遠さんの腕の中で、私はこれ以上にない安らぎを感じる。このままずっと一緒にいられればいいのに。そう思いながら、ゆっくりと瞼を閉じた。
気持ちいいのかどうかが分からない。騎乗位という体位があることぐらいは知っていたけれど、話に聞いた程度で正しいやり方を知らない。初心者の私には非常にハードルが高過ぎる。
「――分かりました……」
私は深い溜め息を吐き、高遠さんに言われた通りにする。屹立した高遠さん自身の根元を軽く持ち、ゆっくりと腰を下ろしてゆく。
「挿れましたけど……?」
「じゃあ、好きなように動いてみて?」
「――あまり、感じないです……」
正直に告げた。
「ダメ?」
残念そうに口にする高遠さんに、私は頷くしかなかった。
「分かった」
高遠さんは繋がった状態で再び身を起こし、そのまま器用に私の身体を倒した。
「絢は苛められる方が好きなんだな」
「それも違いますけど……」
「こういう時は嘘吐きになるな」
言い終わる前に高遠さんは激しく腰を叩き付けてきた。片脚を高遠さんの肩にかけられたことで、より深く責められる。
「あ……っ……んん……っ……やぁ……っ……」
高遠さんは容赦がなかった。壊れてしまうのではないかと思えるほど奥深くまで突き上げられ、休む間も与えてくれない。
「も……ダメ……っ……はっ……あぁ……っ……」
「まだだよ……絢……俺が……イクまでは……っ……」
「ヤダ……ぁ……っ……変になっちゃ……あぁぁ……っ……」
苦しいと思いつつ、高遠さんに責められるたびに悦びを覚える。認めたくないけれど、私は苛められることでより快感を得ている。
高遠さんの唇が私のそれを塞ぐ。息が出来ない。このまま私は快楽の海で溺れ死にしてしまうのだろうか。冷静になってみれば、ずいぶんと馬鹿げた妄想だ。
でも、高遠さんに愛されている間は理性は完全に壊されている。高遠さんの腕の中でならどうなってもいい。そんなことを考える。
高遠さんの律動がより激しさを増した。そろそろ達する頃なのだろうか、とぼんやりとしながらも思う。
「んっ……」
高遠さんが小さく呻いた。少しばかり私のナカに留まり、ゆっくりと避妊具ごと高遠さんを抜いた。
高遠さんは避妊具を黙々と処理し、昨晩と同じように私の秘部もティッシュで拭いてくれる。当たり前のようにされていることに今さら気づいた。
「すいません……」
謝る私を、高遠さんは少し怪訝そうに見つめてくる。
「どうしたの、急に?」
「拭いてもらってたから……」
「ああ」
高遠さんは口元に笑みを湛えながら言葉を紡いだ。
「いつも絢に無理をさせてるんだから当然だよ。男は出せはそれで終わりだけど、女の子はそういうわけにはいかないだろ?」
「そうなんですか……?」
「そう。だから気にしない」
高遠さんは私の隣に横たわり、私に腕枕をしてきた。
「でも、まさか絢から仕掛けられるとはね」
高遠さんからクツクツと忍び笑いが聴こえた。
「目が覚めた時、何事かと思った。そしたら、絢が手にゴムを持っているんだもんな。さすがにビックリしたよ」
「――すいません……」
「だから謝らなくていいんだって」
高遠さんが私を強く抱き締める。激しく動いたせいか、寒いのに汗が噴き出ている。
「俺はむしろ嬉しかったしね。それぐらい俺を欲しいと思ってくれたんだな、って。この手の悪戯なら、いつでも大歓迎」
「――そんなしょっちゅうしませんよ……」
「え、しないの?」
「しませんよ。――多分……」
「『多分』ね」
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「昨晩、いっぱいしましたし……」
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高遠さんは微苦笑を浮かべ、再び私を抱き締めてきた。
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