元黒聖女シャーロットはもう祈らない

くま

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オフィーリアの欲

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「え?私の誕生日会、、、ですか?」

義母達は楽しそうに話す。

「そうよ!もちろん!シャーロットちゃんのお誕生日会」

「いや、でも誕生日もう過ぎてますし、今更誕生日会だなんて、」

そう断るものの、義母と屋敷内にいるメイド達は何故か張り切っていた。私が戸惑っていると、義父のカイロスは
「ここのところ、色々あったが……きちんと君の誕生日会をしていないなと、パーティーで思ったんだ、、その…すまない」

提案していたのは、まさかの義父だった。あの義父が、だ。

「……あ、ありがとうございます?」

そう言うと、義父へ笑っていた。笑うと……ユリウスと同じだわ。

誕生日会、か。なんとなく、あの時、地下路で食べたシフォンケーキを思い出し、近くにいたソラに

「シフォンケーキ、上達したか楽しみにしているわ」

と話すとソラは慌てて

「いや、薬とかじゃダメか!?俺才能ないぞ!?!」

と答えていた。


シャーロットが屋敷内で本を読んでいる時間帯を狙い、ユリウスとソラは屋敷の外へと出掛けていった。


「でもさ、シャーロットならなんでも喜ぶと思うぞ?」

そう語るソラにユリウスはじっくりと店内を見回る。

「……装飾品は派手すぎる、実用品も考えたが――誕生日には、少し違う……」

「人形とかでよくないか?俺なんか、なんでかわからんけどケーキ作れだとさ。以前作った時、とんでもなかったのになー」

 そう二人は店を出て通りを歩いていた、その時だった。

「ちょっと、離してください!」

聞こえてきたのは、苛立ちと不安が混じった、甲高い声。
視線を向けると、裏道の入口で、数人の少年達に囲まれている令嬢がいた。

「聖女見習い様なんだろ?少しくらい、相手してくれても――」

少年達は、令嬢の腕を掴んだ瞬間ーー

「……離せ」

少年たちが一斉に振り向くとそこに立っていたのは、ユリウスだった。
だが、その目に宿る圧は、大人顔負けだった。

「なんだ、ガキか?」

「……自分もガキだろう」

「はあ!?んだと!!!」

ユリウスは一瞬で、倒し、少年達は泣きながら走りさる。


「……大丈夫ですか」

ユリウスは、令嬢に向き直る。ピンク色の髪の令嬢――オフィーリアは、しばらく呆然と彼を見つめていた。

ユリウスはオフィーリアに気づき、舌打ちをしソラに声をかける。

「……人助け間違えた」

「はあ?何言ってんだよ。あ、あの子、聖女見習いで貴族の子か」

そうソラが聞くと、ユリウスはコクンと頷く。


「あ、あの、ユリウス様ですよね!ありがとうございます」

可愛いらしい笑顔でユリウスの手をぎゅっと握り締めるオフィーリアに、冷たい目のままのユリウスだった。

「お礼をしたいんです。あ、そこのお付きの子も一緒にどうです?一緒にお茶でもーー」

「……いりません。したくもない」

そうオフィーリアを無視して、ユリウス達は去っていく。



「フィナンシェ家のユリウス様、、、将来有望な方よね。年下だけど、整った顔立ちだわ。強いのね。私が聖女になったら聖騎士になって欲しいくらい、、ふふ。
私に、媚びないだなんて素敵」


オフィーリアの唇が、ゆっくりとあがる。


「オフィーリア!どうしたの?ここにいたのね」

オフィーリアの母親は声をかけると、彼女は母親を見て話す。

「……お母様、私、欲しいものがあるわ」

そう満面な笑みのオフィーリアだった。

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