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傍若無人な男は裏切りの果てに堕落へと突き落とされる

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自らの太ももを抱えさせられた状態で手首同士を遊び無く繋ぐ魔術仕掛けの枷を施された男はもう、手首の枷と首に嵌められた奴隷用の魔法具を結ぶ黒い魔力によって編み込まれた縄という追い打ちの縛めが無かったとしても、手足を思い通りには動かせない。
すでに皆無に等しい自由を更に削り落とす為にと足首に加えられた、手首の物とは違う魔術が込められた枷の力で膝から下の部分を限界まで開かされた無様な男はもはや屈辱に満ちた状況を打破すること以前にベッドに背中のみを触れさせた間抜けな体勢から離れることすらも不可能な立場へと追いやられてしまっている。
腕を拘束する枷によって足の動きを大きく制限され、胴体に密着させられていない膝から下を大きく開かせる枷のせいでなりふり構わずに暴れることすらも禁じられた男は、誰が見ても圧倒的に不利な状態だ。
しかし、ありとあらゆる選択肢を削ぎ落とされているはずの男は、自分から衣服と共に身動きを没収した男達に対して強気な反抗の態度を保ち続けている。無防備に露出させられた尻穴と、丸出しにさせられた男根を無遠慮な指達に容赦無く責め嬲られても、それらの刺激から逃れられないはずの男は鋭い怒りと憎悪を剥き出しにした言葉を放ち続けている。
何故なら、弄ばれている男にとって自分を弄んでいる男達は本来、従順な部下という存在だからだ。どんな命令にでも従い、必要とあらば自分の為に命を捨てる。そんな相手であるべき男達からの反逆を受けた男は、何の躊躇いも無く追加される淫薬によって無限に高められていく発情と快楽に手も足も出せなくされた雄々しく鍛え上げられた裸体を悶え苦しませながら、殺意を込めた声を反逆者達に浴びせかけ続けていた。

「貴様らっ! 必ず、ごろっ、じでやるうぅ! 鮫共のっ、えざっ、にいぃ! じでっ、んぎいぃ! じでやるうぅぅぅっ!!」

人間として、雄として、そして傍若無人な海賊としての誇りを胸に抱きながら、昨日まで船長であった男が支配者の側に君臨した部下の男達に怒気を休み無く飛ばす。
時折堪えきれずに漏れた喘ぎを交えながら、部下の手で酒に盛られた薬品の効果で意識を奪われ様々な自由も取り上げられた男は、商人の船を襲った際に略奪した拘束具を鳴らし淫薬を丹念に塗り込まれている尻穴と男根を苦しげに震わせつつ、裏切り者達へと下す粛清の内容を叫んでいく。
無論、その粛清を実現に移す手段など今の男には何一つとして無い。己の理不尽な言動と行動に嫌気が差し結託しての下剋上に踏み切った部下達は元船長が紡ぐ惨めな怒りを嘲笑いつつ、真の恥辱に向けて守る物の無い尻穴と男根をじっくりと熟成させていく。

「いい加減に、じっ、ろおぉ……っ! ふあぁ!? ひゃめ、りゃめ……ひゃめろぉぉ……っ!!」

長い時間を掛けて淫らな弱点を薬の力を借りた指達で高めに高められた男は、虚勢を張ることすらもままならない。
こんな情けない自分の声など聞きたくないし聞かれたくないと願っても口は引き結べず、かといって今まで通りの態度を示そうにも何かをしゃべったらそれは甘く蕩けた悲鳴交じりの物となってしまう。
せいぜい今の男に取れる行動は、尻穴と男根を襲う衝動を悟られないように努めることだけ。けれど、その衝動の存在は部下達にはとっくの昔に筒抜けで、何もかもを把握した上で元船長を内側から追い詰める衝動を限界まで肥大化させる責めを協力して逆らえぬ裸体に注いだ部下達は、これ以上焦らしたら本格的に堪能する前に正気を破壊してしまうという認識を共有して反逆を次の段階へと移行させ、たっぷりと育て上げた尻穴に頂点を強要する快楽を、雌としての自覚を植え付け隷属へと導くとどめの悦楽を、容赦など一切無い激しさを有した腰振りで叩き込み始めた。

「おほっ!? ほっ、ぎぃぃぃぃっ!?」

宣言も無く尻穴を貫いた部下の男根がもたらす悦びが、船長であった男の顔面をみっともなく蕩けさせ愉快な絶叫を上げさせる。
淫薬を纏った指で入り口を捏ねられ浅い部分のみを苛められていた尻穴が初めての到底思えない歓迎の蠢きを披露して訪れた部下の男根を熱烈に揉み込み、数えきれぬ程の寸止めをさせられた男根が腸内で暴れる部下の男根に押し出されるかの如く精液をどぷりどぷりと溢れさせていく。
その様に、唯我独尊を体現した振る舞いを取っていた船長の陥落を確信した部下達は、今尻穴を犯し抜いている仲間の邪魔をしないよう船長の裸体をいたぶる指の動きをより残忍な物へと、種類に富んだ物へと変化させ、船長の崩壊を確定させる快楽を生成させていく。
達したばかりの男根をこれまでとは違う本気の責めに晒され出した船長は、ただただどうすることも出来ずにイかされるしか無い。生殺しを前提とした責めを切り上げ絶頂に次ぐ絶頂を作り始めた指達に男根をイき狂わされている元船長の男は、尻穴を掘削する男根が与えてくる意に染まぬ至福にも翻弄させられながら雄と雌の快楽を同時に極めさせられるしか無い。
暴力的なまでの気持ち良いを少しでも逃がそうと考える本能が放たせていた喉が破れんばかりの絶叫を口内に潜り込んだ指達に阻害されているかつて海賊船の支配者だった男は、指に噛み付く力すらも失った口を好き勝手に蹂躙する男達の思惑に沿った末路へと追いやられるしか無い。
男に残された道は、船の中で人権を剥奪された肉奴隷として飼育される淫蕩な凌辱の道だけなのだ。

「うぐっ、あぉ、はおぉぉんっ! おっ、えぉ、んむぅぅぅっ!!」

順番に尻穴を満たし、精液を流し込んでいく部下達の男根に鳴き喚かされながら。男根全体を射精に至っても許さずに刺激する指達に、最後の砦であった誇りを打ち砕かれながら。元船長の男は自分がこんなにも乱されているのは卑怯な部下達が用いた薬のせいだと言い訳をする余裕すらも断続的に迫る絶頂の波に押し流されつつ、二度と這い上がれぬ堕落へと、男根無しでは生きられない色狂いへと成り下がる展開へと、抵抗さえ叶わぬまま突き落とされていくのだった。
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